表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
生まれつきの婚約者がいるなんて聞いてない!?  作者: 月迎 百
第4章 これからと『過去』
80/169

80 心配すること

どうぞよろしくお願いします。

 その時、ドアがノックされ、メイドのジェーンがドアを開けるとカイエンとコーラスが立っていた。


「お帰りなさい! どうだった視察は?」とミレーヌが明るく声を掛ける。


 コーラスが入室しながら言った。


「ああ、昔の魔王城のあった場所を見てきたよ。

 遺跡のようになってたよ」


 レーニアから1日かかる隣街のさらに郊外だったはず。


「ジョルジュ王子、そんなところに興味があるんだ!」


 ミレーヌの言葉にカイエンが答えた。


「王城の図書庫で、過去の魔王との戦いのことを記した資料が見つかったとか。

 魔王が生まれるというか、憑りつかれるというか……」


「憑りつかれる?」


「ああ、魔王とは……、心が弱る、つまり病んだ状態になり、心身ともに弱った魔法使いに邪悪なもの……、うーん、身体のない魔物みたいなものを想像して欲しいんだけど、それが憑りつく。

 そして魔王となる……」


「え……、じゃあ、ひい爺様達が戦った魔王も、憑りつかれる前は普通の魔法使いだったってこと?」


「ああ、力の強い魔法使いが憑りつかれるほど厄介だよな」


 ミレーヌは一瞬、顔をしかめた。

 力の強い……、心の中でカイエンを当てはめてしまったから。


「俺は魔王にはならないよ。

 だから、王子の側近にはならないようにしたし」


「王子と側近と魔王が、関係あるのか?」


 コーラスが言って、カイエンははっとした。


「あ、まあ。

 側近になると気苦労や心労が多くて心を病みそうだろ」


「あー、バルド達も大変そうだったか?

 じゃあ、ウィリアムのこと心配だね。

 時々、話を聞いてあげたら?」


 ミレーヌがカイエンに言う。


「そうだね。そうするよ」


 ミレーヌに笑顔で答えるカイエン。


 コーラスが思い出したように手を叩いた。


「そうだよ、話が脱線した。

 これを伝えに来たんだ!

 ミレーヌ、ジョルジュ王子が手合わせしたいって」


「え、帰ってきたばかりで疲れているんじゃないの?」


「いや、だいぶのんびりしたスケジュールだったし。

 剣の稽古をしたいそうだよ」



 ミレーヌが動きやすい服に着替え、愛用の剣を持って、前に昼食会が開かれた中庭へ向かう。先にシーラやマリアは移動していて、そこでカイエンによる魔法教室が開かれていた。


「あー、いいな!

 私も教わりたい!!」


「ミレーヌには後で教えてあげるよ。

 夕食後、話をしよう」


「うん!」


「後でか……」


 コーラスが思わせぶりにくり返すから、ジョナサンがコーラスの頭をはたいた。


「変な意味を持たせるな!」


「いや、別にそういう意味じゃ……」


「どういう意味?」


 ミレーヌが聞き返して、ジョナサンとコーラスは顔を見合わせ笑い出す。


「……心配することなさそうだな!」


「まったくです!」


「む?」


 ミレーヌは顔をしかめて、首を傾げている。


 ケリーが食堂のテラスから言った。


「手合わせするんですってね!

 ここは壊されたら困るから、騎士の練習場でやりなさい!!」


読んで下さり、ありがとうございます。

ああ、やっと、ひい爺さん達の話に繋がりそうなワードがぼちぼち出てくるようになりました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ