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公認魔幻語使い(マジスタ)の日常生活  作者: ハル
◆第二巻 未来の古代人たち
32/157

プロローグ

 アルティア市内にあるヴェルテ神殿。それは、神の巫女ロザリアが安置され祀られている神殿である。

 伝説が伝えるところによると、ロザリアはおよそ一千年もの昔、旧文明の遺跡で発掘された棺に眠っているところを発見された。

 目覚めたときは、神の言葉を話し、誰も理解できなかったのに、すぐに人間の言葉を話し始め、神の力を持つ魔幻語を伝えたと言われている。この結果、魔道が発展し、神の巫女が目覚めた国、アルトファリアは魔道大国として大きな力を持つことになった。

 このため彼女は、アルトファリアにとっては歴史上最も重要な人物として神格化され、再び永遠の眠りについたあとも、彼女のために建立された神殿に祀られている。


 この伝説が、根拠のない言い伝えや迷信の類と異なることが一つあった。それは、彼女の体が今も朽ちずに残っているということである。

 神殿に安置されているロザリアは、遺骨や遺灰の状態ではない。発見されてから千年が経つというのに、当時と同じように若々しく、そして、肌の色つやもそのままで、単に眠っているだけのように見える状態で祭壇に横たわっているのだ。息もせず、心臓の鼓動もないため、単に眠っているわけではないのだが、それでも、腐ることもなく白骨化することもなく、生きていたときのまま変わらずに眠っているように見える。これは、いかに力の強い魔道士でも不可能なわざであり、それゆえに、ロザリアは神の巫女であると信じられているのだ。

 そして、毎年、多くの人々がヴェルテ神殿を参拝し、彼女に祈りを捧げるのであった。

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