ー新たな日常ー
まぶたをの向こうに眩しさを感じ、目を開ける。
ぼんやりとした視界の先に見切らぬ天井。
「あれ、ここどこだ…」
自分の部屋の天井とはまるで違った豪華な感じのところだった。
「そういえば、俺、異世界に来たんだっけか…」
意識が覚醒していくにつれようやく自分の置かれた状況を理解する。
「やっと起きましたか。」
誰かの声が翔に向かって放たれた。
「おはようございます。アリアンヌさん、今どのくらいの時間ですか?」
声の主はアリアンヌ・バセット、この屋敷の令嬢の侍女だ。
「お昼を過ぎた頃ですよ。昼食は食べますか?」
「そんな時間か…腹減ったし、もらおうかな。」
「かしこまりました。食事はどこでなさいますか?」
「どこって?」
「ここで食べるか、もしくは食堂もございますよ。」
「ここで頼む。」
「かしこまりました。それでは後ほど、何かご用があったらお呼びください。」
「ふぁぁぁ…」
あくびをして伸びをする、なんて自堕落なんだと思いつつもそれに浸ってしまっていた…
昨日、この領地の令嬢を野盗から救い、その恩返しとして帰る元の世界に帰る方法が見つかるまで屋敷にいてもいいと言われ、それからいろいろあった…
帰ってすぐに領主には娘に何をしたと怒鳴られ、侍女のアリアンヌさんとお使いに出た時などは領民のおじさんやおばさんに微笑ましい目で見られ、そのことで不機嫌になったアリアンヌさんには蹴られ、といったように様々な経験をした。
翔がこの世界に来て思ったことは、文明が進んでいないだけで自分たちがいた世界となんら変わりがないということだった。
それからの毎日は本当に何事もなくただ穏やかで、それでいて翔の好奇心は尽きなかった、翔はこの世界に来る前は古代文明の遺跡の調査を行っていた、この世界にも古代文明があったらしく、領内に遺跡があるということで、遺跡の見学やら、領民の田畑の手入れの手伝いやらをしながら平凡な生活を続けていた。
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翔が異世界に来て約一月ほど経ったときのことだった。
領主のディナルドから提案があった。
「翔、お前、学校に行ってみる気はないか?」
「学校?」
「そうだ、うちの娘が通っている学校だ、全寮制だがここにいるよりは元の世界に帰る方法を探せると思うぞ。」
「全寮制ですか、でもそれにしては俺が来てからエレナはずっと屋敷にいる気がするんですけど…」
「今は長期休暇だからな、後1週間後にはここを立つ、お前はエレナの従者としてそれについていけ、編入手続きは俺がしておく。」
「ありがとうございます。でも、従者って何をすればいいんですか?」
「そうだな…例えば、エレナに言いよろうとする男どもからエレナを守ったり、まあ、簡単に言ってしまえば護衛のようなものだな。」
「わかりました引き受けましょう、でも全寮制ということは男子寮と女子寮とかあるんじゃないんですか?」
「確かにあるがうちのような貴族は個別寮でな、貴族は特別に従者を2人まで連れて行けるからその者たちも暮らせるように一戸建ての寮なんだよ。」
「わかりました。」
どうも、お久しぶりです。羽柴達也です。前から書いていると思いますが、この小説は作者の気まぐれによるもので、更新は定期的ではありません、それでもいいという方、どうか作者の頭の中の勝手な妄想にお付き合いいただけると嬉しいです。今回はここで筆を置かせていただきます。コメントなど何か思うことがありましたら気軽に書いていただけると幸いです。それではまた次回。




