かぞく16
ようやく城の最上階、皇帝の部屋の前まで来た。
私とアメル=ルジアで扉を勢いよく開ける。
中では皇帝が王座に居たが、アメル=ルジアを見てびっくりして立ち上がった。
「裏切るのか、アメル=ルジア!」
「味方になった覚えないけどな?」
「皇帝、人々を解放して大人しく殺されてください。」
「誰だ貴様!子供が私に逆らうとはいい度胸だな!」
皇帝は私に向かってワインのビンを投げて来たが、私は簡単に避けた。
「残念ながら、普通の子供じゃないよ。」
「通称『暗黒兵器の少女』、真の名はティアスです。」
「なん…だと?」
皇帝はよろめいて椅子に倒れこんだ。
「どうせ勝ち目無いんだからさ、大人しく殺されちゃってよ♪」
アメル=ルジアは抵抗しない皇帝の腕を素早く縛りあげた。
「ティアス、こっちはもういいからその子を両親に会わせてあげな。」
そう言うとアメル=ルジアは本棚の右隣にあった銅像を180度回転させて土台に押し込んだ。
すると、本棚が左にずれて下へと続く階段が出て来た。
「この階段を下って行けば牢屋がある。そこに捕らわれた人たちが居るよ。」
アメル=ルジアは私に鍵を、トワにランプを持たせた。
「感謝します、アメル=ルジア。」
「ありがとう、お兄ちゃん!」
そう言って階段を降りて行く。
降りている途中で皇帝の「やめろ~~~~!」とか言う声が聞こえたが、耳を塞いで聞こえないかのように着々と階段を降りる。




