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生まれつきの婚約者がいるなんて聞いてない!?  作者: 月迎 百
第5章 魔王の正体と倒し方
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126 討伐パーティ

どうぞよろしくお願いします。

 コーラスとマリアが図書室にやって来た。

 

 ジョルジュ王子を勇者とし、聖女にミレーヌ、魔法使いにカイエンの討伐パーティを組むことを命じられたと説明すると、ふたりは絶句した。


 いち早く立ち直り声を上げたのはコーラスだった。


「……わかった。とりあえずだな。

 シーラは今回は参加させない」


 その言葉にマリアが反応する。


「私がシーラの代わりに入ります!

 お姉様の補佐というか……、ヒーラーの補助はできます!

 連れて行って下さい!」


 マリアの真剣な様子にカイエンは頷いた。


「ああ、申しわけないが……、ふたりとも頼む。

 明日、今ギルドに集まっているギルド職員やパーティが城にきて、騎士団とも話し合い、これからの計画やどのように進軍……するか、決めることになっている。

 今は明日に備えて、しっかりと休もう」


「そうだな。

 勇者の王子以外は、やっとここまで戻ってきたばかりだもんな」


 コーラスが気づいたように言った。


「……それは、嫌味か?」


 ジョルジュが噛みつくように言い返す。


「いや、そういう意味じゃ……。

 ジョルジュ王子、なんとお呼びすればいいですか?」


 コーラスに聞き返されて「は?」とまたケンカ腰で言い返すジョルジュ。


 コーラスは苦笑する。


「……俺達はパーティなんですよ。

 ミレーヌ、カイエン、マリア、コーラスと普通に名を呼び合う仲間だ。

 マリアもこれからはミレーヌと呼ぶんだ、いいね。

 敵に姉妹だと気がつかれないことも重要だ」


 マリアは頷いた。それを見てコーラスは続ける。


「問題はジョルジュ王子です。

 戦いの時、『ジョルジュ王子』は長すぎるし、敬語なんて使ってられない時もある。

 なんとお呼びすればいいでしょう?」


 ジョルジュはミレーヌを見た。

 こんなことでミレーヌをミレーヌと呼ぶことができるようになるとは。


「……では、ジョーと。

 ジョーと呼んでくれ。

 ミレーヌ、カイエン、コーラス、マリア」


「ジョーですね。

 急に短くなったな。

 どうぞよろしく」


 コーラスがジョルジュと握手して笑った。


 明日に備えて各自休んだり、準備したりということになった。

 ミレーヌはもう少し本を探すという。

 

 ジョルジュとコーラスは防具の確認に騎士団へ行くと出て行った。

 カイエンはマリアに話し掛けた。


「ありがとう、パーティに参加してくれて」


「いえ、私も待っているだけは嫌なんです」


 マリアは胸のあたりを押さえ、小さな声で言った。


「ウィリアム様のこともあります。

 私は……、ウィリアム様がモルドバにいるような気がして……」


 そういえば、ウィリアムのペンダントは……。

 マリアが見つけてくれたのだ。


「ウィリアムのペンダントは……、今も君が?」


 マリアは頷いた。


「はい、私なら、探し出せるような気がして……。

 お母様とお兄様にそう話をして、預からせてもらっています」


「……ありがとう」


 カイエンの言葉にマリアはにっこり微笑んだ。

読んで下さり、ありがとうございます。

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