131 お爺様
どうぞよろしくお願いします。
一昨日、昨日と体調を崩してしまい、スマホで1話投稿するのがやっとでした。
だいぶ良くなりましたので、また頑張ります!
マリアがハチを抱いて出迎えてくれる。
「おっ! あれ?
あの時のお嬢さん、ではない?」
ギルド職員のネコ好きな方がハチを見てうれしそうな顔をするが、マリアを見て首を傾げる。
ミレーヌが紹介する、
「私の妹のマリアです。
ハチ……、前はフランソワーズ、でしたね。
縁あって、今はうちのネコになりました。ハチという名前です」
「ハチ! わかりやすくていい名前だな。
うん、大切にしてもらっているのがわかるよ」
「マリア、パテマでハチを助けた時にお世話になったギルドの方達なの。
こちらがネコ好きのクルトさん。もうひとりがザッシュさんだよ」
ミレーヌに紹介され、マリアはハチを抱いたまま、膝を曲げて挨拶した。
「マリアです。私も姉と一緒にモルドバへ行く予定です。
どうぞよろしくお願いします」
マリアはアンナにハチを預けると、ミレーヌ達と一緒に歩き出した。
「お爺様もいらしてます。それでお父様とどちらがモルドバに出るか相談されてるわ」
「お爺様が!?
うーん、お爺様がモルドバに出た方がいい気がするけど、お歳だからなー」
ミレーヌがちょっと困ったように言った。
広間に到着すると、ギルド長や副長、ゴードンにジョナサンにカイエン、ジョルジュにアルベルト、集まった各地のギルド職員、それに各パーティから代表2名ずつが参加しているそうだ。
ゴードンの隣に年配の男性がいて、ミレーヌを見ると「おお、ミレーヌ! 元気だったか!」と声を掛けてきた。
「お爺様! お久しぶりです」
ミレーヌが微笑んで挨拶をする。
「今回の討伐でミレーヌが聖女に任命されたと。おめでとう。
今は亡き父も母も喜んでいるだろう!」
「どうですかね。
聖女に任命されないようにって、言ってた気がします……。
それに、魔王が復活したのはおめでたくないでしょう」
ミレーヌがぼそっと呟いた。
「それは、そうなのだが、もうカイエンとの婚約も整っているし、大丈夫だろう、そこは」
「はい、魔王を討伐できれば、聖女の名誉はお返ししたいです。
そうアルベルト神官にはお伝えしています」
「……そうか。わかった。
そういうところも、我が父アレックスによく似ているな……。
ミレーヌが勇者でないのを一番悔しがっているのはアレックスかもな」
「ふふ、マールひい婆様の方かもしれませんよ。
まあ、ジョナサンが勇者なら、わかりますが。
辺境伯爵家の家を途絶えさせるわけにはいきません。
それでお爺様も出てきて下さったのでしょう?」
「ミレーヌ……、嫁に出すのは本当に惜しいのう!!
勇者と聖女、どちらもいける素質があるのにのう!」
「お父様、少しお控え下さい」
ケリーがこわーい顔で言った。ここにはアルベルト王子もジョルジュ王子もいる。
あまり辺境伯爵家の内情、特に娘を聖女にしたくないと思っていたことがばれてしまうではないか!?
「お母様、お爺様は私と一緒にモルドバへ。
お爺様、御自分の騎士団を連れて来て下さっているのでしょう?」
ミレーヌがにっこりと笑う。
もう、使えるものは何でも使う。
ジョルジュは煙に巻けるとしても、アルベルトと一緒にしとくのは危ういと考えたのね。
ケリーは微笑んだ。
さすが、私の娘。
読んで下さり、ありがとうございます。
お爺様は普通の人です。新興貴族として、王都では肩身の狭い思いもし、勇者の息子として期待されているほど強くはなれず、でもアレックスもマールも長生きでしたので、どちらかというと領民や商人と組んで領地を豊かにする方へ力を注いだ方です。
なので息子のゴードンはアレックスの勇者を引き継ごうと頑張りましたが、個人としてはそこまでに至らず。でも、騎士団や警護団などに力を入れ、ジョナサンとミレーヌは曾祖父の勇者の剣を引継ぎ、ミレーヌとマリアは曾祖母の聖女の力を引き継ぎました。
今のレイオス辺境伯爵家はそんな感じです。




