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第5話


 この大陸はフエゴ大陸と呼ばれ、その北部に今ローリーらがいるトゥーリア王国がある。そして大陸中央部、トゥーリア王国と山脈を境にして国境を接している南の砂漠地帯を含むエリアをネフド国が治めている。ネフドの国民は砂漠の民と呼ばれている。彼らが昔遊牧民だったと言うところからその呼び名が来ている。今でもほんの僅かな遊牧民がいるらしいが国民の多くはオアシスや川沿いに街を作ってそこに定住して生活をしている。


 その砂漠の国ネフドの南には大きな河が流れていてそこから南がクイーバ共和国だ。国土の大部分が森林になっていて未開な土地も多いと言われている。人を拒む様な大森林、そしてそこには高ランクの魔獣がうようよしていると言われており過去から開発を拒んできていた。


 ただその大森林の中に森の民と言われているエルフが自分達の国家を作って生活しているのだと昔からずっと言われ続けていた。魔獣が闊歩している大林森の中でどうやって安全を確保して生活しているのかは誰も知らない。森の民、エルフに実際に会って話をしたという者はいない。


 そして大陸ではないがネフドとクイーバの東の国境辺りから大海に船を進めて東に3日程行くとツバル島嶼国という幾つかの島が集まって国家として成り立っている国がある。

ここは大陸とは全く異なる文化を持っており住民のほとんどが大陸では珍しい黒髪、黒い瞳で武器も刀と呼ばれる湾曲している剣を持って魔獣退治をしているというのは有名な話だ。ツバルは決して鎖国をしている訳ではなく大陸の各国に対しても門戸を開いており普段から物や人が行き交っている。この大陸にはない米という食物を主食として生活しているが島にはレベルの高い魔獣、そして地獄のダンジョンの1つが存在しており、魔獣を倒しダンジョンに挑戦する者も多くおり、冒険者のレベルは大陸の冒険者達と遜色のない実力を持っている。


 この世界には難攻不落、地獄のダンジョンと呼ばれているのが4つある。


 トゥーリアにあるのが通称龍峰のダンジョン

 ネフドにあるのが通称流砂のダンジョン

 クイーバにあるのが通称大森林のダンジョン

 ツバルにあるのが火のダンジョン


 この4つを地獄のダンジョンと呼び今まで誰も攻略されたことがない最高難易度のダンジョンだ。その1つがローリーらによってクリアされた。



「私たちも鑑定士について何か情報があるか動いてみるわ。情報が取れたらローリーに教えてあげる」


「すまないな」


「平気よ。クリアされていなくて難攻不落と言われ続けた地獄のダンジョンの1つ、龍峰のダンジョンをクリアしてきたんだ。友達としてそれくらいお安い御用よ」


 明るい声でドロシーが言った。話が一通り落ち着いたところでローリーが保冷庫に入っていた果実汁と木のコップを持って女性5人に果実汁を注いで渡す。


「ところでそっちは龍峰のダンジョンの攻略はどうなってるんだい?」


 果実汁を注ぎ終わったローリーが聞いた。このパーティのリーダーであるドロシーが木のカップを口に運んで一口飲んでから


「今41層。正直かなりきついわね。40層のクリアもギリギリだったの。私たちの力だとそろそろ限界かなと思ってるの」


 なるほどと頷くローリー。彼女らはAランクでも上のランクだ。自分達の実力を過大評価せずに第三者目線で冷静に見ることができる。その彼女達がそろそろ限界だと言っているのだからそうなんだろう。無茶をして死んでいくのは俺たちだけで十分だ。


「ただダンジョンクリアしたら今ローリーが持っているガラスの瓶がもう一度出るかもしれないわね」


「仮にそうだとしても無理をして命を落としたら何にもならない」


 その後は龍峰のボスを倒して出たアイテムの話題になった。ローリーが盾を取り出し、着ているローブを指差してその効果を説明すると同じナイトジョブのドロシーと精霊士、僧侶のカリンとルイーズの目が輝く。


「流石に難攻不落と言われている地獄のダンジョンね。ドロップ品のレア度が半端ないじゃない。攻略を狙うには十分に価値があるわね」


 うっとりとした表情で盾を見ていたドロシー、ローリーに盾を返してから言った。


「仲間の命と引き換えだよ。死んだら終わりだぞ」


 受け取った盾を収納に戻したローリの言葉に黙り込むドロシーら。目の前のランディのパーティが自分達よりも強いということは知っており、その彼らがほぼ全滅状態でやっとクリアできたダンジョンだ。レアな装備が欲しいというだけで無理をして下に降りていっていいダンジョンではない。


 自分達より実力が上である彼らでも大きな犠牲を出してやっとクリアしたダンジョン。残念ながら今の自分達では無理だ。リーダーとしてそこまでリスクは負えない。


 気持ちを切り替えたドロシー。


「その通りね。でもその盾があればこの後は圧倒的に戦闘が有利になるわね。となるともしガラスの小瓶の中にあるのがローリーの思っている通り本当に蘇生アイテムだったとしたら……」


 ドロシーが言うとその言葉に大きく頷くローリー。


「その通り。もしこれが蘇生アイテムだとしたら、最初に蘇生するのは俺たちのパーティのリーダーでナイトのランディだ。まず奴からだ」



 その後もローリーの自宅で5人の女性と遅くまで打ち合わせを行った。彼女らもこのリゼの街やそれ以外でも顔が広くローリーらとは違った情報源を持っている。自分達ではカバーできない部分を彼女らがカバーしてくれるのであれば情報はたくさん集まるだろう。


「活動に無理のない範囲でやってくれて構わないからな。こっちは時間だけはたっぷりとある。焦らずに頼むよ」


 ローリーがそう言って頭を下げる。


「わかってるわ。無理はしないから安心してくれていいわよ」




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