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紫をまとういと高き天使  作者: げんくう
第10章 沖縄戦《高女学徒隊》
79/105

【ひめゆりの塔】

 空港に着くと先ずゴリが、地震の影響で、

羽田行きの便が、欠航になっていないか、

搭乗カウンターへ確認しに行った。


 ゴリが帰って来た。

「やはり地震の影響で、沖縄への発着が全便止まっている。

 だけど、沖縄周辺の、島々の飛行場は、地震の影響っていうか、

沖縄本島を含めて、地震そのものが観測されなかったし、

津波警報はすぐに解除になったらしい。

 これから、徐々に運行再開していくみたいだ」


「そうか、なあジャンヌ。

 俺たち、島を海に沈めたけど、地殻の変動って、

ジャンヌが囲った海域だけが変動したんだ」


「そうみたいね。光のカーテンの外側は、地殻も変動してないわね」


「じゃあ光のカーテンは、海底の地下深くまで敷かれていたんだ。

それで尖閣海域の外では、地震も津波も発生してないんだ。

 帰りの飛行機心配ないじゃん」


「ああ、俺たちの便は、遅れはでるかもしれないけど、

欠航はないだろうと言ってた」


「ありがとうモンチ。

 じゃあ私、キャリー、コインロッカーに預けてしまうわね」


「それがさあジャンヌ、ジャンヌが行きたいって言ってた、

ひめゆりの塔だけど、空港から40分位だそうだけど、

みんな隣の、資料館見て回るらしいんだ。

 資料館は5時までだから、めし食ってると間に合わないかもしれない。

 だからタクシーチャーターして、先にひめゆりの塔見学するか? 

 そしたらキャリー、タクシーに積んどけばいいじゃん」


「そしたらお昼ご飯遅くなってしまうし……」


「俺はいいよ。

 コンビニで何か買って少し腹に入れとくから。

 なあゴリ」


「俺もいいよ。

 ジャンヌの希望優先でいくから」


「モンチ、オズ、ありがとう。

 それならひめゆりの塔を見学してから、沖縄料理ゆっくり頂きましょう。

 遅くなってしまうけど、ごめんな……」


「ジャンヌ気にするなって。

 俺もジャンヌ最優先だから。

 それにジャンヌが見学したいってとこ、俺も見てみたい」


「じゃあ、これからひめゆりの塔を見学して、資料館見て、

それから沖縄料理食べて帰って来ようか」


「おういいよ。ジャンヌもいいな」

「ええ、ありがとう。じゃあ私、お家に電話するわね」


 俺もゴリも、ジャンヌの家の反応に注目だ。


「もしもし、あ、お母さん、私。

 さっきミッション無事に終わったから。

―― ううん、大丈夫よ。

―― ええ、みんなも元気よ。

―― そう。でもね、お母さん、先にお食事すると、私が行ってみたい、

ひめゆりの塔とか、資料館が閉まってしまうから、先に見学して、

それからお昼食べることにしたの。

―― そう、だからみんな、コンビニで何か買って、

少しお腹に入れておくの。

―― 大丈夫。そのあと沖縄料理、ゆっくり頂きます。

―― うん、わかった。お父さんは?

―― そお、それならお父さんにも、帰ったら、

ミッションばっちりだったからって、言っておいてね。

 じゃあお迎え宜しくー」


「なあジャンヌ。

 お母さん、俺たちのミッションの事、まだ知らないのか? 

 テレビでまだやってねえのかな? 

 でも、地震のことも知らないのか?」


「ええ。お母さん、まだ知らないみたいよ。

 うち、あまりテレビ見ないから。

 夜のニュースまでわからないと思う」


「そうか、じゃあ俺もオカアに電話してみる。

 ゴリもしてみたら?」


「俺、その前にタクシー聞いてくる」


 ゴリは案内所のほうへ。


 事前にジャンヌのお母さんから、時間が余って観光するなら、

タクシー使いなさいって言われていた。

 例によって、お金はゴリが預かってきている。


 俺もオカアに電話してみた。


「ああオカア?

―― えー、マジで!

―― うん、なんともないよ。

―― ああ、無事だよ。おお、ゴリも。

 今ァ、那覇空港だけど、みんなと一緒だよ。

―― そうなんだ。

 沖縄は全然揺れなかったんだ。

 それで尖閣諸島の被害状況は?

―― あっ、そうか、あの島は無人だったよな。

 じゃあ石垣島とかは?

――え? 全然被害ないの? 地震もなかったの? 

――そっかー、役場の電話が繋がるんだ。

――おう、大成功だよ。

――え! それはー。

 なんとも……いやー、そんなもんじゃあ……

 とにかくミッションは大成功だから。

―― まあー、そのうち判るから。

 俺たちこれから、観光と飯食うからさあ。

 またあとで電話するから」


 オカアもまだ、尖閣諸島の消滅を知らないらしい。


 ゴリが戻ってきた。


「お待たせ、観光タクシーっていうのがあるんだって。

 だからそれお願いしといた」


「おうサンキュウ。

 ゴリなあ、オカアの話だと、テレビのニュース、

まだ地震のことしか報道されてないみたいだ。

 オカアったら、尖閣諸島の大地震、

ジャンヌさんが起こしたんでしょうって。

 観測史上最大っていってたな」


「そうか、ちょっと待ってな、俺も電話するから」


 ゴリも電話している。おふくろさんみたいだ。


「俺の家もおふくろ、尖閣諸島の地震、知らなかった。

 まだ2時間くらいしかたってないからな。

 それに、俺たちが、尖閣諸島に行くって言ってないし」


「自衛隊や海上保安庁も、島の消滅を確認しているだろう。

後はいつ発表するかだな」


「そうだなオズ。それに、政府の今後の対応に注目だな」


「今回は、きっと政府も中国に譲歩してもらえると思うし、

間違いなく日中友好の海になるわ」


「よっしゃぁ。じゃあ、おにぎりかパンでも買って、出発しようぜ。

ジャンヌもなにか食べるだろ?」


「ううん、私は大丈夫。ジュースでも飲んでおくから。

 あとで沖縄料理、楽しみにしているから。

 モンチ、なにかお勧めあるの?」


「ああ、ジャンヌの口に合うかどうか。

 親父からは山羊汁を勧められたんだ。

 俺たち断食していたから、体力落ちてるだろうからって」


「モンチ、私はなんでも大丈夫よ。オズは?」

「山羊汁かあ、うまそうだな。俺もいいよ」


「じゃあ山羊汁で決まりだな。

 店、調べてこなかったから、タクシーの運転手さんに聞いてみよう。

 ひめゆりの塔の帰りに、案内してもらおうか」


 観光タクシーは、比嘉さんという70才位の運転手さんだ。

 初めに俺たちは、自己紹介をした。


 キャリーとバックをトランクに詰め込むと、例によってジャンヌが、


「比嘉さん、本日宜しくお願いします」って丁寧に挨拶し、

俺とゴリも倣った。


 ゴリが助手席に乗り、後ろに俺が先に乗り、ジャンヌが左側だ。


「比嘉さん、これから半日ですけど、安全運転で宜しくお願いします。

僕らみんな、沖縄は初めてですから、宜しくお願いします」


「こちらこそ宜しくお願いします。

 これからひめゆりの塔へ行かれて、

隣のひめゆり平和祈念資料館をご覧になって、

沖縄料理を食べて、時間があれば、

その他の観光名所へ寄って、空港でよろしかったですね」


「はい、そうです」


「フライトは19時35分ですね?」


「はい。比嘉さん、空港へは、7時前までに着けば大丈夫ですね?」

「そうですね」


「それから、沖縄料理なんですけど。

 父からは、山羊汁食べて、

スタミナつけてこいっていわれてるんですけど。

 父が食べた店は、居酒屋さんみたいな店で、

夜からしかやってないということで、

昼間食べられるお店、ご存知ですか?」


「山羊汁ですか、ヤギ料理ですね。

 それなら、国際通りの近くに、牧志公設市場の二階に、

沖縄料理の店がありますから、そこなら昼もやっていますよ。

 一階が沖縄の食材を扱う市場で、近海で採れた魚介類とか、

豚肉の店だとか、ここも観光名所になっていますよ。

 沖縄初めてでは、ご存知ないですね」


「われわれ、もともと観光ではなくて、午後時間が空いたので、

観光しようということになりまして。

 ですから全然事前に調べてこなかったんです」


「そうでしたか。あー学校の行事か何かで?」


 ゴリが前で頷いた。


「それでみなさん、制服着ているのですね」


「比嘉さん、尖閣諸島で大きな地震があったそうですが?」


 ゴリが知らないふりして聞いている。


「そうなんですよ。

 巨大地震が発生したっていっても、私は乗車していましたが、

全然揺れを感じませんでしたし、津波っていわれても、

ピントきませんでした。

 空港周辺も、一時騒然となりましたね。

 石垣島では一時パニックとなったそうですよ」


「そうでしたか。

 でも、津波の発生もなくてよかったですね」


「石垣島でも、地震の揺れは全くなかったそうです。

 だから我々運転手の間で、

気象庁の地震計がおかしいんじゃないかって」


 空港から南部方面へのバイバスに入ると、ジャンヌが合掌をした。


 同時に俺も神様を感じた。


 俺はジャンヌと目が合い頷き合った。


「ひめゆりの天使たちか?」


 ジャンヌは黙って頷いた。


「このバイバスが出来てから、ひめゆりの塔まで、

30分位で行けるようになりました」


 ゴリも俺たちの気配を察知して、比嘉さんとの話題を変えた。


「比嘉さん、今から案内していただくひめゆりの塔は、

女子学生たちが、戦争中、沖縄戦で、

日本軍の野戦病院の看護に駆り出され、

亡くなられた慰霊碑なんですよね」


「そうです。

 ひめゆり学徒隊といって、

戦前の沖縄県立第一高等女学校と、

沖縄師範学校の女子部の生徒による、

病院での看護補助をする学徒隊だったのです。

 ひめゆりの名称は、第一高女の校内誌『乙姫』と、

女子師範の校内誌『白百合』を合わせたもので、

校舎も同じで、校章も同じく白百合をあしらってあり、

百合の向きが違うだけでした。


「そうなんですか。

 みなさん病院で、看護のお仕事のために、

動員されたのですか?」


「はい。女学生は、看護の研修を短期間受けて、

すぐに現場に配属になりましたから。

 病院といっても、洞窟(=がま)内の野戦病院だったのです。

 昭和20年の4月1日に、アメリカ軍が沖縄本土に上陸しました。

 沖縄戦では、圧倒的な戦力で勝るアメリカ軍に、徐々に攻め込まれ、

沖縄がほぼ制圧され、敗戦濃厚になり、

6月23日の日本軍の壊滅前の6月18日に、

ひめゆり学徒隊に解散命令が出されました。

 解散命令と言っても、もう既に、周囲はアメリカ軍に包囲され、

逃げ場も無くなっていたのです。

 女生徒たちは、洞窟内の野戦病院にいましたから、

敵に包囲されてる中で、放りだされたのです。

 解散命令後、洞窟内や、その後逃げ惑う中で、

多くの犠牲者を出したんです。

 両校の女子生徒222名と教職員18名、合計240名の内、

136名が亡くなっています。

 当時の状況は、ひめゆりの塔に隣接してある、

『ひめゆり平和祈念資料館』に、写真とか遺品、

当時の現場の再現場面も設置してあります。


「悲惨でしたね。終戦の日が近くなると、

よく戦争映画をテレビで放映しますが、

ひめゆりの人達の映画も観たことがあります。

 なんか最後はみんな亡くなって、可哀そうな記憶が残っています」


「ジャンヌ、ひめゆりの映画観たことある?」

「いいえ。オズは?」


「いや。俺もないな」


「ひめゆりの塔と資料館は、修学旅行の生徒さんもよく訪れる、

観光スポットになっていますが、皆さん真剣な表情でご覧になられ、

戦争の悲惨さを心に刻んでおられます。

 それから、忘れてはならないのは、学徒動員されて、亡くなられたのは、

第一高女と女子師範の生徒たちだけではなく、

他の高等女学校の生徒たちも、同様に沢山亡くなっています。

 第二高等女学校4年生による『白梅(=しらうめ)学徒隊』とか、

県立首里高等女学校の『瑞泉学徒隊』とかも犠牲になっています。


「比嘉さん、『白梅学徒隊』とか、『瑞泉学徒隊』とかのみなさんも、

ひめゆりの塔に一緒に祀られているのですか?」


「いいえ、ひめゆりの塔は、ひめゆり学徒隊の関係者たちだけで、

ひめゆりの塔の奥に、梯梧(=でいご)之塔というのがありまして、

私立昭和高等女学校の、梯梧学徒隊の慰霊碑が別にあります。

 それから、先程の、首里高等女学校の瑞泉学徒隊の慰霊碑は、

ひめゆりの塔のちょっと先にあります」


「そうですか、後で拝見させて頂きます。

 みなさん、私と同じ歳くらいなのに、過酷な運命や、

悲惨な体験をされたのですね。

 それぞれの慰霊碑に、お祈りさせていただきますね。

 宜しくお願いします」


「え、梯梧之塔とずいせんの塔にも、お参り下さるのですか?」


「はい、お願いできますか? 

 ひめゆりの塔の、近くなのですよね」


「いや、そうですが。

 ありがとうございます。

 亡くなった女生徒たちも喜びますよ。

 みなさん、この二つの塔には、ほとんどお参りされず、

寂しいものですから」


 ジャンヌがお参りすると言ったら比嘉さん、自分の事のように喜んでる。

 なんか胸が熱くなった。


「比嘉さん、先程の『白梅学徒隊』のみなさんの、

慰霊碑はあるのですか?」


「はい、ありますよ。

 白梅の塔といいまして、ひめゆりの塔から、そんなに遠くないですし、

那覇市内へは、少し回り道にもなりますが」


「わーお参りしたいな。だけど……」


「ジャンヌ行こうよ。なあゴリ」


 ゴリが後ろを振り向き、


「おう、時間がなくなったら、空弁買って飛行機で食べればいいじゃん」


 ジャンヌはとっても嬉しそうに、


「ありがとう、モンチ、オズ。

 それでは比嘉さん、白梅の塔もお願いできますか。

いろいろわがまま言ってごめんなさい」


「いえいえなにをおっしゃいます。

 こちらこそ感謝したいぐらいです。

 当時沖縄本島には、女子師範の他に、

6つの高等女学校がありました。沖縄県立では、

第一高等女学校がひめゆり学徒隊とよばれ、

第二高等女学校が白梅学徒隊、

第三高等女学校が名護蘭学徒隊、

首里高等女学校が瑞泉学徒隊とよばれ、

私立では、

昭和高等女学校が梯梧学徒隊、

積徳高等女学校が積徳学徒隊とよばれていました。

 それぞれ戦後、慰霊碑が建てられています。

 本島以外では、

石垣島に、

八重山高等女学校の八重山高女学徒隊、

八重山農学校女子の八重農女子学徒隊が。

 宮古島には、

宮古高等女学校の宮古高女学徒隊があり、

沖縄県のすべての女学校から、

看護隊として動員されていたのです」


「そうだったんですか。楽しいはずの、女学校の青春時代を……」


「ジャンヌもう全部回ったら?」


「積徳の塔は、牧志市場の近くですけど、名護蘭学徒関係の慰霊碑は、

名護市ですから、今日は無理ですね。

 いずれにしろ資料館は、早めに引き上げられた方が」


「私、資料館は見なくても、慰霊碑でのお祈りを……

優先させたいんだけど……」


 ジャンヌがまた、遠慮がちに俺をちらっと見るから、


「ジャンヌ俺たちに遠慮するなって言ってるだろ!」


「そうだ、ジャンヌ。

 今日は資料館の見学は止めて、

白梅の塔と積徳の塔をお祈りして帰ればいいだろう。

 名護蘭学徒さんと資料館は、またの機会にすれば?」


「はい、それではモンチのいうとおりにします」


「ジャンヌさあ、今度ジュリも一緒に連れてこようや。

あいつ絶対喜ぶぜ。なあゴリ」


「おう、こんどは伊勢巡礼じゃなくて、沖縄慰霊の旅になるな」


「わー、またジュリと一緒に旅行できるんだ」


 話が盛り上がってきたところで、ひめゆりの塔に到着だ。


 ひめゆりの塔は、国道331号線沿いにあった。


 ひめゆりの塔の入口を過ぎて左折し、駐車場に入ってい行く。


 入口に『梯梧之塔』の看板があった。


「比嘉さん。梯梧之塔の看板がありますね」ってゴリ。


「そうです、この駐車場の右奥にあるのです。

 後でご案内します」


 タクシーを降りる前にジャンヌが、


「比嘉さん、ちょっと確認させて頂いて宜しいですか?」


「はい、なんでしょう?」


「ひめゆりの塔に祀られているのは、ひめゆり学徒隊で亡くなられた方と、

関係者というと?」


「沖縄戦で亡くなった、女子師範と第一高女の教職員と、

生徒たちも一緒に祀られています」


「そうですか、ありがとうございました」


 入口でジャンヌはぴたりと止まった。

 俺とゴリも素早く並び、一礼した。


 入口の左手に、献花用の花束が200円で売っていた。


 ジャンヌは、正面を見つめ、脇目もふらず進んで行く。

 ジャンヌはもう、ミッションモードに切り換わっている。

 ジャンヌは進みながら、

「ここでは《平成の祈り》のあとは、

『ひめゆりの天使の皆様、ありがとうございます』でいきましょう」


「よしわかった」

 ジャンヌの少し後ろを歩く、俺とゴリは頷き合った。


 慰霊碑の前は、生花が沢山供えられていた。


「私が始めに、ここに祀られたすべての御霊に、

《平成の祈り》を奉納する旨報告します。

 ハイの合図のあと、心の中でお祈りして下さい」


 ジャンヌを中心に、三人が並んだ。


 俺はピラミッドの印を組み、目をつぶると、

ジャンヌが輝き出し、天使群と交流しているのが解かる。


「ハイ、ありがとうございました」


 ジャンヌは、慰霊碑を見つめながら、


「ここでは、亡くなられたみなさんが、天使となって、

平和の願いの光を、お参りされる方々に降り注がれ、

心を清めていらっしゃいました」


「そうか、ジャンヌ。俺もそう思った」


 慰霊碑の前には、病院跡の大きな『がま』が、覗きこめた。


「この大きながまの奥が病院だったんだ」


 ゴリが横の案内板を見ている。


「ジャンヌ、奥が資料館だな。今度また来ような」

「ええ。今日はごめんなさい。……」


「ジャンヌさあ、ジュリも俺たちの同志だから、一緒に見たいよな。

 次のお楽しみにとっておこうぜ」


「ありがとうオズ」


「さあ、次は梯梧之塔だな。行こうか」


 ゴリが俺とジャンヌを促した。

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