かぞく7
私が『暗黒兵器の少女』と知ってから一瞬にして空気が変わった。
互いに一歩も譲らない。
「殺し屋がこの街に居るってことは…もしかして僕狙いかな?」
「そんなに狙って欲しいのですか?」
「いや、遠慮しておくよ。」
アメル=ルジアは、言い終わった瞬間にズボンの後ろポケットに忍ばせていた長針を3本投げた。
私は短剣を駆使して長針を弾いた。
「じゃあね、ティアス。また会わないことを祈るよ。」
アメル=ルジアが居たはずの所を見たが、もうそこには居なかった。
相当なすばしっこさだ。
ターゲットに、逃げられた。
その後私はがむしゃらに街を調べまわった。
そしてトワの家に帰ったのは早朝だった。
家に入るとトワが椅子に座って待っていた。
不安そうな顔をして。
私を見るなり、涙を流しながら抱きついてきた。
「お姉ちゃんっ!帰ってきたぁ!」
「申し訳ありません、トワ。」
「もう…帰って来ないかもって、思って。」
私はトワを椅子に座らせた。
「昨晩、アメル=ルジアに遭遇しました。」
「えっ!?その名前って…。」
「はい、ターゲットです。しかし逃してしまいました、申し訳ありません。」
「あの人に会ったのに、無事なの?」
「えぇ、伊達に殺し屋はしていませんから。しかし、この時間まで何もしなかったわけではありません。」
そう、私はアメル=ルジアを逃してから街で徹底的に情報収集した。
「アメル=ルジアの潜入場所を発見しました。」
「お姉ちゃん凄い!」
「ですのでいつでもアメル=ルジアを抹殺できます。」
そう言うと、トワの顔から笑顔が消えた。
「トワ?如何しましたか?」
「お姉ちゃんは『にんむ』が終わったらどこかに行っちゃうの?」
「はい。私を必要としてくださる方はまだまだ沢山居ますから。」




