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実は、お前との間に、子供いる

ここは、歌舞伎町。優雅にキャバ嬢やそれに群がる客たちが集まる栄えた街であった。しかし、今は、渇水が発生し、廃れた場所となってしまった。そう、奴らが現れたから。


「どけ、どけー。ここは俺様たちの街だー。嫌な奴は出ていけー。」

悪党どもがバイクに乗って、街を荒らしている。


悪党どもの様子を見かねた政府が、何やら奴らを消し、歌舞伎町を元の平穏な街に戻すために会議を開いていた。

政府で一番偉いと言われる、国のトップが口を開いた。

「悪党どもを消すためには、どんな手段を使っても構わないと思っている。近年、政府により研究が進んでいるバイオ実験がついに完成し、人間をゾンビ化させることができるようになったらしい。それを使えば、奴らを最終的に存在すらできないようになるだろう。この作戦を即時実行することとする。」

作戦は、すぐさま実行された。すると、悪党どもは、静まり、歌舞伎町にある自分達のアジトに引きこもるようになった。


ここは、歌舞伎町から少し離れた田舎町。

そこには、名をケンシロウという屈強な戦士のような体格をした男が家族と共に暮らしていた。

彼らは、家族で晩飯を食べながら、テレビを見て、家族団欒を楽しんでいた。

そこに、テレビから緊急速報が流れた。

「昨日、歌舞伎町を汚染していた悪党が政府のバイオ実験により、街に現れなくなり、今は、アジトに潜伏しているという情報が入りました・・・・。」

このニュースを見たケンシロウは、口を開いた。

「悪党?!そんな奴らがあの歌舞伎町に?!初耳だなー。一度様子を見に行ってみようかな。」

それを聞いたユリア(ケンシロウの奥さんである)が言葉を返した。

「あなた、行かないで。もう二度とあなた(ケンシロウ)が戻ってこないような気がして。」

「俺は今、ウィリアム・テル序曲が突然激しくなる時みたいな衝動に駆られて、奴らの元へと急ぐという決心に至っている。対策はしっかりしてある。行くしかないのだ。」

ケンシロウが言った。

「それでも、行くというのね。それならば、それで構わないわ。でも、一言だけ言わせて。別にあなたに好きとか言わないけど、私のことをこれから思っていてくれるならそれは都合の良いことだわ。」

ユリアが言った。

「それは、俺も同じだよ、ユリア。でも、その前に伝えておきたいことがある。それは、お前との間に子供がいることだ。リンは俺たちとの子供だ。」

ケンシロウが驚きの発言を醸し出した。

それを聞いたユリアが唖然とした顔で言葉を返した。

「え、なんて。いつの間に。この変態。もう早く出ていって!!」

そう言われると、ケンシロウは、渋々出ていたのであった。

「青空はこんなに美しいというのに、なんて日だ。」


続く


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