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みっちゃん  作者: 星野サミダレ
1/4

ぷちぷち

「今日、いい天気だね」

「うん」

ほんわかキャッチボールからの…。

「んで、結局あのぷちぷちって何て名前なわけ?」

振り向きざまの変化球。

「気泡緩衝シート」

そつなくキャッチ。

「わお」

あまりのことに驚きを隠せない。

驚きがバレたら一巻の終わりだ。

「ちなみに、みっちゃんは潰す派?絞る派?」

巧みな閑話休題っぷりを見せつける。

「そういう詮索やめてください」

「え」

「いくら友達だからといって、そこまでプライベートな問題まで踏み込んではいけません。親しき仲にも何とやらです」

至極淡々と話している。

怖い、なにこれ怖い。

「確かにプライベートだけども、ここはまだセーフラインだと思ったよ」

そもそもプライベートかなぁ…。

「その曲解が友情という名の儚い絆にひびを入れるのですよ」

「過大!」

この反射で出た言葉が赤外線センサーに反応してしまったようだ。

「過大…ですか。わかりました。ではさっちゃんに問います。今穿いている下着の色は何色ですか?」

「え…」

「はい、そういうことですよ。今さっちゃんは恥ずかしいと思ったはずです。さ、小鳥遊さんはそれと同じ…いやそれよりももっと恥ずかしい質問をしたのです。恥ずかしいレベル8です」

きっと10段階評価だ…。

しかも途中でさっちゃんって呼んでくれなくなった。

それに今気づいたけど、ずっと敬語になってるし。

これがひびなんだね…。

「分かりましたか?それとさっちゃんは、気泡緩衝シートの気持ちを考えましたか?」

「い、いや」

あれ?今さっちゃんって呼んでくれたような。

「さ、小鳥遊さんは気泡緩衝シートをどう殺めるかという質問したんですよ。気泡緩衝シートを絞って殺めるのか、気泡緩衝シート潰して殺めるのか。確かに気泡緩衝シートは気泡緩衝シート以外の何ものでもない。でも気泡緩衝シートにだって自我はあるのです。もし気泡緩衝シートが気泡緩衝シートじゃなかったら今頃怒り心頭です。ですから気ほかしょ…プチプチの気持ちをちゃんと考えてから発言することを要求します!」

最後!最後の何!?

さっちゃんって呼んでくれなくなったことに触れようとしたけど、それ以上のが来たよ!!!

「はぁはぁ…。分かってくれた?」

もう!みっちゃんって子は!

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