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『第二十二話』
お説教タイムに三十分、誤解を解くのにもう三十分。
計一時間近くもの奮闘を経て、僕ら二人はプールの前にて立ち尽くしていた。
「……ダメだ、つながらない。そっちは?」
「同じく」
いがみ合っている場合じゃないので、渋々返事を返す僕。
これがテールなら、ふるふる首を振るだけで応えていたところだろう。
……ん? 待てよ、テールは僕以外にもそんな感じなのか?
「で? どうすんだよ」
「え? ……あぁ、どうしよう」
「ここのプール、相当広いぞ」
「うん、スライダーもあるね」
「流れるプールもな」
「波の出るプールなんてあるんだね」
「広すぎて端が見えない……」
噛み合っているのかいないのか、微妙な会話が続いた後、本日何度目かのため息が漏れた。
「……どうするよ?」
二人を引き離すどころか、見失ってしまったらしい。
さて、どうしたものか。
「……仕方ない、二手に別れるぞ。ただし、先輩を見つけても声かけるなよ?」
「そっちこそ」
こうして、僕らの共同作戦が始まったのだった。




