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26/100 安心
家に帰ると真っ先に電話をした。
「もしもし」
聞こえてきた声を聞いて私は安心した。
「ちょっと改めて相談していいかな」
「いつがいい」
恋人との話は心地いい。私の思いをすぐに汲んで結論から話をしてくれる。
「早めがいい」
「じゃあこの後行くね」
「大丈夫?」
「うん。私が働いているところ融通きくから」
電話から一時間もしないうちに恋人は家に来た。恋人は家に入ってくるなり話を切り出した。
「何かあったの?」
その言葉で私は堰を切ったかのように不安と怒りと愁いを吐き出した。自分でもこんなに論理だっていない話をないような感情に任せたような話だった。恋人は時に頷き、時に相槌を打ちながら聞いていた。
そして、その恨みつらみを吐ききったあと恋人は私に問いかけた。
「これからどうしようか」
その言葉で私に残された時間の長さと短さにイラつきを覚えた。まだ死を宣告されてから1/4過ぎたところだ。何より私には死の自由が与えられていない。
終わりが決まっている拷問を耐えるしかないのだ。
「わからない。」
「そっか。好きに自由に暮らしてみたら」
「好きに?」
「そう、本当に好きなことが分かるように暮らしてみたら。」
「好きなことがわからないって」
「じゃあ何もしなくていいんじゃない」




