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27/100 怠惰
睡眠薬らしきもので私は久しぶりにぐっすり眠った。正直薬に対して不安感があったもののこうして眠れることを考えると私の寿命から考えてもいいものかもしれない。
「もう起きたの」
声の主は恋人だった。昨日から家に泊まり込みで色々世話をしてくれるらしい。昨日飲んだ睡眠薬も恋人のものだった。
「どうぞ」
その声と共に目の前に出されたものも恋人が作ったものだった。食欲を沸き立たせる匂いをしている。
「これ?」
「何が入っているかは秘密だよ」
その言葉の怖さよりも自分の食い気が遥かに混ざって気がついたら食べていた。皿を舐める勢いで食べ尽くした。
「終わったらこれ」
「なにこれ?」
「薬だよ」
派手な色をした錠剤を手に一瞬恋人をみた。そしてうなづく恋人を確認して私は薬を飲み込んだ。
「おやすみ」
恋人の声と共に私は眠りについた。
再び目を覚ましたまだそばには恋人がいた。
何から何まで私はやらなくてよかった。
何かを考える前には眠りにつく、私にとって小さな理想郷が出来上がった




