プロローグ
みなさんには、どうしてもあの日に戻りたい。と思う日がありますか?
日が暮れるまで鬼ごっこをしたり、カードをしたり、ゲームをしたり、そんな小学生時代に戻りたいと思う人もいるでしょう。ぼっち小学生だった人がいたらすみません。
部活で汗を流し、大会に勝って、あるいは負けて、涙を流した中学生時代に戻りたいと思う人もいるでしょう。文化部の気持ちはわかりません運動部だったので。
放課後に好きな人を呼び出して告白した、甘酸っぱい高校生時代に戻りたいと思う人もいるでしょう。甘酸っぱい高校生活を送ってない人もいるでしょうけどね。
まあ皮肉はこのくらいにして、僕自身高校3年生なんで今が甘酸っぱいかどうかは、もっと大人になってからわかるんですかね。
さてさて、みなさんの戻りたい過去は楽しかった過去ですか?それとも悲しかった過去ですか?
僕の戻りたい過去は、
親友が死んだ寒い四月のあの日。ですかね。
こんなに僕がひねくれ・・・てたのはもとからか。
ある夏の暑い朝、それは突然僕へ届き、運命を狂わせた。
いや、考えようによってはもっと前から、僕の運命は狂わされていたのかもしれない。
あのひと夏の数日間の冒険譚を、僕はまた思い出す。