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生まれつきの婚約者がいるなんて聞いてない!?  作者: 月迎 百
第4章 これからと『過去』
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66 マリアの思い

どうぞよろしくお願いします。

ブックマーク、評価、ありがとうございます!

これからもどうぞよろしくお願いします。

 城に戻るとエドが「どこに行っていたんだ!」とむくれて言った。


「城下の市やお店をぶらぶらと」


 ミレーヌの言葉にセシルも抗議の声を上げる。


「私もそちらに行きたかったわ!」


 マリアが傷ついたような表情をした。

 ミレーヌはそれを見てジョナサンに話し掛ける。


「城の中を巡るのも面白かったでしょう。

 ジョナサン兄様、どうだったの?」


「ああ、みんな楽しんで下さったよ」


 ミレーヌは頷き、セシルを見た。


「セシル様、まだ日はあるのですから、そんなに焦らなくても。

 それに、城の中を案内してと言ったのはセシル様ですよ。

 マリア、みなさまを案内してくれて、ありがとう。

 私の部屋で少しおしゃべりでもしましょう」


 マリアがミレーヌの方へ来た時、セシルが声を上げる。


「ミレーヌの部屋、私も行きたいわ!」


「今日はお断りします。

 長く部屋を空けていたからか、まだきちんと片付いていなくって。

 身内は入れることができてもお客様はね。ごめんなさい」


 ミレーヌの言葉にエドも『うーん』という表情だ。

 さすがに今の言葉を聞いて『行きたい』とは言い出せない。

 ジョナサンとシーラがエド達を図書室へ誘った。


 ミレーヌはマリアとカイエンと部屋へ戻ろうとした。


「カイエン様は身内じゃないでしょ!」


 セシルが刺々(とげとげ)しく言った。


「身内です。婚約者ですから」


「婚約者でも自分の部屋に招くのは……、マナー違反じゃない!?」


「マリアも一緒ですから」


 シーラがミレーヌに目配せして「図書室、面白い本や、興味深い古書もありますの! 行きましょう!」とセシルに声を掛ける。

 セシルはミレーヌを睨みつけながら「私の部屋に戻りますっ!」と歩き出す。

 メイドのアンナが慌てて後を追って行った。



 ミレーヌの部屋でミレーヌとマリアとカイエンがお茶を飲みながら話をしている。


「聞いたわ。セシル様のあのピンクのドレス。

 マリアからセシル様が強請ねだり取ったんだって?」


 苦笑するマリア。


強請ねだり取るだなんて……。

 差し上げたの。どうしても欲しいと言われて」


「マリア、自分の大切な物は差し出さなくていいんだよ」


 ミレーヌの言葉にマリアが意外そうな顔をする。


「お姉様からそんな言葉を聞くなんて……」


 カイエンが「そうだね」と笑う。


「えっ?」とミレーヌが怪訝そうな顔をし、カイエンが微笑みながら言った。


「……ミレーヌの方が困っていたり泣いていたりする人がいると、すぐに自分の物をあげちゃいそうだけど?」


 ミレーヌが思い当たったようで顔を赤くした。


「あ……、そうか。マリア、だから、リボン、束でくれたの?

 まあ、1本、泣いていた女の子にあげちゃったけどさ……」


 マリアが笑った。


「ふふ、やっぱり。そうじゃないかと思ったのよね。

 でも、私そういうお姉様が好きなの。私もそういう人になりたいと……」


「ごめん! 誤解させちゃって!!

 なんでもあげちゃうわけじゃない!

 私が今ここで手離すことで助かる人がいるならって時かな。

 そして、本当に大切な物は手離さないよ」


「うん……、でもあの服をあげると決めちゃったのは私。

 次はちゃんと考えて断る」


「考えなくていい。断りなさい。 

 考えると断れなくなる」


「ふふふ、その言葉、お姉様にそのまま返したい!

 カイエン様もそうでしょ?

 ミレーヌお姉様って、本当にいろいろ考えちゃって……、人のために動いちゃう」


「ああ……、なんかわかるよ」


 カイエンとマリアが微笑み合う。

 その時、ドアがノックされ、控えていたジェーンがドアを開けた。

 そこにいたのはセシル付きのメイドのアンナで、腕にフランソワーズを抱いている。


「困ってしまって……」


 アンナがおずおずと部屋に入って来た。


「セシルお嬢様に、このネコを公爵家の馬車の中に閉じ込めておくようにと……。

 でも、そんなことをしたら、このネコは……、死んでしまうかもですよね!?

 馬車もぼろぼろになりそうですし……」


 ミレーヌが「どうして?」と聞いた。


「このネコ、フランソワーズでしたっけ?

 セシルお嬢様の吊してあったドレスにじゃれてしまって……」


読んで下さり、ありがとうございます。

あら、セシル。

あんなにフランソワーズをかわいがっていたのに……。


マリアのことはちょっと実体験があります。

初めての海外に友人とツアーで行った時。ショッピングモールでの自由時間に彼女が行きたいお店があると言うので、ふたりで苦労して探しました。でも、ちょっと見て何も買わず。もうあまり時間がなく、テイクアウトのドリンク飲んでぶらぶらして終わりました。

ツアーのみんなと集合したら「ドラッグストア、面白かったよ」と話している人がいて。

友人は「えー、私もそっちに行きたかったー」と。

え? あなたがあのお店に行きたいと言い、私は付き合ったんですけど!? と複雑な気持ちになりました。

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