◆第八話 ① ◆ 辿り着いた場所
「ま、何はともあれ、デートでもして。お互い親睦を深めれば?」
コウはそう言い残すと「じゃ、あたしは自分の子の世話があるから~」とそのまま飛んで行ってしまった。
残されたセイとルビアは、お互い顔を赤くしたまま俯いた。
谷に、風がごうごうと吹く。そして、雲が流れていき、その雲もどこかに流れていった。
「と、とにかく、ええっと、いつまでもこんなところに居るのはどうかと思うから……場所、移動するか?」
「あ、は、はいっ!」
「コウが管理してる山なら、他のドラゴンも入り込まないし、あいつの子どももまだ幼体だし安心安全」
「そ、そうなのですか……」
「えっと、まあ、ちょっと何か飲んで、食べて……と、とにかく落ち着こう」
「は、はいっ!」
勢いよく返事をした後、ルビアは、はたと思った。
(飲む、食べる……。何を食べるのかしら? 調理済みの食事が出てくるとは思えないし……。な、生肉?)
どうしよう……と、顔が青くなりかける。すると、セイがひょいと、ルビアを抱きかかえた。
ルビアの思考は、停止した。
(よ、横抱きっ!)
ルビア背中と膝裏を、セイが自分の腕で支えて、ルビアの体全体を抱き上げられた。
(こ、これは、恋愛小説や演劇などでよくある、結婚式の後、初夜のベッドに向かう時の抱き上げられ方では……っ!)
青くなりかけた顔が急激に赤くなる。体温も急上昇だ。
そんなルビアの様子には気が付かないまま、セイは背中の翼を広げた。
「ドラゴン形態ならともかく、ニンゲン形態で飛ぶの、あんまり得意じゃないからさ。ルビアの両手、俺の首にまわして」
「は……いいいっ!」
思わず淑女らしからぬ声を上げ、ルビアはぱっと口を両手で塞いだ。
(首に、わたしの手を、まわす……? か、体が、み、みっちゃくしてしまう……)
はわわわわ、と意味の分からない叫びをあげたルビアを、セイは不思議そうに見たのだった。
お読みいただきましてありがとうございました!
サブタイトルは後で付けます……。
『ひゃっほーい』の書籍化作業がなかなかにハードになって参りました。
書籍発売に向けて全力出しております!!!むはーっ!です!!!
そのため『星詠み』の更新速度がちょっと落ちますごめんなさい。m(__)m
短くても、ちょこちょこアップできればとは思っていますm(__)m
来年になりましたら『ひゃっほーい』の情報も出せると思いますので、
この話共々のんびりお待ちいただければ幸いです。
よろしくお願いいたしますm(__)m




