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傍から見守り導く生活  作者: 藤沢凪
第六章  『竜魔王討伐戦』
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27  竜魔王討伐戦⑭  シークレットオブマイハート

 27  竜魔王討伐戦⑭  シークレットオブマイハート

 

 

「おぉー‼︎ 成功した‼︎」

 

 イーグルがダウンしたのを見て、私は大声を張り上げた。

 

「わたし達は、大きな勘違いをさせられていたみたいですね」

 

「大きな勘違い?」

 

 リナの中では、何かの答えが出ている様だった。

 

「イーグルは、わたくしのMPは五十五万ですよ、などとナメック星人もびっくりな発言をしましたよね?」

 

「えっ? う、うん……」

 

 リナとは多分現世で生きてた時期同じなんだよなぁ。それ、私じゃないと伝わらないからね?

 

「まずあれはブラフ確定です。そんなにMPがあるのなら、MP切れする筈が無い。ミラージュやマインドブレイクが相当MP使うのかもと思いましたが、総司令が二つとも使ってMPが切れていない事で説立証です」

 

 この子、現世で探偵でもやってたの?

 

「あれは? 村人いっぱい作ってミラージュ掛けたやつ。相当MP使うと思うけど?」

 

「イーグルの失敗は、総MP五十五万などと高く言い過ぎた事です。村人はわたし達も作れるじゃないですか! 最大で百MPしか消費しない村人をいくら作っても五十五万のMPが切れる筈ありません」

 

「確かに……偽イーグルが村人に戻ったのも、MP切れでミラージュが解けたからって事で良いんだよね? ってかミラージュ今要らないし解いとこ」

 

 カイトの姿を解除した。

 

「待っ、あっ! 解いちゃった……念には念を入れて、わたしの見当違いで本物のイーグルが潜んでいる可能性もあるので、一応ミラージュはしていた方が良いと思ったんですけどね」

 

「えぇーーごめん!」

 

 ……名探偵の邪魔しちゃったな。ってか立ち位置的に私ワトスン?

 

「大丈夫ですよ! もし真のイーグルが隠れているのなら、真っ先に秘密を知った総司令とわたしを攻撃する筈です。総司令がミラージュを解いたという事は、油断していると思わせられるでしょう。そうなれば、他の精霊に秘密をバラされる前に、始末したいと思う筈です。他の精霊と接触する前にイーグルから何かしらのアクションがあればわたしの予想は大はずれ。しかし、何の接触も無ければ限り無く真実に近いという事。総司令は、自分の命を賭けて真実を見極めようとしてる事になります! 流石です総司令!」

 

 いや、そんな気さらさら無かったし。でも、何か良い様に言ってくれたな。

 

「リナ、まるでホームズみたいだね?」

 

「……ちょっと良く分からないですけど。わたしの予想ですけど、イーグルの総MPは、わたし達と同じなんじゃないかと思っています」

 

 ホームズ伝わらなかった。まぁ良い。ってか!

 

「私達と同じ⁉︎ 百MPって事⁉︎ それはいくらなんでも、発想が突飛過ぎないかな?」

 

「確証は無いです。でもそうだったとしたら色々と辻褄が合う。謎が全て解けるんです」

 

「謎? あったっけそんなの?」

 

「イーグルは確かに、新しい魔法をいくつか創って来ていました。これは確かな真実。それなら何故、その魔法を総司令が使えるのでしょうか? これが一つ目の謎です」

 

「確かに……そもそも私はミラージュがゴッドブックに載っていない事さえ知らず、みんな使えるもんだと思って使った。その後それならマインドブレイクも? くらいの軽いノリで使ったもんだから、あんまり深くは考えて無かった。何故イーグルは、わざわざ私達も新しい魔法を使えるシステムにしたの?」

 

「わざわざそんなシステムにした訳じゃ無い。そういうシステムにしか出来なかったと考える方が自然じゃないでしょうか?」

 

「なるほど……ハッキング出来るとは言っても、全てを自分の良い様に改竄させる事は出来無かったのか?」

 

「その通りです。イーグルの上手い所は、至る所でその可能性をわたし達に考えさせない様にした所です」

 

「どういう事?」

 

 さっきから私聞いてばっかだな。まぁ謎解きは全部名探偵に任せよう。

 

「まず、イーグルはわたし達に、大袈裟な総MP量を言いました。その時点では疑心暗鬼、でもそのすぐ後、村人を三体も創ってみせた。その時点でわたし達は、イーグルの言葉の罠に引っかかっていたのです」

 

「そうだ! あれはどう説明するの? 百MPでは、村人を一気に三体創る事なんて出来ない! しかもその後イーグルは、ユキナ達にぶつけた村人も合わせて、六十三体も創ってみせた!」

 

「方法は山程あります。三つ程例にあげますね? その前にまず、ルールを確認しておきましょう。イーグルがハッキングでシステムを変える時、自分一人だけパワーアップする事は出来ないという事。新しい魔法を創ったりするのなら、全ての精霊が同じ条件になる様にしか出来なかった。これを踏まえて、もしも全員のMPを、例えば一万にします。そうするとどうなりますか?」

 

「あっ、村人を百体までは創る事が出来る……」

 

「今わたし達でMP切れを起こした精霊は居ません。わたしだけもしかしたらイーグルに全部持っていかれてるかもしれませんが、この可能性は残ります」

 

「凄いよリナ……いや、名探偵‼︎ それしか無いよ‼︎」

 

「まだ他にもやりようがあるんですよ目暮警部?」

 

 まだあるのか! 目暮警部? ……コナンか? 気持ち良さそうだし、さっきナメック星人もびっくり、って言ったのスルーしちゃったし、乗ってあげようかな。

 

「しかしねぇ? 総MPの上限を上げないと、村人を大量に創る事は不可能では無いのかね?」

 

「あるんですよ! 自身を最強の精霊に仕立て上げ様としたハッタリ、まさに、魔法のトリックがね」

 

「なに⁉︎」

 

 ……あれ? 何か次回への引きっぽくない? 倉木麻衣のシークレットオブマイハート流れてくる空気じゃない? 跨がないでよ! 気になるじゃん⁉︎ 一回も場面切り替わって無いんだよ? さっさとその魔法のトリック教えてよ⁉︎

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