PLAY22 PvsP&PvsDEAH!③
「あいでっ!」
「うぅっ!?」
ブラドとロフィーゼが唸る。それを見たシイナがはっとして――
「あ、ふ、ふた」
と慌てて駆け出そうとした時……、ランディはぐっと己を抱きしめるように両手を左右にクロスして屈む。
そしてランディはガチンッと嘴を咬む。咀嚼するように咬みながら……。
「――鷲羽根手裏剣ッッッ!」
と言った瞬間、ランディは両手の翼を振り上げ、両手を広げるように手を振った。
それだけなのだが……、その振り上げた瞬間、彼の手から、何かがバシュッと放たれた。
それを見たシイナはじっと目を細めて見ると……、瞬きをした瞬間、それはもうシイナの目の前。
シイナはすぐに屈んで、それから逃れた。
と同時に、ところどころに何かが突き刺さる音が、縦横無尽に聞こえた。
シイナはそれを聞いて、目の前に突き刺さったそれを見て、はっと息を呑んだ。
それは――羽根。
それもランディの手の翼の羽根だった。
シイナは起き上がって見ると、ランディは「くはは!」と狂気の笑みで笑いながら倒れているロフィーゼと、シイナの後ろで腹部と腕、そして足に突き刺さった羽根を取ろうと、必死に手を動かしているコーフィン。
シイナはそれを見て言葉を失いながら、口と肩、体全体を恐怖で震わせながら形勢が逆転したその光景を目にした。
「なんだいなんだい? これで僕が優勢になってしまったけど……、結局人間族は大したことがないねぇ!」
ランディはお腹を抱えながら「あははははっ!」と笑い、目に涙を溜めておかしく哄笑していた。
ランディはその後、ひーひーと息を整えながら、近くで倒れているロフィーゼを、嘲笑うように見た。
ロフィーゼは脇腹を押さえながら、倒れて苦しみ、ひゅーひゅーと口から零れると息と共に、吐血もしていた。
それを見てランディはにやっと狂気の笑みを浮かべ、ふわっと翼をばたつかせて飛ぶと、彼は飛びながらロフィーゼを見降ろしてこう言う。
「くく。情けないね。あんなに見栄を張って闘ったのに、結局元々持っている種族に、何にも取り柄のない種族が多種族に喧嘩を売っても、蹂躙されるのがオチなんだ」
そう言って、彼はロフィーゼの近くに降り立ちながら、彼は鋭利な爪が生えている足を上げ、彼はロフィーゼを見下すようにして言う。
「冒険者であろうと、それは同じ」
ランディはその鋭利な爪で、ロフィーゼを踏みつけようと……。
「ま、やめろっ!」
――した瞬間……、シイナは声を荒げた。
それを聞いたランディは、寸でのところで足を止めた。
ランディは張り上げた声のせいで、息を整えてこっちを見ては、杖を構えながら震えているシイナを見た。
「そ、その、人、から……ッ! は、はな……っ!」
と、震える口で、震える体で言うシイナ。
それをじっと細めで見たランディは、シイナを見て彼は言う。
「へぇ。やっぱ君は犬だね」
「?」
シイナはランディの言葉に、意味が分からないという顔をしてみると、ランディはハァッと溜息を吐いて、彼は言った。
「その言葉の意味だよ。君は主人に対して尻尾を振って命令を待つ。典型的な奴隷のような種族だ。僕は鳥人。自由に空を舞う種族だ」
ランディは夜空を見上げながら手を広げて言う。それを見て、シイナは首を横に振って……。彼は言った。
「違う……、お、おれは……、ど、れい……、じゃ、ない」
「じゃあ聞くよ? 何でこのメスを助けるのかな?」
「……、おれ、を、救って、くれ、た、から……」
「ふぅん?」
首を傾げて聞くランディ。それでも、シイナは続ける。
「おれ、の、気持、ち、を、知って、く、れて、お、れは……、変わ、わ、れ、る、って」
だが……、ランディはそんな言葉に対しても、嘲笑う顔を止めずに、彼はくっと喉の奥で笑いながらこう言った。
「変われるじゃない。買われるの間違いで、人間はそうやって、他人を誑かすんだ」
と言った瞬間、ランディはバサッとその場で飛び……、だんだん上昇していく。
それを見たシイナは、上を見上げて杖を構えていたが……。
「避ケロッ!」
「?」
背後から聞こえたコーフィンの言葉に、シイナは振り向いた。
しかしそれが間違いで、一瞬の隙だった。
その隙を逃さず、ランディはぐっと体を細く、空気抵抗が少ない体の形になり、そのままシイナに向かって、嘴を槍の刃のように見立てて急降下する!
ぎゅんっと言う空を切る音を聞いて、シイナはその音を犬の耳で察知して振り向いた。
が、既にランディはシイナの首元に、その嘴で彼の首元に向けて、ぐぱっと口を開いた。
そしてすぐに、がぶりと噛みついて、そしてシイナの胴体に鋭利な爪を生やしたその右足でぐっと掴んだ。
肉が食い込むように、ぶちぶちと音が鳴ったと同時に、食い込んだところから赤いしみを大きく作るように強く……強く。
「~~~~~っっ!」
「ッ! グゥ!」
シイナは叫びを堪えるように、ぐっと顔を上に上げて痛みを和らげようする。コーフィンはそれを見て、震える手でマントの中にある拳銃を取り出そうとした時……。
「はい動くなっ!」
ランディがバカにするような言葉を放ったと同時に、コーフィンの腰に羽が二本突き刺さった。
「イッテェ!」
コーフィンは唸る。
それを見て、ランディは口を離して更に笑いながら、シイナの胴を掴んでいる右足にも力を入れつつ、彼はシイナ達を見下しながら言った。
「結局ね! 僕達多種族をバカにする人間族は一人じゃ何もできない! でもね、僕らは違う。個々の力があるから一人でもできる! エルフはクズ中のクズ! 死霊族になったあとも、それは変わらない! 世界は変わらない! 僕の魂は鳥人族のままだ! 犬人の君はご主人様主義だけど」
ランディはくるっと首だけを後ろに向けて、彼は背後にいるだけのその人物を見て、彼は聞いた。
「ねぇ? さっきから近くで倒れているのに、その人間族のメスを助けない蜥蜴のオス」
君はどうなんだい?
そう聞かれた彼の視線の先にいたのは……。
その言葉に対して、大げさと言えるくらい体を震わせたブラドの姿があった。
シイナは上を向いているので見えないが、ランディはその顔を見て、滑稽に見えた。
震える体に、今にも逃げだしそうな絶望の表情。
大剣を持っている手はぶるぶる震えて……、剣先が地震でもあったかのように、揺れている。
ランディはそれを見て、更に畳み掛ける。
「蜥蜴のオス。お前はさっきから人間族のメスに対して対話どころか、触れる行為、話しかける行為もしないで、距離をとっていただろう? 上から見ていたから、それがよく見えていた。でも僕は君達に親近感を覚えるよ」
ランディは言った。
「僕は死霊族になっても一人が大好きだ。だって誰かの指図されることは苛立つし、僕としては一人の方がよっぽど楽なんだ。他人の顔を覗って、信じていた奴に裏切られたり、誰も自分のことを理解してくれないのなら、僕はそいつらのことなんて信用しない。僕は嫌いなものはとことん痛めつけたい趣味なんでね。特に、非力な人間族のオスメスは特にね。人間族は特にむかつくからさ……。君達だってそうだろう? 多種族で、ただ体に何かが生えているってだけで、差別される。犬人のお前も、お前だって……ね?」
「わ」
長く己のことを話していたランディに対し、ブラドは震える口をやっと開けて、彼は、虚勢の怒声を上げた。
「笑わせるじゃねぇ……っ! 俺はなぁ……! こんなことくらい簡単に」
「それじゃ。そこにいる女を助けなよ?」
「っ」
ランディは倒れているロフィーゼに向けて、羽が生えた指で指さした。
それをぎょっとして、まるで恐怖そのものを見るような目で、ブラドはロフィーゼを見た。
どくどくと心音がうるさくなる。寒気がする。体が震える。呼吸が荒くなる。
そして――脳裏によみがえった……。怒りの眼で自分を睨んで、手に酒瓶を持った女性の姿が見え……。
ブラドは、ぐっと口を閉じて、何かが吐き出るのを阻んだ。
「制限時間は三秒だ。その間に助けないと……、人間族のオスメスの目と鼻に羽根を突き刺す。一本だけじゃないよ? 何本も、穴が埋まるくらい。そして犬はむかついたから、このまま胴をへし折って鯖折にする。ハイスタート」
突然始まったカウントダウン。
さーん。
ブラドはすぐに行動に移した。ちらりと、倒れているロフィーゼを見降ろし、すぐに手を伸ばす。
にぃー。
だが体がガチンッと、固まったかのように強張り、震えてその次の行動を阻止する。有ことを聞かない自身の体に苛立つブラド。
いー。
ぎりっと歯を食いしばり……。
ちぃ。
近くにあったロフィーゼのそれを手に取って……。
「ぜ」
「いい加減にしろやこんの焼き鳥いいいいいいぃーっとぉっっ!!」
ブラドは乱暴に、武骨に、そして型が成っていない投げ方でロフィーゼの殴鐘をランディに向けて、ぶん投げた!
それを見たランディは、「へ?」と呆けた声を出して驚いていると、それはランディの背後に、背骨に、『ゴォン』と当たって、内部から『べきゅ』という生々しい音が聞こえた。
ランディはその痛みに過剰反応して――
「いってえええええええええええっっっ!? 何でえええええええええっっ!?」
混乱と怒りが混ざった激痛の叫びを上げて、ランディはブラドを見た。
ブラドははーっ! はーっ! と、無理やり深呼吸をして、自分を落ち着かせるようにした後、彼はランディに向けて指をさして怒りの眼と表情でこう叫んだ。
「ああそうだよ! 俺は女が苦手だ! というか怖いよばーかっ!」
「あ、あぁ……?」
ランディは混乱し、折れている背中をどうにかしようとした時、ブラドはそれを見てもっと大きな声で叫ぶ。
「俺はなぁっ! 小さい時からずっと母親に虐待されててぇ! それ以来俺はぁ! 女に触れねぇ『女性恐怖症』になっちまったんだよぉボケェ! 俺はビビりでぇ! そうやって一歩進むことなんて考えなかったぁ! でもなぁ!」
ブラドはシイナを見て言った。
「お前はぁ――めっちゃかっこいいぞぉっ!!」
その声を聞いて、シイナはそっと、くいしばっていた眼を開けた。そして、とあるところを見て、ふっと痛みが和らいだ気がした……。
そんな中、ブラドは言う。叫ぶ。
「お前達の話ぃ――盗み聞きしていたぁ! 大変だったなぁとしか言えねえけど、なんだか自分が恥ずかしく思っちまったぁ! だってよぉ! お前はそれと向き合っているのにぃ! 俺が、年上の俺が向き合わねえとなるとぉ、なんだが恥ずかしくて、頭隠しちまうっつーのぉ!」
そう言ったブラドは、ぐっと口を閉じて、中で歯を食いしばりながら、だらだらと流れる汗を拭わないで、ロフィーゼを見てから……。彼はしゃがんだ。
そして――
ぐっと、彼女の肩を抱えて、そして、大剣を片手で持ったまま、ランディにその剣先を突き付けて、彼は言った。
がくがくと足を震えさせて、彼は虚勢交じりの怒声を上げて言った。
「お前のような一人ぼっちには、ボッチの気持ちとかぁ……。恐怖で震えるやつとか……、あとは人間の底地力を知らえね奴に……、俺達が負けるわけがねえってことだぁ! こんの唐揚げ野郎が!」
その言葉にランディは身をよじりながらブラドを見て、すぐにシイナの胴を掴んでいる足を解除しようとした。
「ふざけ」
だが。
がくんっと、バランスを崩しかける。
ランディはふと疑問に思い足を見た。見て――
「ん?」
と、自然な疑問の声を上げた。
ランディの右足は、確かにシイナの胴から切り離されていた。しかし、その足首を、シイナが左手で、あらん限りの力で掴んで、放さなかったのだ。
それを見たランディは、シイナを睨んで――
「離せこ」
と言って、ぎょっと彼の顔を見て、絶句し、そして……。
「へあ?」
と素っ頓狂な声を上げてしまった。
それを見て、ブラドも疑問に思ったのか……、「あれ?」と首を傾げていた。
ロフィーゼはそれを見て……、痛みで視界が朧気になる中、彼女はシイナを見て……。ぽつりと一言……。
「犬、じゃない……」
そう言ったからなのか、シイナはランディの首元を右手で掴んで、そのままシイナは――
ぐあっと口を開いて、ランディの首元に――
がぶりと――噛みついた。
それを感じたランディは血が出ない体で痛みを感じながら「ああああがああああああああっっっ!」と叫び、シイナの顔を翼が生えた手で、何度も叩いた。
バシンバシンッと、叩きながら彼は――
「こんのぉ! 離れろよぉ! 僕から離れろぉ!」と、シイナの体や頭を叩く。
しかしシイナは離れない。どころかぶちぶちと、どんどん肉を引きちぎる音が聞こえた。
それを聞いてランディは、怒りからざっと青ざめて、彼は震える声でシイナに言った。
「ま、まて……、おい! 待てって!」
だがシイナには届かない。なぜなら、シイナは今でもその肉を引きちぎろうとしているのだから。
「待ってって!」
情けない声を上げて止めようとするランディ。
だがそれも無駄に終わる。
ぶちぃっと引き千切った肉。それと同時にバラバラと落ちる羽根。それを咥えたシイナは、すぐにその場から離れて四つん這いになって口にあった肉を『っぺ』と吐いた。
「いでえええええええええええええええええっっっ! アアアアイタイイイイイイイイイイイイイイイッッ!」
あまりの激痛に、あまりにも感じたことがない激痛に――ランディは叫ぶ。
そしてロフィーゼ達はシイナの豹変を見て、驚起きを隠せなかった。だがコーフィンはそれを見て、シイナがさっきまで見ていたそれを見上げる。
その上にあったものは……。
ただの満月。
だが、コーフィンはそのままシイナを見て、シイナが四つん這いになって、前屈みに毛を逆立たせて「グルウウウウウウウッッ!」と威嚇しているその顔を見た瞬間……、あぁ。と納得してしまった。
シイナは威嚇した後、そのまま夜空に向かって顔を上げて――
「――ウォオーンッッ!!」
雄叫びを上げた。
それはまるで……。
「……まさか……っ! お前っ!」
ランディは首元に手を添えながら、驚愕の顔でシイナを見て、自分を再度見て狙いを定めたシイナを見て、彼はとある結論に至った。
「お前――犬人の中でも、祭祀の力を持っている種族……、犬人の狼一族かっ!?」
と言った瞬間、シイナはだっと、ここでは四つん這いではなく、二本の足で駆け出した。
(なんだろう?)
シイナは走りながら、迫りくるランディの羽根の攻撃を見切って、よけながら、彼は思っていた。
(体がなんだか軽い。それに視界や思考がクリアと言うか……、自分の体が別の体……、あ、違うな。おれの体なんだけど……、でも、すごく軽い)
(興奮してるのかな? 狼って言っていたけど、狼ってあの、満月を見たら狼男になる的なあれで、おれは豹変しているのかな? わからない。でも……)
(これなら――!)
シイナは懐から紙筒を取り出して、その白い紐をしゅるっと紐解いた。
「! こんのぉおおおおおっっ!」
ランディも懐から三つの赤と青、黄色の瘴輝石を取り出して、それをシイナに向けながら、彼は言った。
「ま、マナ・エクリ」
が。
バンバンバァン!
「っ!?」
刹那。手に収まっていた瘴輝石はいとも簡単に砕けた。
コーフィンは手にしていた、『KILLER』によって……ランディの指を貫通して砕いたのだ。
それを見たランディは、怒りの頂点の怒声で――
「人間のオスがアアアアアアアアアアアアアアアッッ!」
と言った瞬間。またジャラリとした鉄の音と、首に巻き付く何か。そして圧迫感。
それを感じて、ランディは締まる気道で、必死に呼吸しながら後ろを向いた。
そこには……、残っていた殴鐘を使って、先ほどと同じ要領でランディの首に巻き付かせながら、綱引きのように引っ張っているロフィーゼとブラド。
「こんな感じぃ?」
「そうそう! イエスだぜ!」
残り最後の力を振り絞るように、彼等は引っ張る。しかしそれを見て、ランディは「っは!」と笑った。そして……。
「こ、こんなことで……っ! 僕をぶん投げようとしているのかな……? 人間の考えることは単純だ……っ! 僕にはこの足の爪がある! だから僕はこのまま地面に食い込ませて踏ん張るとするよ……!」
震えながら言うランディ。確かに足元にはすでに足を地面にめり込ませて、踏ん張っている風景が。しかし、ロフィーゼはそれを見て、くすっと微笑んだ。
「な、何が、おかしい……?」
ランディが聞くと、ロフィーゼは笑みを浮かべたまま……。
「シイナくん!」と叫んだ。
それを聞いてシイナは少し遠くで足を止めて、そして杖を上に掲げた。すぅっと息を吸って、彼は言う。
「蝕め、浸食しろ。この世の病達よ――」
それを聞いて、ランディはざぁっと汗を流して、慌てて鎖を解こうとしたが、できない。そんな中、ランディの頭上にぽこんっと黒い液体が出てきた。それはひとりでに大きくなっていき、更には色の濃さも深く、闇のような深い黒になっていく。
それを見上げたコーフィンは……、やばいと直感して、羽根を引き抜いて退避した。
シイナは続ける。
「汝我の妨げになりし邪魔者を――未来永劫苦しめ、地獄より苦痛の苦しみを与えよ」
「なんか、悍ましい台詞が……」
ブラドが言った時、二人と、近くまで逃げてきたコーフィンは、それを見上げて、ランディも……絶句し、目が飛び出そうなくらい驚いて、それを見た。
それは、夜空の満月を飲み込むような、大きな黒い液体となって、ランディの前にぷかぷか浮きながら飛んでいる。
それを見たランディはなんとか逃げようと藻掻くが……、足を食い込ませたこともあって、簡単に逃げることができなくなってしまった。
シイナは最後の言葉を放って、杖を振り降ろした――
「――『大災害の元凶』ッ!」
振り降ろしたのと同時に、黒い液体は一気に浮力を失って、どんどんランディに向かって落ちてくる。
それを見て三人はすぐに遠くへと逃げる。もちろん殴鐘も解き、ちゃっかりと手に戻して。
ランディは突然解除されたことにより、後回しにしていた足を何とかしようとした時にはもう遅く……。
「~~~~~っ! こんのくそ種族があああああああああああっっっ!」
その断末魔のような叫びと共に。
どばぁんっと、粘り気を含んでいるその液体はランディを吞み込むように落下したのだった。