第42話 魔法カード紹介
「じゃあまず最初に魔法カードの紹介をするよ」
「えっ? ラビットAの紹介じゃないの?」
「モンスターの紹介はメインだから……楽しみは後回し」
「え~……後でちゃんと紹介してよ」
「分かってるって。じゃあまずは魔法からな。1つずつ説明していたら日が暮れるから、とりあえず図鑑のリストを見てくれ。気になるのがあったら、詳細を表示させるよ」
ナビ子もそれでいいようなので、俺は魔法図鑑を開いた。
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火属性
レア度:☆
・ファイア
・ファイアアロー
・ファイアガード
レア度:☆☆
・フレイム
・ファイアボール
・ファイアウォール
レア度:☆☆☆
・フレアボム
・ファイアストーム
・セイントファイア
・インフェルノ
水属性
レア度:☆
・アクア
・アイス
・ウォーターシールド
レア度:☆☆
・フラッド
・アイスニードル
・アイスウォール
レア度:☆☆☆
・ブリザード
・アシッドレイン
風属性
レア度:☆
・ウィンド
・ウィンドカッター
・ウインドシールド
レア度:☆☆
・ブラスト
・フェザータップ
レア度:☆☆☆
・トルネード
・サフォケイト
土属性
レア度:☆
・ストーン
・プロテクション
・アースホール
レア度:☆☆
・サンドショット
・クイックサンド
・アースウォール
レア度:☆☆☆
・コメット
・アースクエイク
雷属性
レア度:☆☆
・サンダー
・ショックウェイブ
レア度:☆☆☆
・サンダーストーム
光属性
レア度:☆
・ヒール
・ライト
・ライトアロー
レア度:☆☆
・キュア
・アタック
・ホーリー
・レイ
レア度:☆☆☆
・エリアヒール
・ターンアンデッド
・リジェネレート
闇属性
レア度:☆
・ブラインド
・ダークアロー
・シャドウスナップ
レア度:☆☆
・ポイズン
・ペイン
・ダークミスト
レア度:☆☆☆
・カース
・シャドウエッジ
・ロブマインド
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「というわけで、とりあえず55種類ほど魔法が手に入った」
「たった5日で……ラビットAが大分苦労したみたいね」
「確かにラビットAには随分頑張ってもらったよ。だけど……途中から他のモンスターにも助けてもらったし、多少マシになったと思うよ」
「他のモンスター? 他にも魔法が使えるモンスターが増えたの?」
「まぁね。でもそれは後でのお楽しみさ」
「むぅ……まぁいいや。それにしても、よくこんだけ増えたね」
「基本魔法を合成させたり、武器や防具との合成、それから別属性の組み合わせを試したらこれくらいすぐだったぞ。それでも……まだまだたくさんあると思う」
それも……木の矢とかが足りなかったから、全部の属性で試すことが出来なかった。
多分水属性とかもフリーズアローとか出てくれるんじゃないかなと踏んでいるんだが……これもレシピ合成ができるようになったから、いつでも試せるな。
「まぁこれだけ種類が増えたら十分じゃない?」
「うん。これからはゆっくりやろうと思う。それに……どうやらまだ使えないみたいだしな」
「えっ? 使えないの?」
「ああ。とりあえずラビットAに全部覚えさせたんだけど、星1の魔法しか使えなかったんだ」
ラビットAは魔の素養持ちだから全部の魔法が使えるはずなんだが……
単純に魔の素養スキルが足らないだけなのか、それとも別の要因……魔力が足らないとか?
ラビットAはスキル以外の成長は出来ないので、そうなるともうお手上げである。
「あっそれって魔の素養のレベルが足らないんだよ」
「やっぱりそうか」
「魔の素養のレベルを上げるには魔法を使うしかないから、どんどん魔法を使わせるといいよ」
「……毎日倒れるくらい使わせてるよ」
初日のように魔力回復ポーションで限界を超えて……ことはないし、3日目以降はゴブリンメイジたちも手伝ってくれたから、負担は少なくなっていった。
「じゃあ近い内に使えるようになると思うよ」
「そっか。じゃあ期待して待ってようかな」
というか、試したのは魔法を使い始めて2日めだったから……もうすでに使えるかもしれない。
余裕があったら確かめてみよう。
「ここにある魔法は、使えなくても全部効果は分かってるのよね?」
「それは図鑑の説明文で分かっている」
「大体魔法名で分かるけど、いくつか知らない魔法があるね」
「ナビ子も知らないのか?」
「前も言ったけど、アタイは取扱説明書だかんね。星3以上は攻略本クラスの魔法になっちゃうんだよ」
なるほど。
確かに星3は別属性の魔法の合成で出来た魔法だから、初心者レベルではなさそうだ。
「何か知りたい魔法はある?」
「う~んと……サフォケイトって何?」
ってことで、サフォケイトの詳細を開く。
――――
サフォケイト【風属性】レア度:☆☆☆
中級風魔法。
対象の範囲から酸素を奪い、窒息させる魔法。
その範囲に入ったものは酸欠状態となり、失神、気絶、そして窒息死する。
呼吸を必要としないモンスターには効果がない。
――――
「ちょっ!? めっちゃヤバい魔法じゃん」
「……だよなぁ」
風属性のブラストと闇属性のダークミストの合成で出来たんだけど……正直強すぎる魔法だと思う。
「まだまだ検証中だけど、多分風属性と別属性の組み合わせは範囲魔法が出来やすく、闇属性は凶悪な魔法が出来そうだ」
風属性はファイアストームとかブリザードとか……
闇属性はインフェルノやアシッドレインやら……
「シュート……分かってると思うけど、高レベルの魔法をカード化させると危険だからね」
「分かってるよ。俺だって死にたくない」
もしラビットAが星3の魔法とか使えるようになっても……サフォケイトとか、俺が食らったらカード化する前に間違いなく死んでしまう。
ブリザードやらトルネ―ドやらも同じだ。
というか、このレベルが星3なら……星4や星5はどうなるんだよ。
枚数はいくらでも手に入るんだから、無茶はせずに、大人しく星1から合成していくつもりだ。
「そんじゃ、次はスキルだね」
「スキルは……一応色々と手に入ったけど、使えるスキルがあるのかどうか……」
俺は魔法図鑑を閉じてスキル図鑑を開いた。




