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傍から見守り導く生活  作者: 藤沢凪
第六章  『竜魔王討伐戦』
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18  竜魔王討伐戦⑤  カラーインフィニティさん

 18  竜魔王討伐戦⑤  カラーインフィニティさん

 

 

 ヤバッ、殺される……?

 

「みんな‼︎ A‼︎」

 

「ステイ‼︎」

 

 精霊内で、アルファベッド毎に魔法を決めていた。アルファベッドにしたのは、敵に何をやって来るか分からなくするため。Aはステイ。その場に居る三十人程の精霊でイーグルにステイを掛けた。

 

「オールキャンセル」

 

 はいはいはい。まぁそうだよね。その位出来るよね。オールキャンセル? 狡くない? まぁこっちの大人数の方が狡いっちゃ狡いか。

 

「そんな事出来んだ? でもそれ、相当MP使うでしょ?」

 

 教えては、くれないよね?

 

「はい。百MP使いますね」

 

 教えてくれるんだ! ってか、あれ?

 

「イーグル、また嘘吐いたの?」

 

「本当ですよ?」

 

「それが本当なら、もうMP底尽きてるじゃん!」

 

「わたくしの総MPは、530000です」

 

「はっ?」

 

 フリーザかっ⁉︎ 五十三万⁉︎ いや、いやいやっ‼︎ フリーザかっ⁉︎ 掛けてる眼鏡がスカウターに見えて来たわ‼︎

 

「慌て無いで下さい。あなた達を殺す事など簡単です。わたくしは、あなた方の絶望した顔が見たいのです。大人しく、パートナー達が死ぬ所を見届けましょう」

 

 一気に形勢逆転された。今度は、私達が捕らえられているかの様な状態で、プレイヤーを見守る形になった。

 

「カイト⁉︎」

 

 プレイヤー側も窮地に追いやられていた。竜魔王がカイトに詰め寄ってくる。

 

「ぼくは大丈夫だ‼︎ アヤト! リーダー! プランBだ……」

 

「……分かった」

 

 アヤト君が、渋々プランBを受け入れた。

 

「みんな! プランBだ‼︎」

 

 ザリガニが大声で叫んだ。その間に竜魔王はカイトに詰め寄り、大きな右手をカイトへ叩き付けた。

 

「カイト君……」

 

 ミーヤの振り絞る様な声が聞こえた。

 

「残念。ぼくは盾を持っているよ。三分の一を外すなんて、君、相当運無いね?」

 

 カイトが竜魔王を挑発した。

 

「チッ、あっちか?」

 

 挑発で時間を稼ぎたかったカイトの思惑に気付いたのか? 竜魔王は、合流を目指すアヤト君達の方へすぐさま踵を返した。

 

「アヤトー‼︎」

 

「ザリガ、じゃなくてリーダー‼︎」

 

 アヤト君とザリガニがお互いの名前を呼び合った。ファイト一発のCMの様に。

 

「いいよどっちでも‼︎ 間に合うの? 大丈夫なの⁉︎」

 

 ナキが呼び方何でも良いみたいな事言った! やっとお墨付きもらえたね。

 

「死ねぇえ‼︎」

 

 竜魔王早っ⁉︎ 竜魔王が合流目前のアヤト君とザリガニに襲い掛かった。

 

「アヤト! ザリガニ! 手をっ‼︎」

 

 突然、アヤト君とザリガニの間に、ルナが姿を現した。

 

「なにっ⁉︎」

 

 竜魔王とイーグルの言葉がリンクした。どちらにしても、予想の出来なかった事態だったのだろう。

 

 ルナが右手と左手でアヤト君とザリガニの手を繋ぎ、竜魔王の攻撃を絶対防御で守った。

 

「話しは聞いてました。何が分かり合えないですか? 馬鹿らしい。意地張って無いで、みんなと仲良くしたいって言いなさいよ‼︎」

 

 ルナが竜魔王へ向けて叫んだ。

 

「ふ、ふざけるな‼︎ 死ねぇぇぇぇえ‼︎」

 

 竜魔王の、無駄殴りラッシュが始まった。

 

「あれは、どういう事ですか……?」

 

 イーグルが話し掛けて来た。

 

「カメレオンブランケットだよ! ルナはプランBという声を聞いて、一瞬だけ姿を現した。そこにアヤト君とザリガニが寄って行ったんだよ」

 

 得意気に言ってやった。

 

「カメレオンブランケット……?」

 

 プレイヤーが勝手に付けた名前なので、正式名称を知っていたとしてもピンと来る筈無かった。

 

「トキオが、カメレオンの縄張りクエストをクリアした所で貰えたサブ報酬だよ! そのブランケットにくるまっている者は、カーテンと同じ様な効果が付与されるの」

 

「またサブ報酬ですか。糞っ、神の最後っ屁ってやつですね。あなた達、あれからいくつサブ報酬貰う為にクエストクリアした場所回ったんですか?」

 

「教えてあげる義理なんて無いでしょ?」

 

「冷たい人ですね」

 

 アヤト君達に視線を戻した。竜魔王は、激昂している。

 

「これでこれでこれでこれで‼︎ 死んだだろ⁉︎ 死んだよな⁉︎」

 

 激しい砂埃が舞っていた。その中から、声が聞こえて来る。

 

「随分荒ぶってんなぁ? 知ってっか? 負け犬ってよく吠えるらしいぜ?」

 

「息が乱れているよ? 攻撃しか意識出来てないな。まさか君、ここまでやっておいて、自分が攻撃されないとでも思っていたのか?」

 

「お前達は⁉︎」

 

 カメレオンの長の、カラーインフィニティさんのご厚意により、カメレオンブランケットを山程頂いていた。

 

 ブランケットを払いのけ、トキオは大剣を、ルイは魔斬ノ剣を持って竜魔王の前に姿を現した。

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