~新しい世界~
2:2:1の声劇台本です
自作発言禁止
BGMはOK
キャス画にこだわりはございません。
所要時間は20分程です。
録画が残っていたらききに行くかもしれません。
月夜の晩に会いましょう~新しい世界~/作者:香乃木 雪兎
2:2:1の声劇台本です
学(17):♂
ヴァンパイアハーフ
渚の兄で面倒見のよいツッコミ役
勇登(40):♂
学と渚の父で人間。
自然の植物を育てて薬効高いものにして販売する仕事をしている。
渚(14):♀
力の強いヴァンパイアハーフ
学の妹でお嬢様口調
瑠璃 *魔界ではルシア(670):♀
純粋なヴァンパイア
勇登の妻であり、学と渚の母。
時空の門番:♂or♀
魔界と人間界を繋ぐ扉の門番
ナレーション(N):♂or♀
学♂:
勇登♂:
渚♀:
瑠璃♀:
時空の門番/ナレーション(N)♂or♀:
――――――――――――――――
N:━━雨続きの日々、天気がどんよりすると同時に心も同時に暗くなる気がする。
そんな日はいつも決まってお茶を一家そろって飲んでいて、まさに癒しの時間
しっとりと、窓ガラスで雨粒がレースを繰り広げるような、そんな激しい雨━━
渚:「今日は雨ですわね…」
勇登:「そうだなー。いい恵みの雨だ」
学:「雨って降らなさ過ぎても、降りすぎても問題でるよな。不足すると干ばつ。過剰になると洪水」
瑠璃:「皆、お茶がはいったわよ」
勇登:「ありがとうな。お茶菓子は俺が」
瑠璃:「あら、ありがとう!助かるわぁ。気が利くところ大好き!」
勇登:「照れるじゃないか…。はい。お待たせ!お茶は柑橘系のハーブティーだからチョコチップクッキーにしてみた」
(間)
N:━━お茶がはいるまでのほんのひと時の兄と妹の会話━━
渚:「……」
学:「どうした?渚。窓の外をぼんやり眺めて」
渚:「お兄様…。私はこれからどうなるのかなーって…」
学:「どうなるのかなーって、何が?」
渚:「お母様の故郷の魔界、今いるお父様の人間界。これからはどちらで過ごすのだろうって」
学:「渚…。」
渚:「はっ、考えすぎですわね。忘れて下さいまし」
学:「抱え込みすぎるなよ…渚。父さんや母さんにも相談するんだぞ」
渚:「わかりましたわ。思い切って相談してみる…」
学:「うん、それがいい」
(間)
瑠璃:「渚、表情が曇っているけど具合悪いの…?」
渚M:(悩みすぎはダメですわね…思い切って話してみよう)
勇登:「そうだな、顔色悪いような…」
渚:「具合はいいですわ!ありがとうございます。お母様、お父様。相談がありますの」
瑠璃:「あら、よかったわ。どうしたの?」
勇登:「そうなのか、俺でもよければ相談に乗るぞー。悩みすぎずにな」
渚:「私、不登校で学校に行ってないのですが、このままだと将来どうなるのかな。って」
瑠璃:「いじめられていたものね。家にいてもいいのよ?今は休む時期よ」
勇登:「そうだな…辛い思いしたな。渚は何をしたい。希望はあるか?支えることならできる。最後は渚自身の行動力によるんだが、それも応援してる」
渚:「何をしたいか…お母様の生まれ育った魔界に行ってみたいですわ」
瑠璃:「そう…魔界に。ヴァンパイアの血を強く受け継いでいるからね。思い切ってそちらで過ごすのも考えてみてもいいわね」
勇登:「ははは、それで悩んでいたのか。以前、瑠璃に聞いたんだが…魔界への扉は定期的に開けるんだろう?それなら問題はないはずだ」
渚:「そうなんですの?魔界への扉って開くの大変そうだと思っていましたわ」
瑠璃:「そうねぇ、定期的に開けるといっても一定の条件が整えば。になるかしら」
勇登:「そうなのか。そこまでは聞いていなかったな…条件は何なんだ?」
渚:「気になりますわー!」
瑠璃:「人間界の天気は雨という事。そして次に…魔界の夜の月が緋色という事」
勇登:「緋色…か」
渚:「天気…今雨ですけれど、魔界の緋色の月はどうやって知るの?」
瑠璃:「それはね、魔力を眼に集中させて鏡を見るのよ。そうすれば夜空がはっきり見えてくるわ」
渚:「それだけでいいのですの?もっと特別な事が必要だと思っていましたわ」
勇登:「魔力を持つ場合、人間は先祖返り起こすか、ハーフじゃないと持ってないからなぁ」
瑠璃:「ふふふ。確かにね」
学:「雨やんできたよー!お茶飲んだ後、庭の様子をみてきた。ただいまっと」
渚:「あ!おかえりなさい。お兄様」
瑠璃:「おかえりなさい。見てきてくれてありがとう。風邪ひかないようにあったかい恰好を…お風呂に入った方がいいわね。体が濡れているわ」
勇登:「おかえり、学。ありがとうな。助かったよ。あとはゆっくりと休むんでくれ」
学:「ああ、ありがとう、風呂入ってくる」
学M:(渚は抱えていた不安を父さんと母さんに相談できたかな?できていたらいいんだけど)
瑠璃:「ええ、入ってらっしゃいな」
勇登:「いってらっしゃい!温まるんだぞ」
学:「うん。上がったらまたお茶飲んでもいい?紅茶を飲みたい」
瑠璃:「ハーブティーのあとの紅茶も美味しいわよね。いいわよ」
勇登:「ああ、用意しておくよ」
渚:「私もお父様の手伝いしますわ!」
学:「ん、さんきゅ!」
N:━━笑顔の花が咲いた。薄明かりだった心に光が差し込むように。
ハーフでも能力値が人間寄りの学と、ヴァンパイア寄りの渚。
それぞれ違いがあっても、兄と妹の絆は強く結ばれたまま━━
渚:「あの…今度行きたいですわ。魔界に」
瑠璃:「そうね、そう強く望むのならば。私もついていくわよ」
勇登:「瑠璃がいれば安心だな。家の事は俺に任せてくれ。学も一緒にいくのもいいかとは思うが、瑠璃はどう思う?」
瑠璃:「そこは学の気持ち次第ね…お風呂から上がったら聞いてみようかしら」
渚:「お兄様も魔界に!一緒に行けたら心強いですわ」
(間)
学:「風呂あがったよー」
渚:「お兄様!お兄様!」
学:「お、渚どうした?」
瑠璃:「渚―。突然だと驚くわよ」
勇登:「そうだぞー。紅茶飲んでからでもいいんじゃないか?聞くのは」
学:「…?」
渚:「そうですわね…お兄様、紅茶飲みながらのお話がありますの」
学:「ん。了解」
N:━━時計の針の音がチクタクと聞こえる。
その静寂を壊すように、紅茶をティーカップに入れる水音が存在を主張する。
大事な話の前の空気はこんなにも張り詰めるものなのか。
二人の将来はまだまだ可能性がある、それをサポートする大人は必ず必要━━
渚:「……あの」
学:「うん」
学M:(渚が言葉を紡ごうとしてるのを、俺は見守る。いつでもどうぞ!と)
瑠璃:「渚、深呼吸して。リラックスして話すのよ」
勇登:「ゆっくりな」
渚:「はい。お母様、お父様」
学:「例の不安がっていたことか?」
渚:「ええ…そうなんですの。お兄様がよかったら、お母様と私と一緒に魔界で少しだけ過ごしてみません?」
学:「学校が休みの時期なら行きたいと思う。そうなると、父さんは家にいる感じなのかな」
渚:「いいんですの?!やったぁ」
瑠璃:「よかったわね、渚。学が一緒だともっと楽しそう」
勇登:「そうなるなー。留守番しているよ。三人でゆっくり過ごすのもいいと思うぞ」
渚:「ありがとうございます…荷物を用意しなくっちゃ」
瑠璃:「気が早いわよ、渚。人間界の雨と魔界の緋色の月を待たなくちゃね」
勇登:「よほど楽しみなんだなー。ははは」
学:「あはは、俺も荷物を用意しないとなぁ。」
渚:「そんなに笑わなくても、楽しみなものは楽しみなんです!恥ずかしいですわー…」
瑠璃:「微笑ましいわぁ。さぁ、紅茶が冷める前に飲みましょう」
勇登:「ああ。そうだな!美味しい内に」
渚&学:「いただきます!」※タイミングがずれても大丈夫です
(間)
(予定表を確認する学)
学:「よし、次の土日は学校がお休みだ」
渚:「ふぁ…眠い。今日はもう寝ますわね。お兄様もゆっくり休んでくださいまし」
学:「ん、ありがとう。おやすみ。渚」
渚:「あの…一緒に魔界に行ってもいい。と言ってくれてありがとう」
学:「俺も行きたいと思っていたんだ。人間界とはまた違っていいと思ってさ」
渚:「そうなのですのね。学校もあるのに、大変かな。と思って心配しました…」
学:「気にすんな。大丈夫だよ。俺は渚の味方だから」
渚:「嬉しい」
学:「ほら、寝るんじゃなかったか?しっかり休んでな」
渚:「お休みなさい」
学:「おぅ、俺も寝るか…。おやすみ。」
(間)
瑠璃:「二人は寝た頃かしらね」
勇登:「そうだな、夜遅いからな」
瑠璃:「なんだか、久しぶりに魔界に一時的でも帰れるなんてドキドキする…」
勇登:「それはそうだろうなぁ。瑠璃にとって、生まれ育った世界なんだから」
瑠璃:「勇。あのね、突然なんだけど私には名前が二通りあるの」
勇登:「二通り…?」
瑠璃:「人間界では瑠璃、魔界ではルシア。というの」
勇登:「ルシア…。いい名前だな」
瑠璃:「ふふ、ありがとう」
勇登:「しかし、本当に突然だな。何かあったか?」
瑠璃:「いいえ、なんとなく…かしら」
勇登:「そうか、それならいいんだが」
瑠璃:「ふふ。いつか伝えようと思っていたのよ」
勇登:「俺たちも寝ようか」
瑠璃:「そうね、休まないとね」
N:━━瑠璃こと、ルシアの旅立ちの回想━━
ルシア:「緊張するー!人間界ってどんな風なんだろう」
門番:「気を付けていってくるがよいぞ、ルシア」
ルシア:「はい!ありがとうございます。門番さん」
N:━━ルシア…こと人間界での瑠璃は旅立ちを迎えようしていた。
魔界では色から魔族が生まれるという。瑠璃色の光から生まれたことから今の名前に至る━━
門番:「忘れ物はありませんか?これより先は、人間界…けっして人間の前で翼や牙を見せないようにしてくださいね」
ルシア:「はい、心得ております」
門番:「それと、ヴァンパイアハンターには気を付けて」
ルシア:「はい」
門番:「知っているかとは思いますが、栄養補給は薔薇の花からでもできる。覚えておいてくださいね」
ルシア:「わかりました。困った際にはそうしてみます」
門番:「では、行ってらっしゃいませ…かいもーーーーーん」
ルシア:「―っ」
門番:「達者で…ルシアさん」
(公園の森の中に落ちる瑠璃)
ルシア:「きゃっ!いたた…」
ルシアM:(わぁ、とってもきれいな夜空。雨も降っている)
ルシア:「……美しい世界…人間界に来てよかった!新鮮な気分」
ルシアM:(先ずは薔薇を探さないと、エネルギー補給できるように)
N:━━その後、人間界を彷徨った。いろんな人がいて、時にはハンターに狙われてしまった。が、どうにか変身の術で逃げ切った。
その後、何年か後に勇登に出会ったのだ━━
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