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20/100 病院

 もうこの人生で病院に行くことなどないと思っていた。元々病院が嫌いな上にもう死ぬと決まっているのに健康になりたいなど思う訳はない。

 そして、改めて病院に来てつくづく思うのがこの死が近い様な独特の雰囲気が嫌でたまらない。

 それに今の状況は気まずかった。無為に相手を引っ張りまわして病状を悪化させているよくわからない人間。

 元々は死のうとしている人間だったがそんな事は関係者にとっては興味がないし分かりやすい原因を求めるのが人間なのだろう。ひきづり回した悪人として槍玉にあげられねいた。私は何一つ弁明が出来ずにただ黙っていた。

 そんな中彼ら関係者を名乗る人間が急にいなくなった。しばらく怒鳴り声のようなものがして再度私のいる部屋にきた。

「部屋に行け。」

 少ない情報から考えてみると相手が私に会いたがっているらしい。理由は全く思い当たらない、無我に断る事もできずに私は連れ回した相手の元に行った。

 部屋の中には顔面蒼白で今にも消え去りそうな相手がいた。

「ごめんこんな事に巻き込んで」

「いや、こっちそこそ」

「楽しかったし、寿命削った甲斐あったよ」

 その言葉を聞いて私は思わず外に出た。後ろから声はしなかった。

 私は逃げるようにどこかへと向かった。疲れ果てているのに不思議と足は動き続けていた。

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