165 三兄弟
どうぞよろしくお願いします。
「思うか……。
はっきりとはわからぬのだな」
アルベルトが考え込み、エドワードは笑う。
「では、ジョルジュは王にならなくてはな!」
ジョルジュが慌てる。
「いや、あの時は必死で!!
ウィリアムを取り戻そうと、オベリウスをなんとか言い負かそうとそんなことを口走ってしまい……」
エドワードが「カイエン! ジョルジュの側近になれ!」と言った。
「え?」
なぜかコーラスがびっくりして声を上げた。
カイエンとウィリアムは顔を見合わせ、頷いた。
「ウィリアムはこのまま側近ということで仕えさせていただきます。
俺は、王国の魔法使いとして働きながら、ジョルジュ王子を支えます。
そのため、直属の、いつも一緒にいるという側近にはなれませんが……、ジョルジュ王子につきます」
エドワードが残念そうにため息をついた。
「ふー。ふふっ、嫌だと言うかなと期待してたんだけど。
そうだね。君達は……、その血が呼び合っているんだろう。
三兄弟のようなね。
さて、ジョー、ここからは私と君の話だ。
お互い正攻法で行こう。
足の引っ張り合いはなしだ。
まあ、他の貴族や王妃が仕掛けてくることもあるだろうが……。その時はお互い報告し合って、助け合うことにしよう」
ジョルジュが少し不安そうな表情で言う。
「ここからはどちらが王に相応しいか、勝負だと?」
「勝負というか……、お互いがこの国や国民のために働く。
その結果としてどちらが王に相応しいか決まる……、という感じかな。
なあ、アルベルト。あなたが決めるのだろう?」
アルベルトが頷く。
「ああ、ここから、ジョーとエドで仕切り直しだな。
魔王オベリウスのことも……、まだ一応、見張っていないとだしな」
エドが笑う。
「そんなこと言って!
アルは魔王オタクだからね!
まだまだいろいろ知りたいんでしょ!?」
アルベルトが苦笑しつつ、少し赤くなった。
「エド、ばらすな」
みんな何となくほっとした。
王子達が兄弟として振舞い始めたことに気がついたから。
カイエンが話を戻そうとエドワードに聞いた。
「エドワード王子の側近はマリオン侯爵、バルド、カイト、それにシャルルですか?」
「ああ、今のところはね。でも、マリオン侯爵は側近ではないよ。面倒見のいい友人というか……。まあ、私を支えてはくれている。
そうだコーラスはどう?
私の騎士にならないか?」
コーラスは急に声を掛けられて驚きつつ言った。
「えっ?
あ……、ラルフはどうなったのですか?」
「ジョルジュの護衛騎士か!
そのまま任を解いて騎士団に戻したよ」
アルベルトの返事にジョルジュが驚く。
「私は聞いていない!」
「悪い奴ではなかったが……、レイオス辺境伯爵領で、王都から離れ、王子の側近の中で一番の年長だということで、勝手し過ぎたからね。
そして、自己保身に走り、ウィリアムを傷つけた原因になった」
コーラスが頷いた。
「では、ジョルジュ王子の護衛騎士はいない……。
ジョルジュ王子! 俺はどうだ!?」
エドワードが笑った。
「そうくるか!?
私の方が先に声を掛けたのに!
では、私も本気で人材を集めないとな……。
あ、そういえば、ミレーヌとカイエンの結婚はどうなったんだ?
なんだか早まるということを聞いたんだが……」
読んで下さり、ありがとうございます。
さて、王家とオベリウスの件はひとまず次の段階へ進みました。良い方に。
ここから、少し恋愛の方がわちゃわちゃする予定です。
後日録なのに……、長くなりそうですみません。




