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聖剣・魔剣についての覚書
【魔剣】
特殊な力を持つ穢れた剣のこと。広義には魔法の叡智を附加された剣、所謂魔法剣を指す場合もあるが、基本的に魔剣とはそれと似て非なるものとされ、完成してなお血と炎によって鍛えられるとされる。他にも、持ち主の血を吸う、持ち主を不幸にすると伝えられる名物も存在する。一般的には聖剣と対をなし、邪悪な力を宿す存在と考えられる。
【聖剣】
聖なる力を持つとされる剣のこと。魔剣とは対をなす存在であると考えられている。一般的に魔剣ほど固有の能力を持つわけではないと言われるが、強い破魔の力を宿すと信じられ、それを佩び、振るう者を励まし、至上の幸福をもたらすとも伝えられる。
【サイクロプス・キュクロプス】
単眼の巨人族。トロール等の怪物とは違い比較的性質が温厚であり、人を襲うことも稀。神格的に零落する以前の太古の昔には優れた冶金・鍛冶技術を持っていたとされ、その鍛治技術を駆使して神々が使用する武器を鍛えたと信じられている。この伝承より、鍛冶師たちには鍛冶の神として信仰されている。
――著者不明『聖剣と魔剣についての覚書』より抜粋