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16/100 逃避

 温度も湿度も風も何もかもちょうどいい天気だった。昨日からずっとサイトを見ていて心が沈みかけているのを感じていた。

 このままではよくないと思い、財布だけを持って外に出たのだった。

 気は紛れている気がするが何より退屈で仕方なかった。普段どれだけスマホに依存しているのか実感する。

 それにほんのわずかではあるが連絡が取れない不安感がある。しかしそれより私は今本当に何をするべきで何をしたいのか自分の中で確立したかった。

 しかし、外に出れば気持ちも変わるかと思ったが案外そんなことはなかった。寧ろこんな事でいいのかと言う焦燥感ばなり募っていった。

 人を避けるように自然豊かなところへと目指して歩いて行くと大きな橋が目に入った。自然と一体化していて上から下を見るとめまいを起こすような高さの橋だった。

 その橋の近くまで来た時橋の中央付近に人影があるのを見つけた。普通なら絶対に人がいないような場所なので思わず観察すると何か違和感を感じた。

 下をじっとみているのだ。私の事を気にもせずにみているのだった。少し前までの私なら声などかけないのだろうが気がつくと私は声をかけていた。

「あの」

「はい」

 いかにも幸の薄そうな顔をした人だった。

「ここで何しているんですか?」

「死にに来ました。」

 当然のように言うものなので私はかける言葉が見つからなかった。そうしているうちに相手は続けた。

「わたしもう少しで死ぬみたいなんです」

相手は初めて笑顔を見せた。どこか美しいようにも感じる表情だった。

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