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引き立てられたのは義母と父、私、そして私の腹の子だ。
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父方の身内は魔王との戦乱の折りに絶えており、義母の身内は噂を聞きつけた時点で縁切り済み。
私は金持ちのひひ爺に妾として嫁ぐ予定だったが、私の妊娠によって延期になっていた時の事だった。
私は新興貴族の長男に嫁ぐはずだった。
義妹達は貴公子との熱愛が噂され、本格的に輿入れが決まりそうだったから、セズより爵位の高い家の養女になる事が決まり、莫大な支度金が必要になったからだ。
新興貴族の長男は私より15歳上ではあったが、金払いも良く、好感の持てる人物で、一応この結婚で義妹とも縁が切れるものと私も安心していた。
そしてその日の夜、私は悪漢達に襲われた。
悪漢達の正体は学園都市で義妹達に利用され、使い棄てられ、罪を押し付けられて廃着された貴族の令息達。
彼らは私に復讐を誓っていた義妹の乳兄弟の手引きにより寝室に侵入してきたらしかった。
『姉であるお前もあの女達と同じだろう』
『妹の罪をお前がつぐなえ』
『お前達のせいだ』
『お前達のせいだ』
異常に気づいたテオに助けられるまでの事は思い出したくもない。
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貴族の息子達との乱交、そんな醜聞のついてしまった私と新興貴族の縁談は白紙になった。援助の話しは流れたが、それでも義妹のための莫大な支度金は払わねばならない。
非処女でも構わないといった条件のもと、私はとある伯爵の妾になる事が決まった。
肥沃な領地を持つ、父よりも15歳ほど年上の老伯爵で、子供はもちろん孫までいる老人だ。
一度会った事があるが、私の胸ばかりを見る嫌なエロ爺という印象しか抱けなかった。
でも、これが私の運命なのだ。
エロ爺との話はとんとん拍子に進んでいたが、いざ輿入れの段階で私の妊娠が発覚した。
おそらく、あの夜にできた子供だ。
さすがの老伯爵も、自分の血を一滴も引かない子はいらないらしい。
私が堕胎するなり何なりしてから私の身柄を引き取るという事になった。
義母は泡を吹きながら、父は泣きながら私に堕胎を進めてきたが、私は絶対にこの子を生むと心に決めていた。
なにせ、この子はセズ侯爵家の末裔なのだから。
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セズ家から私と義妹が出た後、爵位を守るために義母の実家から少年を一人養子にとる、そんな話を父から聞いていた。
あのアバズレ義母、完全にセズ家を乗っとる気でいやがる。
少なくとも義母の暗躍により、正当なセズの血は断絶寸前だ。
運良く義母が第三子を産んだとしても、その子供にも浮気相手の血しか流れていないだろう。
皮肉にも私の妊娠によってセズの血は残されるのだ。
「考え直しなさいミシェンナ!!出産で死ぬことだってあるのよ!!!」
「いいえ義母さま、堕胎に失敗して私もろとも死ぬよりはマシです」
「ミシェンナ……考え直さないか?」
「いいえ、お父様。不思議なもので…………こうなってみれば、私の血を引くこの子が愛しくて堪らないのです」
「………」
私が産んだ後、この子は父と義母の間に遅くできた子としてもらうように頼んだ。
私が老伯爵に引き渡された後で、殺されるか孤児院に捨てられる可能性もあるため、テオにセズ侯爵家に残ってもらう予定だ。
場合によってはテオの子として引き取り、セズ領から亡命してもらう。
そんな約束をしている真っ最中に引き立てられるはめになったのだ。
義理の妹の呪縛、パネェ。




