『第三十五話』
「……どうして、付き合ってるの?」
一週間以上前の私は、その問いに答えられなかった。
けれど。今ここで、一人でつぶやいてみたところで、結果は変わらない。
風邪で寝込んでいたのは、事実だ。
けど、彼を避けていたのも、事実だ。
ずっと、ツインが何を考えているかわからなかった。
だから、どう接すればいいかわからなかった。
だけど。
本当に何を考えているかわからないのは、私の方だった。
どうして付き合っているのか、どうして、ツインなのか。
考えるほど答えは遠のいて、自分が嫌いになっていった。
きっと、無口で反応が薄い私に、ツインはずっと困っていたんだろう。だからいつも、あんな調子でからかってきて、私の顔色をうががっていたんだ。
なのに私は、それさえも拒んだ。
どうして、気づけなかったんだろう。
悪いのは私だった。
ツインはずっと、私を知ろうとしてくれていたのに、私はツインを知ろうとしなかった。
どうして、気づかなかったんだろう。
彼の過去に踏み込まなかったのは、彼のためなんかじゃなかった。
傷つけるのが怖いなら、彼あてにかかってくるあの電話に、こっそり出てしまえば良かったんだ。
なのに私は、そうはしなかった。
この一週間彼を避けていた本当の理由は、彼を好きなのかどうか、わからなくなってしまったからだ。
けれど、その答えは、もう出ている。
だから私は、ここにいるのだ。
だから私は、ツインテールなんだ。
――――ツインが、好きだと言ってくれるから。




