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生まれつきの婚約者がいるなんて聞いてない!?  作者: 月迎 百
第5章 魔王の正体と倒し方
151/247

151 王子達の話

どうぞよろしくお願いします。

「何故、ジョルジュを勇者として行かせたのですか!?」


 エドワードがアルベルトに詰め寄っている。

 

 レーニアの辺境伯爵家の城。

 強行軍で夜遅くにエドワードが到着するや否や、アルベルトの元に行き、激しく迫った。


「エドワード様!」

 

 バルドがエドワードを止めようとする。

 アルベルトはエドワードにつかまれた服の乱れを直して「話をするから座れ」と言った。


 エドワードにはバルドとカイトとシャルルが側近としてついて来ていた。


 エドワードはアルベルトを睨みながらもソファに座る。

 テーブルを挟んだ向かいにアルベルトは座った。

 

「すまん。

 君達は席を外してくれるか?」


 バルド達がエドワードを見る。

 エドワードは右手を挙げて「出ててくれ」と言った。


 三人は心配そうに部屋を出た。

 そしてそのまま。ドアの外の警備をするようだ。


 部屋の中では微笑むアルベルトと兄を睨みつけているエドワードだけとなった。


「私が……、魔王のことを調べていたのは知っているな?」


「ああ、魔王オタクだもんな。

 だから、王子をやめて神官になったのだろう?

 おかげで、私とジョルジュがえらい大変なことになったんだぞ!」


「ああ、それは、すまない。

 ただ、おかげで私は魔王を完全に退治できるかもしれないことに気がついたんだ」


「完全に退治?」


「ああ、魔王が出現した後、退治されても、しばらくしてまた出現する。

 それも同じ魔王城で、魔王の名は決まってオベリウス」


「ああ、それは歴史でやってるからな。

 でも、仕方がないじゃないか。

 その時の軍や勇者や冒険者がちゃんと倒しているんだから!」


「倒していない。

 お前も魔王に憑りつかれていたと告白する手記を読んだことがあるだろう?」


「……まあ、そういうものがあるのは知っている」


「名は家は伏せられているが、何人か心当たりがついて、皆、共通点があった」


「共通点?」


「ああ、ミュラー子爵家の者か、その親戚筋だ」


「ミュラー子爵家というと、魔法使いの家系の?

 優れた魔法使いが多く、王国の中興時代に子爵に取り立てられたという家門。

 カイエンのレンダート伯爵家の元というか……」


「そうだ。

 魔王に憑りつかれる家系とでもいうのかな。

 今回はカイエンの弟でミュラー子爵となったばかりのウィリアムが魔王になっていると思う」


「……ウィリアム?

 ジョルジュの側近の?」


 エドワードの脳裏に、ここレーニアで少しだけ一緒に過ごした黒髪の少年の顔が浮かぶ。


「なんでまた……」


「ジョルジュに裏切られ、心を病んだと思われる」


「って! アルベルト! それをただ見てたのか!」


「仮説を……、実証してみたいという気もあってね」


「……ひどい奴だな。

 じゃあ、ウィリアムなら、ジョルジュを恨んでいるのではないか?」


「いや……、それがわからない」


「わからない?」


「ウィリアムとしては恨んでいるだろうが、殺してやるとまでは彼は思ってないだろう。 

 それに……、ミュラー子爵家の血筋でというなら、ジョルジュもそうなんだ」


「ん?」


「ジョルジュの母ルイーズは子爵家令嬢で魔法使いだった」


「うん? でも、ミュラー子爵ではないはず」


「ああ、ルイーズの母がミュラー子爵家の令嬢だった」


「……まあ、血は引いてると言えるか」


「だから、カイエンに頼んだんだ」


「何を?」


「最初の魔王、つまり人に憑りつくようになった魔王を説得してあの世に向かってもらうようにって。

 もし、その時、ウィリアムかジョルジュか、身体や命が必要であったら使っても、彼らごと葬り去っても構わないとね」


「……カイエンは承諾したのか?」


「渋ってはいたが、魔王がくり返すことや転移魔法が発動することは理解していた。

 前回のバートに詳しく話を聞いていたみたいだ」


 ドアの前で大きな足音が響き、慌ただしくノックされ、返事をする前に開けられた。

 ジョナサンだった。


「ミレーヌが怪我をしたと!

 それが、ジョルジュ王子の剣で誤って斬られてしまったと。

 ジョルジュ王子とカイエンが姿を消し、コーラスが彼らを追おうとしているそうです」


 エドワードが驚いたように叫んだ。


「ミレーヌが斬られた? ジョルジュに?」

読んで下さり、ありがとうございます。

カイエン達が魔王城にいる同時刻ぐらいの話です。


後6話で本編完結です。

最後までお付き合いしていただけたら、うれしいです! 

どうぞよろしくお願いします。

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