表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
生まれつきの婚約者がいるなんて聞いてない!?  作者: 月迎 百
第5章 魔王の正体と倒し方
122/202

122 アルバートの正体

どうぞよろしくお願いします。

 アルバートは軽くため息をつくと、まっすぐ顔を上げた。


「カイエンも時々、王室書庫にきて調べていたね。確かにジョルジュもさ。

 それもあり、私はジョルジュが次の王に相応しいのでは、とも思ったんだけど、なかなか……」


「アルバート?」


 ジョルジュが怪訝な顔をする。

 従者であるアルバートが、自分を呼び捨てにすることなど……。


「緊急事態だな。

 ……私の名前はアルベルト。現在は教会で第一神官をしている」


 ジョルジュが驚きの声を上げる。


「えっ!?

 ……アルベルト……兄様!?」


 ジョルジュの声にアルバートは微笑むと、自分の手から指輪を引き抜いた。

 黒髪が金髪に変わっていく。その髪をかき上げて顔をはっきりと見せた。

 ジョルジュが驚愕したように椅子から立ち上がり、カイエンとミレーヌも驚く。


「いや……、驚かせてすまない。

 エドとジョーどっちが、王として相応しいか、お前が決めろって父に言われてね。

 まあ、エドとジョーなら……、ジョーの方がまだいいかなと。

 エドは未知数過ぎてね。

 それにエドは従者なんて撒いちゃうから、なかなか難しくてね。

 で、ジョーのそばにいたんだよ。

 いや、辺境伯爵家に来てからはひどかったね」


 ジョルジュがカッとなって叫んだ。


「だったら! その時に言ってくれよ!」


「私の言葉なんて聞かなかったろうが。

 ラルフとウィリアム。

 このふたり、なかなか頑張っていたんだがな。ジョー、お前もだ。

 ラルフが途中から……、まあ、それに気づかず、引きずられたお前も悪い」


「ラルフが?」


 アルベルトは苦笑した。


「気がつかなかったか?

 何か……、ジョナサンやウィリアムに嫉妬しているように見えた。

 それで、ジョーの不満やイライラを焚きつけて、彼らに嫌がらせをしているような……。

 ウィリアムは懸命にジョーの方に考えを改めて欲しいと働きかけていたがな。

 それを聞かなかったのは、ジョー、君だ。

 そしてラルフは自分がしでかしたことを、隠すために、またしでかして、ウィリアムを……。

 ラルフが離れたのはいいことだと思うよ」


「アルベルト第1王子?」


 カイエンが信じられないように言う。


「ああ。私の前の、肩書というか……。

 病弱なアルベルトとして有名だったね」


 ミレーヌが不思議そうに言った。


「全然、そうは見えないけれど」


「ふふふ、王になりたいという気持ちが全くなかったのでね。

 それより、書庫や役所で本や書類を読んでいる時が一番好きだったから、いつの間にか病弱設定になっててさ」


「設定……って」


 ミレーヌが苦笑する。


 アルベルトがにっと笑って言った。


「そのほうが周囲は楽だったんだよ。

 カイエン、ミレーㇴ。

 君達を魔王討伐パーティの魔法使いと聖女に任命したい。

 そして……」


 ジョルジュの方へ振り向くアルベルト。


「ジョー、お前は勇者だ」


「「「えっ!?」」」


 カイエン、ミレーヌ、ジョルジュの声が重なった。


読んで下さり、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ