表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
紫をまとういと高き天使  作者: げんくう
第九章 中国
74/105

【USマリーン・ワン】

 今日でお祈り5日目の朝だ。


 俺は初日の朝は、昼抜きなので、心もち多目に食べたけど、

ブドウ糖入りの抹茶を飲んで、午後の授業と部活も乗り切った。


 夕食は心もちセーブして、10時ころオカアにいって、

ブドウ糖入りの抹茶をいれてもらっている。


 ジャンヌもそうしてるそうだ。


 俺の肉体と精神は、先週よりも確実に進化している。

 ゴリはこの修行、ぜんぜん苦にならないって言っていた。


 今日は火曜日だから、ジャンヌとゴリは、昨日と同じ、

大船から同じ電車でやってくるだろう。


 二人はやっぱ揃って来た。早速俺たちは神殿へ。


 ジャンヌの「はい、ありがとうございました」でお祈りが終わると、

水晶が映像を写し出した。


「飛行場じゃねえ?」


「オズ、これ、アメリカのアンドリュース空軍基地だ。

 マリーン・ワンだ」


「ゴリ、マリーン・ワンって、このヘリのこと?」


「ああ、マリーン・ワンは、米国海兵隊が管轄する、

大統領専用のジェットヘリなんだ。

 大統領が搭乗した時にマリーン・ワンと呼ばれるんだ。

 おそらく大統領が、専用飛行機、エアフォース・ワンから、

マリーン・ワンに乗り換えて、ホワイトハウスへ帰還するのだろう」


 場面が変わって、マリーン・ワンの機内の映像が映し出された。


 米国大統領が、キャビンクルーの将校から、レターを渡されている。


「大統領閣下、このレターは、私が夢の中で神から啓示を受け、

自宅パソコンを立ち上げると、啓示通り、

神から大統領へのメッセージがありました。

 印刷して大統領に渡すよう指示されていましたので、お持ちしました」


「ケリー少尉、君は確か、この春から、

マリーン・ワンのキャビンクルーで搭乗していたね?」


「イエッサー、大統領閣下。今年の4月からであります」


「ケリー少尉、君が私に噓をつくとも思えない。預かっておくよ」


 画面が変わって、今度はホワイトハウス上空だ。


 3台のジェットヘリが編隊を組んで飛んでくる。


「マリーン・ワンが飛行するとき、護衛とカモフラージュのため、

同型のヘリ複数機で飛行しているはずだ。

 マリーン・ワンには、海兵隊からパイロットと副操縦士、

それにキャビンクルーの三名が搭乗するんだ」


 3台のうち2台が方向転換して帰っていき、

1台がホワイトハウスへ着陸した。


 次に場面が変わって、ホワイトハウスの米国大統領執務室のようだ。


 大統領は、ケリー少尉からのレターを開封している。


 レターの冒頭がアップされた。


 大統領は、読み始めると、両手の指をからめて胸の前で合掌し、

天を仰いで十字を切った。

 そして、敬虔な表情で再び読み始めた。


 日本語で書かれたレターが写し出された。


 内容は、

『私の国の親愛なる大統領へ


 アメリカ合衆国軍の最高司令官でもある汝にお願いがある。

 来る10月27日、私の名において、日本の少女、

《紫のリボンを結んだ天使》を尖閣諸島に派遣する。

 そこで汝は、沖縄キャンプ・コートニーに司令部を置く、

在沖縄海兵隊のトップである、第三海兵遠征軍の司令官に直接命じて、

少女を普天間基地より尖閣諸島へ輸送してもらいたい。

 そこで少女は、私の代わりにミッションを果たすであろう。

《紫のリボンを結んだ天使》は、当日昼の12時に普天間基地へ訪問させる。

 この命令は、第三海兵遠征軍の司令官より、

キャンプ・フォスターに司令部を置く、第一海兵航空団の司令官に伝達される。

 普天間航空基地の司令官には、第一海兵航空団の司令官より伝達される。

 この命令を知る者は、親愛なる大統領及び、

信仰心篤き我が子ケリー海兵少尉。

 沖縄では、第三海兵遠征軍司令官、

及び副官兼日本語通訳のジミー井上中尉、

並びに第一海兵航空団司令官、及び普天間航空基地司令官の6名だけである。

 本命令は、国防長官、海兵隊総司令官にも報告不要である。

 尚、国務長官及び日本政府へも同様である。

 了解されたら、サインのうえ、

マリーン・ワンのキャビンクルーである、

ケリー少尉に直接渡してもらいたい。

 本レターは、ケリー少尉から直接、

在沖縄第三海兵遠征軍司令官に渡るであろう。

 汝は案ずることはない。

 全ては私の為せる技なれば

                          汝の天なる父より』


 大統領は、再び天を仰いでから十字を切り、

レターに署名すると封筒に入れ封印した。


 場面が変わって、再びマリーン・ワンの機内だ。


 大統領はケリー少尉に、

「この封筒を、在沖縄第三海兵遠征軍司令官に渡してもらいたい」

「え? 大統領閣下、まじでありますか? 

 実はジスイズ ケリー、明後日、

沖縄の第三海兵遠征軍指令部に出張するであります」


「リアリー?」


 大統領は首を左右に振ると、


「では、君の手で直接司令官に渡してもらいたい。

 この事は、いかなる者にも他言無用である。

 私と君との二人だけのシークレットにしてくれたまえ」 


「イエッサー! 大統領閣下 」


 二人はがっちり握手した。 ここで画面は消えた。


「おージャンヌ、アメリカの大統領かよ! チョーすげえな」

「イエス様がお命じになられたのね」


「なあゴリ、沖縄の普天間基地って、米軍の海兵隊の基地だよな?」

「ああ、普天間基地には、オスプレイが配備されてるんだ」


「モンチ、オスプレイってなに?」


「オスプレイは、ヘリコブターと飛行機の機能を兼ね備えているんだ。

プロペラ飛行機のかたちをしていて、翼に着いてる大きなプロペラが、

垂直に真上に向けることができるんだ。

 ヘリコブターのように垂直に上昇できるし、

翼を横にすると、飛行機になるんだ」


「そうなんだ。

 それじゃあ私たち、オスプレイで尖閣諸島まで運んでくださるのね」


「たぶんそうだろう。

 沖縄本島から魚釣島まで約410キロもあるんだ。

 大統領が乗っていた、海兵隊のジェットヘリだと、

最高速度も約250キロくらいだから。

 でも、オスプレイなら、飛行機走行で約500キロで巡航出来るから、

一時間弱で魚釣島まで行けるんだ」


「え、ジャンヌ。

 俺たち、ひょっとして、オスプレイだとヘリコブターにもなるから、

魚釣り島に上陸して、なにかミッションやるんかな?」


「さあ、私にも判らないわ、オズ。

 当日、尖閣諸島へ行ってみなければ、どんなミッションなのか」


「オズ、み心のままになさしめたまえだろ! 

 いつもジャンヌが言ってるじゃん」


「おう、そうだった。わりぃわりぃ」


「俺たちを、尖閣諸島に連れて行くのは、

日本の自衛隊とか海上保安庁じゃなかったんだ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ