ばけもの9
少しして瓦礫の中からグルジア=レイスが起き上がる。
「さすが、『暗黒兵器の少女』だな………こりゃ効いたぜ。」
「まだ30%ですが?」
「チッ、そうかい!」
そう言って、また駆け出す。
私は左袖から短剣を出して投げつけると、近くにあった短剣をグルジア=レイスに向かって蹴った。
そして、その瞬間に駆け出す。
グルジア=レイスが短剣を弾いている間に目の前まで近づき、長剣を心臓に刺した
念のため、長剣を回しながら深く刺す。
「グルジア=レイス、殺られ屋となった皆さんのために死んでください。」
長剣を抜くのと同時にグルジア=レイスが倒れる。
長剣の血を払うと、短剣を拾って袖の中にある鞘にしまった。
するとマイクを持った男が笑顔で近づいてくる。
「ティアスさん、見事な勝利でしたね。」
「マイクを貸して頂けますか?」
マイクを受け取ると、ある場所に目線を向けて言い放った。
「この大会の主催者は貴方ですか?」
私の見た所は、他の客席とは違って、豪華に飾られた部屋のような場所。
そこには、着飾った男女が豪華な椅子に座っていた。
「もう一度、聞きます。貴方がこの大会の主催者ですか?」
男性の方がマイクをとり、立ち上がった。
「あぁ、私が発案者だ。それが何か?」
「それでは率直に言います。大会を取り止めてください。」
私の発言に会場内がざわめく。
「それが君が受けた依頼の本命かい?『暗黒兵器の少女』よ。」
「いいえ。受けた依頼は『グルジア=レイスを大会ごと抹殺すること』です。」
私は長剣を向けた。
「受け入れられないと言うのであれば、この会場ごとあなた方を殺すだけです。」
最後の賭けだった。
これが承諾されなければ、本当に会場ごと抹殺するしかない。
鋭い視線をおくっているとさすがに参ったのか、ため息をつきながら言った。
「わかった。さすがに私達も命が惜しい。今大会をもって、この大会は終了とする。以後、復活することもない。会場も取り壊そう。」
「ありがとうございます。」
私は、頭を下げた。




