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俺の心霊的な日常  作者: なかむらこむぎ
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彼岸の墓

彼岸に墓参りをすると、必ず見かける男がいる。


俺の家では、墓参りをする日にちも時間も、毎年だいたい決まっている。

同じような家庭は案外多いようで、墓地でしか会わない、挨拶すらしない顔馴染みが何組かいる。

男もその一人だった。


俺が高校生の頃、男の様子が変わった。

前年まで一人で黙々と墓の掃除をしていたのに、その年から、何もせずに墓の前でじっと佇むようになった。


「よほど思うことがあるのかねぇ…」


帰りの車の中で、お袋がぽつりと言った。


確かにその男にとって、その墓は特別なものなのだろう。

自分が墓にはいる立場になってもなお、その前に佇んでいるのだから。

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