74 リベンジ?
どうぞよろしくお願いします。
カイエンが顔を強張らせた。
「それはどういう意味……」
ミレーヌがカイエンの腕を取りにこやかに言った。
「ええ、生まれつきの婚約者だとわかる前、お互いに5歳の時に出会っていて、その時にカイエンから結婚を申し込まれていたという思い出もあって……。
本当に子どもの時からの運命で、一緒に夫婦となれるように成長しているところです。
私もまだまだ子どもっぽいところがありますが、心はすでに決まっていますので!」
「……そんな子どもっぽい男でいいのか?」
「はい?」
「ミレーヌ嬢は、もっと男らしくて、自分より強い男性を伴侶に選ぶのだろうと……思っていた」
「カイエンは強いですよ。
私はカイエンといると安心できるし、好きな人に守ってもらえる喜びを知りました。
でも、確かに男女として名を馳せてしまった私より、強くないと求婚しにくかったかもしれませんね。
カイエンも私のために強くなろうと魔法を頑張ってくれてたみたいですし……」
ミレーヌがカイエンに微笑みかけた。
「ミレーヌ……」
カイエンも微笑み返す。
ジョルジュがつまらなそうな顔をした。
「カイエンは、ウィリアムの兄、そうかどちらも魔法使いの家系だな。
エドワードに側近として乞われて断ったとか。
私に仕える気はないか?」
ウィリアムが複雑そうな表情をした。
カイエンが首を振ってから答えた。
「申し訳ありませんが、お断りします。
魔法使いとして、王国の仕事をする方が性に合っていますので」
「そうか……、わかった。
ミレーヌ嬢、後で手合わせを願いたい。
私は……、ミレーヌ嬢に勝つために剣の修行を続けてきたのだ」
「ふふふ、あの時のリベンジですか!?
いつでもどうぞ!」
ケリーが会話の中に入ってきた。
「エドワード王子、マリオン侯爵、それにエイルズワース公爵も、中でお待ちです。
どうぞこちらへ」
ジョルジュはふんと鼻息を荒くして、ミレーヌの前から歩き出した。
ウィリアムが軽くミレーヌとカイエンに頭を下げてジョルジュを追って行く。
「ウィリアムも黒髪なんだね」
ミレーヌがその後姿を見送りながら言うが、カイエンは「あの時って?」と聞いた。
ミレーヌは笑って誤魔化そうとしたが、シーラが言った。
「12歳の時、ミレーヌが剣の修行をしていると聞いたジョルジュ王子が、男女がどれくらい強いか見てやるって。
ミレーヌはドレスだったし、魔法もありってことになって。
お互い防御魔法をかけてもらって好きなようにやれってなってね」
「それは……、一撃でぶっ飛ばされたんじゃ……」
カイエンが想像がついたように言った。
「はは、まだ私のこと気に入らないんだね。
カイエンもごめん、私のせいで絡まれて……」
「いや……、気に入らないようには思えないが」
シーラも頷く。
「ジョルジュ王子。もしかしてミレーヌのこと好きだったのかも!?」
「えー、それはないよ!
ジョルジュ王子のせいで、悪目立ちして、他の令嬢から意地悪されたんだよ」
マリアが言った。
「エドワード王子もジョルジュ王子も思ったことを言ってしまうタイプなんじゃないかしら。
その言葉にあまり好きとか嫌いとか、思惑は含んでいない、そんな感じがしたわ」
ミレーヌが首を傾げる。
「うーん?
よくわからないな。
ジョルジュ王子の方は確かに注意というか、でも、ここで言うか! という感じだったし。
でも、シーラとジョナサン、私とカイエンが婚約していること伝えられて良かった!」
読んで下さり、ありがとうございます。
ミレーヌのことは忘れてなかったジョルジュです。
まあ、自分に刃向かうわ、魔法剣でぶっ飛ばすわ……ですもんね。
気に入らないと気になるを行ったり来たりでしょうか?
どちらにしても気になる存在ということ。
すいません。パソコンがまた調子悪くて……。投稿時間が遅くなりました。




