かぞく2
「なんだテメェ。邪魔だ、どけ。」
「どけと言われてどくと思いますか?」
「コイツは俺の獲物だ!邪魔すんな!」
「小さい娘が襲われているのを見逃すわけにはいきませんし、私の勘が正しければこの娘は私の大切なお客様です。」
「何の話だ!とにかく怪我したくなきゃそこをどけ!」
怯まない男性に脅えているのか、少女が私の服の裾を握りしめている。
私は少女を抱き上げた。
「大丈夫です。こんな男に臆することはありませんよ。とりあえず、ここを出ましょうか。私にしっかり掴まって、目を閉じていてください。」
そう少女に言い聞かせると、私は袖から短剣を出す。
少女が私の言った通りにしたのを確認して、短剣を男に向けた。
「ほぉ…………そんなに殺られたいのか。なら、望み通りに殺ってやるよ!」
男が剣を抜いて横一線に振る。
私は上に飛んで剣を蹴り上げた。
そして、男の脇腹を横一線に斬りつけた。
「喧嘩を売る相手を間違えたことを後悔することですね。」
そう言って私は少女を抱えてたままその場から立ち去った。
ある程度離れたところで少女を降ろした。
「もう大丈夫です。怪我はしてませんね?」
「うん、大丈夫。助けてくれてありがとう!…ところでお姉ちゃんは?」
「その前にひとつお聞きしてもよろしいですか?」
「…?いいよ。」
私はしゃがんで、少女に目線を合わせた。
「貴女の名前は『トワ』ではないですか?」
「なんで私の名前を知ってるの?」
「貴女から頂いた手紙に書いてあります。」
そう言って私は手紙…もとい、依頼書をトワに見せた。
「この手紙…じゃぁお姉ちゃんが『暗黒兵器の少女』なの?」
「はい『暗黒兵器の少女』のティアスです。はじめまして、トワ。」
「私、少女って言う位だから同い年なのかと…。」
「私の歳は16ですので、一般的にはまだ少女でしょうね。」
私は立ち上がって服の埃を払った。
とりあえず勘が当たってよかったと胸を撫で下ろす。
「それで、依頼について詳しく教えて頂きたいのですが?」
「ここじゃ何だから、家に来て!」
「解りました、ご同行しましょう。」
トワが歩き出したのを見て、私も後に続いた。




