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俺の心霊的な日常  作者: なかむらこむぎ
16/23

神無月

毎朝欠かさずという訳ではないが、余裕があるときは近くの神社で手を合わせるようにしている。

おかしなヤツに付きまとわれて避難させてもらう事があるからだ。


俺は神様に気に入られて加護を受けている訳ではないから、神様がわざわざ出てきて悪霊を払ってくれるわけではないのだが、ああいった連中はやはり神の縄張りに入ることができないのか、きちんとした神社に入れば、たいていのヤツは離れていく。


今朝も神社に挨拶に来たのだが、なんだかいつもと空気が違うような気がした。

楽しそうというか、ウキウキと浮かれているような感じだ。


何だ? としばらく考えて、もうすぐ旧暦の十月になることを思い出した。

十月とは神無月、神様が出雲大社に集まって会議をする月だ。

会議の後には宴があるという。


つまり、その会議の間は神社が留守になる。

完全に空になる訳ではないだろうが、何となく、留守だと感じるのだ。


留守でも神様の縄張りに違いないから、おいそれと近づくヤツはいないだろうが、やはり主不在というのは心許ない。

参ったなと思いながら手を合わせると、ぽんぽんと、誰かに頭を撫でられた気がした。


そのお陰かどうか分からないが、今年の神無月は、厄介なヤツに付きまとわれることがなかった。

機嫌が良い神様が大盤振る舞いしてくれたのかもしれない。


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