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スライム②

「スライム族の方々に協力して頂きたい作戦は、もう1つあります。」


「その前に、訊きたいことがあります。」


「スライム族の持つスキルに、体を揺らすようなスキルはありませんか?」

「?持っています。 レベルを上げても揺れ幅が小刻みになるだけの、意味の無いスキルですが。」

「そのスキルで、残像が出るくらい揺れたり、重低音がなったり、発熱したりできますか?」

「?………このスキルだけなら無理そうですね。」


「他に、弾力を調整するようなスキルとかもありませんか?」

「あります。」

「そのスキルを同時に使っても、さっき訊いた事はできませんか?」

「………まだ、何か足りない。

いえ、このスキルも使ったら出来るかも?」

「やってみせてくれませんか?」

「後でやってみせ」


「いや、ここでやれ。」

「魔皇様!!」

「お前は魔王に成るぐらいの高位の存在。

そして、そのスキルは低位の中でも最下位だ。

スキルのレベル上げはすぐにすむだろう。」

「解りました。」


「チューズローハよ、他に必要な物は?」

「でしたら、スライム族の魔王様を囲うように、少し大きめの結界、又は壁を作る事はできませんか?」

「ふむ、スライム族の魔王よ。」

「はっ。」

人間態をやめ、バランスボールより大きめの球体になったのを確認すると、魔皇様は結界をつくった。


見た目、箱に入ったバランスボールになった。

「それでは、始めさせていただきます。」


「実験をしている間、説明をしてくれるか?」

「はっ。」


「勇者の全てがそうと限りませんが、少なくとも私のいた世界ですと、異世界を題材にした物語がありまして、スライムの特徴は、

①何でも吸収する。

②吸収した物の情報を取り込み、変形又は擬態できる。

③分裂する。

④数が集めると、合体して大きくなる。

⑤触手を使える。          でした。」

「なるほど、見事に特徴を捉えているな。

それなら、絶滅させられるのも納得いく。」

「ですが、今獲得できるかもしれないスキルは、ほとんど書かれていません。

私見ですが、0.5割も書かれていなかったと思います。」

「実現できれば、勇者に不意打ちができる、と。」

「はい。」


数分後

「あっはははははははははは〜〜〜〜」

スライム族の魔王様は、ハイテンションになりました。

「………大丈夫なのか、これ。」

「「「………」」」


数十分後

「………魔皇様、結界にヒビが入っているように見えるのですが。」

「それよりも、全体が揺れていないか?」

「地面に接している部分が、赤熱化しているように見えるな。」

「………とりあえず、浮かすか。」


その瞬間、

「きゃっはははははははははは〜〜〜〜〜。

スキル進化〜〜〜〜〜あっはははははははははは〜〜〜〜〜」

「「「!!」」」

パリン パッン シュッン     ドン

スライム族の魔王様は消えました。


「………ありえない。 魔皇様の結界を壊すなんて。 スライム族が。」

「………いや、それよりも、天井を壊した方がありえない。」

「………これが、異世界人がもたらした知識の結果。」

「………スライム族の魔王様はどこに?」


「「「!!」」」


「………爆散した?」

「………いや、スライムなら、コアが有れば無事だろう。」

「………でも、いない。」

「………死んだ。」


「「「………」」」


「………空だ。」

「「「?」」」

「空にいる。」

「魔皇様、まさかと思いますが、天井を貫通して」

「それで合っている。」


「はははははははははは〜〜〜〜〜」 トン

空から人間態のスライム族の魔王様が降ってきた。

魔皇様に跪く形で。


そして、その姿は変わっていた。

色合いに変化はないが、全身から煙(湯気?)が出て、沸騰しているように見える。


「お見苦しい姿をお見せしてしまって、申し訳ありませんでした。」

「よい、気にするな。

それで、状況を説明できるか?」

「はっ。」


「手短に申し上げますと、種族スキルと、使い道のないスキルが統合しまして、新たな種族スキルと、いくつかの派生スキルを習得しました。」

「ほう。 凄いな。

詳細は?」

「後ほど、調査してから、申し上げようかと思います。」

「解った。」


「それで、チューズローハよ、これがどう勇者に対向出来る策か、答えてみよ。」

「はっ。」


「物体には、固有の振動数が有りまして、そこを刺激すると、少ない力で大規模な破壊工作をすることが可能です。」

「勇者本人ではなく、国や土地などの土台を破壊するのに使うのか。」


「早速、それも調査項目に入れよう。」


弾性+跳ねる+揺れる=振動

弾性+跳ねる=跳躍⇒(スキルアップ)立体移動


振動⇒(派生)発熱/発電

振動⇒(応用)音波

振動+格闘⇒

などを考えていました。

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