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やはり家が欲しい

 う〜む。

 雨だなあ。


 雨でも車の中は快適なのだが、なんか寂しい。

 ラララとコユキはコユキ号。俺はユキオ号。ガガガは家で家族らと一緒。


 つまらん。

 ドライブするにも雨の日は危険だ。

 ぬかるみだらけでスタックする。

 車は便利だけど、この世界では雨に弱い。

 こんな日、前世っだったら何の問題もなく引きこもってゲームやネットで何時間でも何日でも平気だったのに、出歩くことに慣れたらじっとしてることが苦痛になった。


 以前だったら、アダルドサイトに潜り込んで無限の量のエロ動画にアクセスしてたが、今は一瞬あるかどうかのコユキのチラを見るのに燃えて居る。


 暇つぶしの左手検証もした。

 左手に入れた生物(なまもの)は腐るのか?

 結論は腐らなかった。だが、また出すと痛みは進む。中の空間は時間が止まってる?

 でも、前使った内視鏡カメラ付属の時計はちゃんと動いてた。時間は進んでる。

 考えてみれば、左手に入れたジムニー(仮)の時計も進んでたし。

 微生物、生物は活動できないということか。入らないわけじゃ無い、生肉大丈夫だったし、野菜大丈夫だったし。

 謎だ。


 捕まえたネズミを入れてみようとしたら左手に反発された。

 これは一定の法則で動いて居るというよりは、制限(プロテクト)がかけられてるとみた方が自然だ。

 だって生き物がダメというなら、生野菜がオッケーな理由が分からない。微生物も活動停止だが、ちゃんと生きてる。



 家、欲しいなあ。

 実際、俺の左手があれば何とかなるだろう。

 この地域風の家にするなら大量に工具を出して作るという手もある。


 それにはひとつ決めなければならない事がある。


 どこに住むかだ。

 本拠地を決めなければならない。

 今の所三択だ。


 この村。

 町。

 俺の村設立。


 皆んなのことを考えるなら、この村かこの村の町方向の場所だろう。

 ガガガは家族が居る。

 コユキは子供の居る町からそれほど離れたくは無いだろう。

 ラララは? う〜む。

 全員の満足する位置はないな。

 やはり、ここかここから近い場所か。

 金が溜まったら町のほうは別荘を借りるか買うということで。




 よし、村長と話してみよう。





「なるほどのう。家を建てたいと」

「村長の意見が聞きたいのですが」


「うむ。ガガガのことはガガガが最後に決めればいい。ラララはお前さんの物じゃ。村は次の贄の子を決めるだけじゃ」

 その。贄の子システムが嫌なんだよなあ。

 まあ、村が決めることだけど。


「家を建てる場所はこちらで決めていいのですか?」

「まあ、誰かが使ってない場所であるならいい。ただ、使っていいかどうかは私が決める」

「わかりました」


 場所提示して、村長にオッケー貰えれば決まりだ。

 そして俺は3人を集めて話をした。


「家を建てる。左手から出すのでは無い、作る」


「ええ!どんなの?」

「作るの大変だぞ!」

「はい」

 反論はない。



 そして村長と皆を連れて、その場所に来た。

 街道まで100メートル程のところにある森だ。びっしり木が生えて居る。


「ここは構わんが、こんなところで本当にいいのか?」

 村長は怪しんでる。いや、疑問視してる。

 車も通れない程びっしり木が生えて居るのだ。

 なあに、開墾するからオッケー。だって、拓けてる平野は畑や作業場としてすでに使われてるから、開墾するしかない。

 そして俺はある決断をした。


「村長。村の人間を貸して欲しい。全員とは言わない。作るのを手伝って欲しい。無論、その間の食料と飲み物は俺が用意する。報酬も出すし、ある程度の道具も貸す」



 そう、この村にある程度俺の力を公開することにしたのだ。様々な物、道具を見せることにした。ただ、左手から取り出す瞬間は見せないし、ある程度から上の物は見せない。

 どうせ、この村にはガガガの蘇生とジムニー(みたいなもの)」見せてしまったし。




「ユキオよ、人夫はいつから欲しいのじゃ」

「明日からでも。先ずは来れる人からでいいです。皆にも都合があるでしょう。男でも女も構いません」

「分かった。ガガガを借りていいかの?」

「ええ。ガガガに取りまとめ役を頼むのが最適でしょう。それからこれは村への前金です」


 そう言って俺は懐から20万イセを村長に渡した。

 驚く村長!

 そう、この村の現金は全員分集めても1万にもならない。へそくり入れても2万だろう。

 それはガガガに聞いて知っていた。

 お金がないから町に行く用事もない。買い物する事が滅多にないからだ。

 そして売るほどの食料もない。

 20万は村にとって大金のはずだ。

 もちろん追加も考えてる。

 給与制にしなかったのは、現場作業に来なくて村仕事()を支えるのも大事だから格差ができないようにするため。

 そして、めんどくさい事(配当)は村長に丸投げ。


「分かった。ガガガよすぐ行こう」

 村長とガガガが村に向かう。


「コユキ、ラララ、人夫の飯を考えてくれ。普通っぽくて少し美味いもの」

「だったら鍋!」

 おい!



 これからマイホームに向けて頑張るぞ!

ガガガに対する扱いが変ですが、


ガガガはユキオの所有物です。

それを一旦村長が借りる形になります。

そしてまたユキオに貸し出し。

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