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俺の心霊的な日常  作者: なかむらこむぎ
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夏祭り

近くの神社で夏祭りがあると聞いて行ってみた。

思ったより規模が大きく露店が多い。路上にまで出ている。


久々の祭りでテンションがあがり、射的でもしようかという気分になった。

昭和な感じのオヤジに金を払い、手堅く一番下のキャラメルを狙う。

その時、くい、と服の裾を引かれた。


「あれがいい」


子どもが指差しているのは、一番上のウォーターガンだった。


「悪いな、あれは無理だ」


俺は笑いながらそう言って、再びキャラメルを狙う。

コルクの弾がキャラメルに当たったと思ったら、いきなり棚の上の景品が全部落ちた。

ビビった俺の傍らで、子どもがキャラキャラ笑っている。


「ちぇい!」


露店のオヤジが拳を振り上げると、子どもは笑いながら走り去った。

いつまでも耳に残るような笑いだった。


オヤジはぶつぶつ言いながら景品を戻すと、トン、と俺の前にキャラメルを置いて、定位置に戻った。

オヤジの態度からして、こういうのはよくある事なのかもしれない。


気を取り直して残った弾を銃に込め、今度はガムを狙う。

結局、戦利品はキャラメル一個だった。




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