表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

俺のスタートライン

俺が小学校三年生の頃、事件が勃発する。

兄が二つ上という事は五年生である。

学校に行くと兄が同級生にイジメられていた、俺は兄に言った。


[なにしょん?何であんな奴らに殴られよん?]


[わからん!いきなり殴ってきた]


兄のその言葉に俺はムカついてきた


[はあ?やり返せばええがん]

兄は無言だった、、、。


とりあえずその日は学校が終わったので帰宅した。

その夜兄に俺は言った、


[あんな奴ら俺が仕返ししちゃるけー]

また兄は無言だった。


自分の兄をイジめる奴は何があってもやり返してやろうと思い

次の日の学校で二つ上の先輩のクラスに勇気を絞って行った。


[俺の兄貴をイジメとる奴でてけーや]


大声で叫んだ


[はぁ?誰おめぇ]


[兄の弟じゃ!殴った奴出てけーや]


その言葉を言った瞬間続々と先輩が七人程出てきて焼却炉がある場所に来いと

言われた。

先輩たちは俗に言うヤンキーや不良だった。


俺は少しビビりながらヤンキーについっていった。

気がついたら俺は先輩たちに囲まれていた、

俺は小さいながらも思った。

リンチにされる。殺されるかもしれん!


いきなり全身に衝撃がはしった。

顔面を殴られた、頭の中が真っ白になっていた。


[めちゃくちゃ弱えーがん、何なんこいつ]


先輩が言った。


俺はがむしゃらになって殴り返した。


相手は七人、勝てるはずが無い、たとえ相手が一人でも勝っては無いと思う。

今まで喧嘩したことも無ければ人を殴ったことも無かった。


殴り返しても全くあたらない、いくら暴れても雨のように殴ってくる先輩たちの

パンチを防ぐことが出来なかった。


俺が気がついた時には周りに誰も居なかった、立ち上がろうとしても体がいう事をきかない。


悔しかった、泣きたくないのに涙が溢れてくる。

そうこうしている間に先生達がやってきた。


[どうしたん?だれにやられたん?]


俺は何も言わなかった。


[、、、。]


俺が自分から先輩に喧嘩を売ってやられたとか恥ずかしくて言えるわけもない。

俺は涙を堪えながら先生たちに言った。


[何もないから、大丈夫じゃから。]


先生は険しい顔をしていた。


俺は先生に言った。


[わい一人で帰れるし、大丈夫じゃけん!]


早く家に帰りたかったから動かない体を無理に動かせてその場を去った。


家に帰る途中、何回も意識が飛びそうになった。

やっとの事で家に着いたと思ったら母親が玄関で仁王立ちしていた。


[あんた何したん?学校から連絡があったよ]


俺は連絡が入ってることは予想がついていた。


母親に俺は全てを話した。


兄がイジメられている事や、俺が先輩に喧嘩を売った事、七人にボコボコにされた事全部を話した。

俺は母親に泣きながら言った。


母親は俺に一言だけ言った。


よく頑張ったとか、勇気出したねとかそんな言葉を掛けてくれると思っていた。


でも母親の言葉は予想外だった。


[あんた負けて帰ってきたんかな?しょーもない]


えっ、、、。


[負けて悔しいなら勝つまで帰ってこられな]


こんなに怪我しているのにそんな言葉を投げかけられるとは思ってもいなかった


でもその日は動く気力も無かった。


俺は母親の言葉に心を打たれた。


次の日から俺の人生が変わり変貌を遂げて行く事になる。








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ