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PLAY27 世界(アズール)の動き③

 王都ラ・リジューシュ。


 その国はいくつかの国で独自の文化を形成している国々をまとめる国の中心。


 アズールの中心核、そしてアズールの最後の砦と言っても過言ではない。


 貿易や商業、漁業にも携わっており、何よりそこには王都直属の騎士団が存在し、そこに入れた者は勝ち組と称されるほど、王都で活躍することは名誉であり偉業であり……、己の名を『黙示録』に記録される偉大なことでもあるのだ。


 国は黄色で統一され、緑豊かな大地、栄えている街がある大きな国でその中心となっている王宮――まるで西洋のお城を思わせるその風景は一種のパワースポットとなっている。


 初代国王レパンダイル・リジューシュが作り上げた国では、『終焉の瘴気』が出てから、『12鬼士』が負けて以来、久方振りに行われる会議が始まろうとしていた……。


 それは九つの国の国王が出席する言葉通りの会議――


 アルテットミア公国。


 アムスノーム王国。


 アクアロイア。


 バトラヴィア帝国。


 ボロボ空中都市。


 アンノウンの魔の大地の王と雪の大地の王。


 天界フィローノア。


 そして――王都ラ・リジューシュの九つの国の王が集まり、今後のことなどを話し合う重大にして大きな会議こそ……『国王会議』。


 その『国王会議』が今――始まろうとしていた。



 ◆     ◆



 王宮――円卓の間。


 その空間はまるで円柱状にできた建物でできており、上には女神サリアフィアを模したステンドグラスがその空間を鮮やかに彩っていた。


 そして円卓は真っ白い机で、椅子も白い。その椅子の数は九つある。


 その椅子に座り、誰もが互いの顔を見合わせることができる空間を作り上げていた。


 椅子の背後にはそれぞれの国の国旗が掲げられ、その椅子にはすでに八人の国王が座っていた。


 まずは赤い鎧が印象的だが、今は甲冑をとって静かに座っている人物。背後にある中央に鷹の横顔が刺繍されている赤い国旗を掲げた金髪のエルフの女性。


『不動の盾王』――ロズレイド・ウィズ・アルテットミア王十二世。


 そして彼女の左隣に座っているのは――時計の紋章と稲光のマークが印象的な国旗を掲げている……、黒いマントを羽織り、不格好な王冠と黄色い服を着ている髭を生やした老人。


『奔放の見王』――二十七代目・ベンセントラレント・ルーベントラン・ノートルダム国王。


 この後は、左から時計回りに順番に説明をしていこうと思う。


 青いふわふわのマントを羽織りながら、皮と骨しかない顔と腕。体でぶるぶると震えながら俯いてしまっている小柄で貧弱そうな黄色いマッシュルームカットの男の背後には、青い旗の中央には、白い刺繍で狐が描かていた。


 その男こそがアクアロイア・水の国の『弱肉(じゃくにく)臆王(おくおう)』――ペトルデルト・イディレルハイム・ラキューシダー王十四世。


 そしてテーブルに果物をゴロゴロと置き、手に取った果実にかぶりついて『くっちゃくっちゃ』と大きく咀嚼音と、口から零れるそれをテーブルに落として食べている半裸で、ふくよかにしてはふくよかすぎる……、肥満体質の頭に髪の毛がない脂汗がひどい男。


 十指にはいくつもの指輪が嵌められており……男の背後には緑色の国旗に黒い刺繍で豚なのだが、その豚は人の姿をしており、背中には悪魔の翼が生えている紋章が描かれていた。


 その王だけ、両隣に露出が高い美しい女性を侍らせている。しかしその手首には――鉄で出来た鎖が付けられている……。奴隷の女性達を手元に置いて、「ぐひひ」と下劣に笑いながら女性の体を撫でている……。何とも趣味が悪い。


 この男こそが噂の……砂の国の『略奪の欲王』――ガルゼディルグト・イディレルハイム・ラキューシダー王十四世。


 黒い国旗の中には、ただの十字架の背後に罰マークがあるだけのそれで、彩は華やかではなかった。しかしその風格だけはどの国王よりも威厳を持っている。


 黒く、まるでその鎧こそが体のような姿で、背中には大きな大剣のようなものを背負っており、顔半分を覆う白い仮面に、向き出ている口元には、大きな傷がついている。白髪の髪を一つにまとめた――青年だった。


 この人物はアノウンの魔の大地唯一の人類であり『孤高の無王(むおう)』と言われているナム王。本名は、誰も知らない。


 その隣にいたのは、まだ二十歳になっていない少女だった。白い着物に紺色の羽織、そして首元には赤いチョーカーを巻いて、黒い髪を一つにまとめて縛っており、鋭い目からは緊張が見え隠れしている少女だった。国旗は簡単に言うと、二本の日の丸に刀が二本、罰を作るように斜めに突き刺さっているそれだった。


 少女は雪の大地の『戦乱の軍王』モトミヤ将……、ではない。彼女はその孫娘のカナタ・モトミヤである。


 腕を組み、冷静に目を閉じてその時を待っている人物――体つきは人間とは全く違う。体の形は人間ではあるが、顔と皮膚が――竜の体だった。緑の鱗を持った竜にして、種族最高位の竜族の長でもある威厳を持った人物だった。その人物の背後には薄水色の国旗に、双頭の竜の刺繍で描かれている国旗があった。


 その竜の王こそ、『創生王』の古き友人であり、創世記の時からいる初代にして英知の種族――ボロボ空中都市の『英知の永王』アダム・ドラグーン王。


 最後は美しい薄紫色のさらさらとした長髪が印象的な、左目に眼帯をかけた女性だった。女性の服装はよく童話で聞く天使が着る服装と酷似しており、背中には真っ白い羽が生えている。女神サリアフィアの血族とも言われている女性。


 天界フィローノアの『悲愛の涙王(るいおう)』――メザイァ・サリア・ンレフィリオス王女。


 そして――今はここにいない……ラ・リジューシュの『創生王』……。


 事実上……、肝心の『創生王』がいない中で、国王会議が執り行われることになったのだ。


「んんふふふふふふ」


 そうくつくつと笑ったのは……砂の国の『略奪の欲王』だった。


 ……この場で一つ、注意を促しておこう。


 この場では、どの国王も名では呼ばない。


 駄目な例として……、アルテットミア王と言う国の名前を語るのは禁止。そして本名も禁止なのだ。それは黙示録が関係していると言うが、今は詳しく語らないでおこう。


 その禁止令もあって――各々が通り名となる王の名を語って話し合うのだ。なので、こうして説明を書く時も、王の名を出して語ろうと思う。


 閑話休題。


『欲王』はかじりついていた果物をポイッと棄てながら、彼は自分の間隣りに座っている『軍王』の娘を見て、下賤な笑みを浮かべながらこう言った。


「どうやらこの会議に部外者が出ているようですな……? 一体そこにいる小娘はいったいなんですかな?」


『欲王』は言う。


『軍王』の娘を見て聞くが、『軍王』の娘はふいっと、そっけなく『欲王』から視線を逸らした。


 それを見て、『欲王』は苛立った顔つきでダンッと手をついて立ち上がろうとした時――


「――まぁ待ってくだされ」


 そう言いながら目を閉じた状態で言う『永王』。


 手を上げて、申し訳ないことを示した後、『軍王』の娘の肩に手を置いて、静かに、それでいて威厳がある音色でこう言う。


「この娘は『軍王』の娘。今日出席するはずであった『軍王』は、少々お身体が優れないようで。なのでこの娘が代わりに来たということです。保護の人は、この拙僧が承っておりますが故」


 そう言う『永王』。


 そんな彼に背中を押された『軍王』の娘は、じっと前を見て、すっと頭を下げてから……「よろしくお願いします」と小さく挨拶をした。


 それを見て、『欲王』は舌打ちをして、ドカッと乱暴に座ると、傍で待機していた奴隷の女たちが、すっと流れるように『欲王』に抱き着く。


 それをじっと見ていた『見王』は、内心お前の方が礼儀が成ってない。と――心の中で毒を吐いた。


 すると、その光景を見て、終わったと見たのか、がたりと立ち上がる『盾王』。


『盾王』は言った。


「皆の者。今回はこんな緊急事態の時、ここまでご足労いただき、真に感謝しかない」

「一人いないがな」


『無王』はふと、姿なき『創生王』の席を一瞥し、『盾王』を見た。『盾王』はそれを聞いて、すっと頭を軽く下げながら、申し訳なさそうに――


「すまない。『創生王』は何分多忙であるが故、今回は私達だけの会議となってしまった」

「まぁ、『創生王』も自由じゃて。儂と比べ物にならんではないか」


 そう言ってはんっと鼻で笑う『見王』。


『永王』は『見王』を認識し、そして安心したような音色で、目を瞑った状態で「息災なくだな。今は『見王』と呼ばれておるのだな」と言うと、それを聞いて『見王』は『永王』を見ながら。


「ふん。お前さんこそ――相変わらずの長寿じゃて」と言った。


「何分鶴は千年。亀は万年。竜は五千年であるが故」


 そんな冗談交じりの言葉を吐く『永王』。それを聞いてか『盾王』はこほんっと咳込んで、今回の会議の内容を語り始める。


「今回、みんなに集まってもらったのは――ほかでもない。私と『見王』から、話したいことがあって集まってもらったのだ。これを聞いて各々国で話し合ってもらいたいと思って、集まってもらった」

「それは……、『盾王』の夢のお話でしょうかな……?」

「否。違う。今回話したいことは二つある」


 そう言って、『永王』の言葉をやんわりとと否定した『盾王』。『盾王』は三本指を立てながら、彼女はそれぞれの王に向かって言った。


「最初に――アルテットミアに『六芒星』が現れ、街に被害を出した」


 その言葉に他の王達はざわつき出す。『盾王』はそのざわつきを見てから……。「しかし、幹部以外の部下達は逮捕した」と言うと――それを聞いていた『欲王』は、ぐふふふと笑いながら、『盾王』を小馬鹿にするような顔つきで、果汁がべっとりと付いた指で『盾王』を指さしながらこう言う。


 嘲笑うようにこう言ったのだ。


「ほほほう? 『不動の盾王』と恐れられたあなた様が、敵の侵入を許したと……? これは一大事ですぞっ!? 国の存亡機器ですぞこれはっ! これだから下賤な耳長族に王の一任することは反対だったのだ。あぁ、この空間が獣臭くなってきましたぞ」


 そう言いながら鼻をつまんで苛立った音色で『盾王』を睨む『欲王』。


『盾王』はそれでも話を続けようとした時――


「お前さんとて、我が国に侵略した件をここで露見してもいいのじゃがな? そのような一つの間違いを大きく攻め立てるでない。大人げない」


『見王』が『欲王』を見ながら言う。それを聞いた『欲王』は、グッと言葉を詰まらせ、テーブルに転がっていた果実を乱暴に手に取り、そしてがぶりと噛り付く。


 苛立ちながら食べているその様を、くつくつとニヤ突きながら見ている『見王』。


 それを見て、『盾王』は『見王』に、心でお礼を述べ、そして終わり次第礼を述べようと決める。


 ――全く、いつもだが……。このお方には助けられてばかりだな……。と思いながら……。


 話を戻して……、『盾王』は続けてこう言った。


「その六芒星が乗っていた船は――アクアロイア発の船でした」


 それを聞いて、各々の王は『臆王』に視線を移す。


 臆王はびくっと肩を震わせ、己を抱きしめながらがたがたと震えて……、涙目になりながらこう言う。


「な、なぜ私を見るのだ……? わ、私はそんなこと……! 知らないぞっ!」

「今は犯人を捜しているのではないのだろう? 『盾王』よ」


 そう言ったのは『無王』。彼はすっと腕を組み、ふぅっと溜息を吐きながらこう言う。


「今の時代……『六芒星』が活発化している。私の国でも、とある『六芒星』の幹部が攻め入ったが……、返り討ちにした」

「……お強いですね……」

「いや。私は強くない」


『軍王』の娘の言葉に、『無王』は首を横に振った。そして、己の手を見ながら、彼は小さく呟いた。それを聞いて、『軍王』の娘は、首を傾げながら何があったのだろうと疑問を抱いた。


「ボロボにも現れましたぞ」と、『永王』も言う。


『永王』は思い出す仕草をしてから、ふむっと流の顎を撫でてこう言う。


「しかし……、拙僧が見た中で、最近の『六芒星』はなんだが、近代的のようにも見えるのだが気のせいかな……? 拙僧が見た『六芒星』は、ぐるぐる回る銃を持っていましたぞ」

「銃と言えば……、だな」


 と、『見王』は苛立って貪っている『欲王』を見たが、すぐに首を横に振って『ないな』と確信しながら――


「だが今の時代……、銃の需要が増えている。ゆえにアルテットミアでも多く生産されておる。銃だけで決めるのは(いささ)か早すぎる」

「はい」


 そう『盾王』は『見王』の言葉に頷きながら、はっきりとした音色でこう言う。


「これから『六芒星』の活動を見て、各々が対策を練っておいてほしい。万が一に備え、準備を怠らないようにしてもらいたい。いいか?」


 その言葉に、それぞれの――『欲王』と『臆王』以外が頷いた。『臆王』はほっと胸を撫で下ろしていたが……、『盾王』は更に言葉を続ける。


「そして、次が重要だ」


 そう言って『盾王』は各々の王に向かってすぅっと息を吸い――響き渡るようにこう言ったのだ。


「数週間前――アルテットミア始まりの町のギルドに……、とある冒険者が来た」


 その言葉を聞き、『永王』は首を傾げながら「いつもの事ではありませんか」と言った。


「たしかに、今の時代は冒険者飽和時代とも言われている。『終焉の瘴気』を止めるために立ち上がった冒険者は最初だけ。今ではアズールの宝を狙っての不届き者がいるだけの集団だ。それがどうしたんだ?」


『無王』がそう言うと、『盾王』はそれを聞きながら次の言葉を口にした。



「その冒険者が……、『大天使の息吹』の詠唱を習得し、今現在――二体の『八神』さまを浄化しています」



 ――ざわり。


 それぞれが、その言葉を聞いて言葉を失いながら驚きの顔を隠せなかった。


 一人だけ、違う感情で、顔だったが……。


 その一人はがたりと席を立ち、そしてステンドグラスに手を伸ばして、その人は目からつぅっと一筋の涙を流して、嬉しと悲しいが混ざった音色で、さめざめとしながらこう言った。


「嗚呼、嗚呼……っ! 至高で崇高なるサリアフィア様のお力を、とある冒険者が受け継いで、あろうことが二百年以上も苦しんできた『八神』さまの浄化に……っ! その冒険者様が浄化の力を持って救ったということですね……っ! 嗚呼、嗚呼! なんと喜ばしいことなのでしょうかっ! 『盾王』さま。そのお方の名前は?」


『涙王』は、さめざめとしながら『盾王』に聞いた。それを聞いて『盾王』は、少し引きながらも、ここにいる他の王たちに伝えるように、こう言った。ひどく、申し訳なさそうにして――


「それがな……、『涙王』。お前が言うサリアフィア様と……、()()()()()()()――名を()()()と言うんだ」


 刹那。空間に静けさが立ち込め、『涙王』はそれを聞いて、『盾王』を見ながら、はらはらと涙を流しながら、「は?」と、ありえない。そんな音色で彼女は驚きを露わにし言う。


 そんな言葉を聞いていた『欲王』は。


「あっはっはっはっはっはっはっはっはっっっ!」と、豪快に手を叩きながら、大きい口を開けて大笑いしていた。それを聞いた一同は、驚きながら『欲王』を見ると、『欲王』はゲラゲラ笑いながら――


「傑作だ!」と言った。


『涙王』と『無王』を見ながら、彼は笑いながらこう言う。


「そこにいる王たる者たちには授からなかった力が、あろうことが愚弟に! そして素性も知らぬ冒険者の手に渡った! 傑作ではないか! あっはっは! と言うことは、サリアフィア様が受け継いだ詠唱が、その冒険者に手に渡ったということは……、もうサリアフィアはこの世に」


 と言った瞬間だった。





 ダァンッッッ!!





 誰もが、テーブルを壊す勢いで、手を突いた『涙王』を見る。『涙王』は『欲王』を見ながら、はらはらと涙を流しながら、無言で無表情で睨んでいる。


 それを見て、『欲王』は小馬鹿にするような目つきで「おお、怖い怖い」と、あまり怖がっていない顔で肩を竦めていた。


『盾王』がそれを聞いてから、他の王達に向かってこう言った。


「私が進言したいこと。それは『終焉の瘴気』を浄化しようと奮起している冒険者たちに、全力で協力したいのだ。だから、だからこそ……、皆に問いたい。その冒険者に」

「吾輩は協力せん」


 そうすっぱりと言いきったのは『欲王』だった。『欲王』は続けてこう言う。


「そこまで砂の国も裕福ではない。自分達の裕福で手が回らんし、勝手にすればいいだろうが」


 その言葉を聞き、『盾王』はぐっと口を噤む。更には……。


「わ、私だっていやだぞ……っ! 何をされるのかわからんしな……っ!」

「私も、その話を聞いてしまうと……、協力なんて、できません」


『臆王』に続いて、『盾王』にとって想定外である……、『涙王』までもが協力を拒んだのだ。


「なぜだ?」


『盾王』は聞く。あくまで平静を装って。


 すると『涙王』は涙を流しながら、彼女はこう言ったのだ。恨めしく……、吐き捨てた。


「簡単です。『大天使の息吹』は、サリアフィア様が持ってこそ美しいのです。ゆえに「はいそうですか」と協力なんて出来っこありません。私達天界の者は、そのものに対して一切の協力をいたしませんことを誓いますわ」

「そう、か」


 段々と雲行きが怪しくなってくる。それを聞いて『盾王』は『永王』達を見た。


「拙僧は協力いたそうぞ」

「微力ながらですが、なんとか父にを説得していきます」

「私情など、この場では不必要。ゆえに私は協力する方に従おう」


 それを聞いて『盾王』は小さく礼を述べる。


 しかし……『見王』はその意見の分かれ目を見て……、ふむっと顎を撫でながら難しい顔をしてこう言った。


「しかし……、困ったの……。多数決と言えばそれでいいのじゃが……。これでは意見が分かれてしまっている。これでは……、この意見が政府に届かんぞ」


 今のところの意見。



 ハンナ達の協力する=『盾王』『見王』『永王』『軍王』『無王』


 ハンナ達に協力しない=『臆王』『欲王』『涙王』


 不在=『創生王』



 ここで補足する。


 国王会議ではある議題で多数決をとる時、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()となっている。


 すべては――王の言葉で決まる。


 そう易々と決めてはいけないのも事実だが……、結果として……。


 この議題は保留。


 曖昧と言う言葉が正しいような、不完燃焼と言っても過言ではないような形で、国王会議は大きなしこりを残したまま次の議題に話を進めた。



 ◆     ◆



 同時刻……、アルテットミアで起こった出来事。

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