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傍から見守り導く生活  作者: 藤沢凪
第六章  『竜魔王討伐戦』
158/200

4  セブンルール

 4  セブンルール

 

 

「アヤトー! ルナー!」

 

 ザリガニが大声で迎え入れてくれた。

 

「メミー!」

 

「メミチ!」

 

 ナキとミーヤも、私を元気に迎え入れた。

 

「良かった。何も無くて」

 

 私の言葉を聞いて、ナキは不思議そうな顔をした。

 

「んっ? どういう事?」

 

「もしかしたら、イーグルが洞窟を潰しに来るかもと思ってたんだよ」

 

「あっ、確かに」

 

 その可能性はあった。でも、イーグルは洞窟を狙わなかった。

 

「洞窟と魔女の効力と縛りを知っていたんですかね?」

 

 ミーヤは流石に、察しが良い。

 

「そうだろうね。一度生き返らせた者は、もう生き返らせれない。ほとんどの人が一度死んで蘇生してるから、洞窟を潰す事にメリットが無かったんだろうね」

 

「まぁ、そうだよね……」

 

 ナキ? 本当に話し付いて来れてる?

 

「洞窟の縛りを知らなかったのなら、それはそれで有利取れたのですが、まぁ仕方無いですね」

 

「そうだね」

 

「えっ? どういう事?」

 

 ナキはやはり、私とミーヤの会話に付いて来れては無かった。

 

「そっきんさ……じゃ無くてイーグルにも知らない縛りとか無いのかなって思ってたの」

 

「それで有利が取れるかもしれませんしね」

 

「あ、あぁ、そうかそうか……」

 

「でも、演技かもだけど、引っかかった所があるんだよね」

 

「えっ? なんですか?」

 

 ミーヤも気付いてはいなかった様だ。

 

「魔斬ノ剣の話しをした時、初耳みたいなリアクションだった」

 

「確かに! そうかも‼︎」

 

 本当か? ナキ。

 

「もしかしたら、イーグルは全てを把握していない。知らないクエスト報酬があるかもって事ですね?」

 

「もしかしたら、だけどね……」

 

「もうすぐ、トキオのパーティーとリナ達がここへ来る手筈になってます。総力戦です。全てを懸けましょう!」

 

「リッカとゴロウが居ないのは、そういう事?」

 

「そうです。トキオ達をこの場所へ呼びに行きました」

 

 うーん。でもまだ、攻略の糸口すら思い付け無い……

 

「取り敢えず、ユウヤ君達の話しも聞こうよ。何か集まって話してるし」

 

「えっ?」

 

 あっ、本当だ。アヤト君、ルナ、ザリガニ、カイトで円になって何か話してる。多分、大事な話ししてるんだろう。近寄って話しを聞いてみた。

 

「竜魔王は、多分、この世界を消滅させる力を持っている」

 

 アヤト君が、みんなが分かりきっている事を、敢えて言った。

 

「そうだな! アヤト、お前はどうすんだよ?」

 

 ザリガニは、今までの消極的なアヤト君を知っている。それでも、アヤト君の意見を聞いてくれた。今までも、きっとこれからも、ザリガニはアヤト君の意見を尊重してくれる。

 

「ぼ、僕は、その……本当に、なんていうか、上手く言葉を紡げなくて。悪いと、思っているんだけど……」

 

 言葉を紡ぐって言い回し、あんま使わないよね? ってかどうした? 君の借りるなら、いつも以上に言葉紡げ無くなってるけど⁉︎

 

「何言ってんだよ? 何が言いてぇんだ?」

 

 ザリガニ容赦無いな? 責めるつもりが無いのは分かるけど。

 

「アヤトのこんな表情、初めて見た! リーダー! 今は黙って、アヤトを見守ろう」

 

 カイト? それ逆にプレッシャーになりそうなんだけど?

 

「…………」

 

 アヤト君?

 

「……アヤト?」

 

 ルナの声を聞いて、アヤト君はみんなに目線を配り、大声で言った。

 

「僕は‼︎ ルナさんと‼︎ 結婚したいです‼︎」

 

 はっ? 

 

 いや、はっ? って失礼か⁉︎ 決死のプロポーズを、はっ? って失礼か⁉︎ ってか、マジ何でこのタイミングなの⁉︎ ルナも顔赤くなってるし! 予想外のプロポーズには、予想外な場面での返事をするのが、アヤト君のセブンルールなのかな⁉︎

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