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紫をまとういと高き天使  作者: げんくう
第五章 紫をまとういと高き天使
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【内閣総理大臣】

 俺は今朝5時に起きた。自分で目覚ましを掛けた。


 オカアは既に起きていた。


 神様ごとのときは親に頼りたくない。


 オカアが風呂を沸かしておいてくれた。


 俺は風呂に入って身を清めた。

 ジャンヌは新品の下着を身につけるはずだ。


 オカアは朝食の支度をしているが、緊張と不安げの表情は隠しようもない。


 昨夜、ジャンヌが、大天使ミカエルより、

《神秘なる宇宙パワー》を受けとめる《印》を授かった。


 そして今日、福岡で、大天使ミカエルからのミッションを、

遂行することになったけど、ミッションに関しては、

詳しいことは、両親にも話してない。


 俺たちは、爆弾の処理のために、福岡へ行かされるだろけど、

場所と時間は、7時のお祈りの時に、水晶に映し出されるはずだ。


 6時45分に、ジャンヌがやってきた。

 今朝はお父さんが送ってきた。


 俺とオカアは、玄関で挨拶したが、ジャンヌとお父さんが、

俺とオカアに深々と頭を下げ、よろしくお願いしますといわれた。


 ジャンヌは、頭の先(黒髪)からつま先(靴)までピッカピカだ。

 目まで輝いている。靴までオーラが放たれているようだ。


「ジャンヌ、昨日は寝られた?」

「ええ、バッチリよ」


 俺は安心した。なんていったって、

ジャンヌがベストコンデションで臨んでもらわないと、

すべてはジャンヌにかかってるのだから。


「オズくんは?」優しげな表情で聞いてくれた。


「俺もバッチリよ、今朝5時に自分で起きたんだ。

 風呂にも入って身も清めたから、お役に立つと思うよ」


「わー、頼もしい。

 ね、お父さん、オズくんとモンチがいるから絶対大丈夫。

 安心して待っていてね」


 ジャンヌは、お父さんの左腕を両手で抱えてうれしそうだ。


「大橋さん、リビングへどうぞ」


 オカアが、お父さんをリビングへ案内していく。


「ジャンヌ、朝ごはん食べた?」

「ううん、私、昨日まで、半分断食していたでしょ、

それに菜食だったから、今日のミッションが終わってからいただくわ」


「ジャンヌ、大丈夫?」

「大丈夫、今まで続いたんだから。

 オズくん、心配してくれてありがとう」


 玄関のチャイムが鳴った。ゴリん家だ。


 俺とオカアが玄関へ。


 ゴリん家も、お父さんが送ってきた。


 オカアが同じく、ゴリのお父さんをリビングへ。

 続いて俺とゴリもリビングへ。


 リビングでは、ジャンヌのお父さんとジャンヌが立ち上がっていた。


「おはようございます。大田さん、朝早くから申し訳ございません……」


 二人とも丁寧にお礼をいいながら、


「モンチ、よく寝られた?」

「うーん、なんか興奮しちゃって、一時までは寝られなくて覚えてるけど、

でも、頭はバッチリだから安心しろよ」


「ありがとう、モンチ、朝ごはんもバッチリ食べた?」

「うん、俺、今朝5時に起きて、ジャンヌみたいに朝、風呂に入って、

身を清めてきたから。

 それに、ジャンヌを守護する栄誉に感動して、俺、

ものすげー使命感に燃えまくってる感じ」


「わー、ありがとう、モンチ。

 ね、お父さん、オズくんもモンチも、とっても頼もしいっていったでしょ。

だから心配しないでね。お母さんにも、よーく言っておいてね」


「ジャンヌ、オズ、そろそろ神殿の中に入ろうか」


 俺たちは、水晶の前の定位置に腰かけた。


 まだ7時5分前だけど、水晶はもう、輝き出している。


 ジャンヌが《平成の祈り》を祈りだすと、水晶の中が黒雲に覆われてきた。


 ジャンヌの身体からは、紫紺と金色と白光に変化しながら光を放射している。


 やがて水晶が澄み渡り、映像が映し出された。


 先ず、JR博多駅が映し出された。


 次にホテルの建物、『福岡グランドホテル』と映し出された。

 続いてホテルの講演会場が映し出された。


 例の爆弾が仕掛けられている演壇の前で、総理が講演している。


 壇上の時計は、12時5分を指している。


 次に時計が12時15分を指している。

 同時に演壇が巨大化した瞬間で映像は消えた。


 ゴリが、

「やっぱ総理だったんだ。爆発は12時15分で間違いないな」


「福岡到着は何時だっけ?」

「11時15分、福岡空港から博多駅まで地下鉄で10分くらいだから間にあうな。

 俺、ホテルの場所調べる」


 ゴリがスマホで、ホテルと場所を検索している。


 羽田空港へは、ジャンヌの家で送ってもらうことになっている。

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