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『第二十一話』
しばらくぶりのテールからの着信。
件名なしのメールには、一枚の写真が添付されていた。須藤さん、……店長に後ろから抱きつかれ、死んだ魚のような目をするテールの写真が。
……着替え中だったらしく、ちょっとあられもないことになっていた。
少し迷って保存する。
顔を上げると、長谷川と目が合う。僕もこいつも、同じような顔をしていた。
高速で着替え競うように走り出した僕らは、例によって、女子更衣室の前でいがみ合っていた。
プールではしゃぐ子どもたちの声を尻目に。
「だからなんでお前までこっちに来るんだよ!?」
「それはこっちのセリフだっ!!」
「うるっさいなこっちは止むに止まれぬ事情があるんだよっ」
「こっちだってそうだっ!」
……間違いない。多分コイツにも同じような趣旨のメールが届いたんだろう。
睨み合うこと数分。
一種即発の空気が流れ出す中、突然肩を叩かれる。
「あぁん!?」
鬼の形相で振り向くと、帽子をかぶった警備員らしきお兄さんがいた。
「……君たち、ちょっと、いいかな?」




