167 王都での友人
どうぞよろしくお願いします。
「レイオス辺境伯爵令嬢の……、ミレーヌ嬢ですか?」
振り返るとミレーヌと同い年くらいの少し小柄なかわいらしい令嬢だ。
「アイライト侯爵家のローゼリアと申します。
その、前にミレーヌ嬢に助けて頂いたことが……。覚えていらっしゃいますか?」
ミレーヌが首を傾げてから、目を見開いた。
「あ……、ジョルジュ王子に泣かされてた!?」
ローゼリアは恥ずかしそうに目を伏せた。
「はい……、あの時はとてもうれしかったです。
ありがとうございます」
ジョルジュに髪飾りのことで責められていた令嬢だ!!
「子どもの時のことで!
私も、その……」
ミレーヌが当時を思い出して、気持ちがいっぱいいっぱいになってしまう。
そこへジョルジュがウィリアムとコーラスを連れて現れた。
「ミレーヌ嬢、これはまた……。
ん? どうした?」
ミレーヌの姿を見て褒めようとしたのだろう。しかし、その表情を見て、怪訝そうに言うジョルジュ。
「ジョルジュ王子!
もうミレーヌ嬢に関わるのはおやめ下さい!
私が悪かったのです!」
急にローゼリアがミレーヌを庇うかのように前に出て言ったので、みんな、あっけに取られる。
「えっと……、ローゼリア様、大丈夫です」
ミレーヌが慌ててローゼリアの前に回り込んで言った。
「そうだ、私はミレーヌに過去のことは謝罪し、友人になっている」
ジョルジュの言葉にローゼリアはミレーヌを見る。
ミレーヌも頷く。
「そうです。
ローゼリア様、もしかしてずっと気にして下さっていた?」
ローゼリアはほっとしたような、でもまだ不安気に頷く。
「ずっと私のせいで……。
私を庇って下さったから……。
また会ってお話ししたいと思っても、レイオス辺境伯爵家の方は、このような王都の会に、参加されることがなくなってしまって……」
「ローゼリア様のせいではないですよ!」
「でも、私のために。
それなのに、他の令嬢から悪口を言われているらしいと聞いたのに、私もその……、助けることができなくて……」
ミレーヌはローゼリアの手を取った。
「私のことを心配して下さっていたのですね。
うれしいです。
その、私、王都にまだお友達がいなくって。
ローゼリア様、お友達になってくれませんか!?」
「私でよければ!
私も、お友達になりたかったのです!」
「では、私のことはミレーヌと」
「私のことはローゼと呼んで!」
そしてふたりでジョルジュを見る。
「ん? なんだ?」
ジョルジュがたじろぎつつ、ふたりを見て、はっと気づき……。
「あ、あの時の!
アイライト侯爵、令嬢か!
その、昔、泣かせてしまいすまなかった。
泣かせるために責めたわけではなく。
そのパーティーには、その合っていない……」
ローゼリアは頷いた。
「はい、後で母にも言われました。
祖母から貰ったあの髪飾り、うれしくて侍女からも難色を示されたのに、付けていくと無理を通したのは私です。
あの時のあの場にはふさわしくない物でした。
ジョルジュ王子はそのことを伝えて下さった、わけで……。
あの時は、怖かったですが……。
後で、おかしいと遠巻きに見られて笑われるよりは、ジョルジュ王子の方がずっと私のことを考えてくれていたのかな、と……」
読んで下さり、ありがとうございます。
後日録なのに……、長くなりすみません。
まだまだ続きます。
ああ、完結したのに、なんで!? と私自身も思っています。
うう。これからもよろしくお願いします。




