消えてしまえよっ!何もかもっ!
閃いたので、書いてみた。ただ…………それだけ。
タイトルが長いのも、気まぐれです。
ピカッ………ガラガラ……ガシャーンッ!
雷鳴とどろく雨空は、幽鬼の様な足取りで歩く彼女、佐々木リリコ二十六歳の現在の心境を表したかの如く、辺りをギラギラと金色の稲光で染めている。
彼女には十年付き合った彼氏が居た。名前は武志。そう、居たのである。もう十年も付き合っていて、半同棲生活だった為、そろそろ結婚かな?と、リリコが思っていた矢先に彼氏の浮気………だけだったらまだ許せたが、浮気相手に子供が出来てしまったのである。
浮気相手の責任を取るから、リリコとは別れると言われたのが、本日のお昼頃の事だ。
「あんのぉ~クズヤロォ~!!私の十年返せやボケェ!」
リリコは片手に一升瓶を持ち、もう片方の手に持っているハンドバッグをブンブンと振り回す。
辺りは急な天気の崩れで、人気が無いのが救いであった。
「ぬわぁにが、彼女に子供が出来て…だぁ?責任を取りたいから、別れてくれぇ~だっ!十年付き合った私への責任は無いんかい!あんのぉ~下半身ユルユルのゲス男がぁ~!!」
リリコが、ついに一升瓶を高々と掲げて、そのまま思いっきり振り下ろそうとしたその瞬間、稲妻がリリコに直撃した。
余りの衝撃に薄れ行く意識の中で、リリコは絶叫した。
「神様…仏様…これがっ!これが私の十年への、答えだとでも言うのかっ!許さん…許さんぞぉぉぉぉぉぉ……………………」
リリコのこの恨み混じりの叫びが、神様に聞こえたかは、定かでは無いが世の中には不思議な事が多々起こるのである。
雷に打たれたリリコの身体は忽然とその場から消え去って居たのである。
誤字脱字は許して下さいませ。