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異世界とデスゲームはなぜ流行っているのか。

作者: aradhia

ぱっぱと書いたし、校閲とかもしてませんので、論理などに狂いがありましたらコメントしてくださると嬉しいです。


読みにくい文体かもしれません、申し訳ありません。

ただ短いので最後まで読んでくれるとありがたいです。

 皆さんは近年に溢れる異世界もの、あるいはデスゲームなどをどう見ているだろうか。


 ご存知のとおり、異世界ものでは、ひょんなこと(トラック)から異世界に転生、転移した主人公が近代の技術や知恵を用いたり、都合よく手にした所謂チート能力を駆使して異世界を縦横無尽に往生するという内容、若しくは異世界の住人が特殊な能力或いは状況を駆使してのし上がる、という【主人公が圧倒的優位性を持つ】内容が大半であろう。

しかしデスゲームに関してはこの真逆で、多少性格が特殊あるいは何かしらの特徴を持っているという場合はあったとしても、殆どの場合、その主人公はなんの特殊な力も持たない単なる非力な一般人であるのであり、【世界や状況、あるいは敵対者を圧倒的優位におく】内容が大半を占める。


(ここでのデスゲームは、たとえば、『地球に突然謎の生命体Xが発生し人類は捕食される側に回ってしまった!』に類するようなテーマも含んでいる)


 私が思うに、この現代における二大テーマは実は根本で同じ感情を共有しているのだ。そしてその感情は現在この日本を席巻しているのであり、それゆえにこの二大テーマは大量に生産され、大量に消費されているのだ。


 冒頭で、ご存知の通りなどと宣っているが、実際のところあれがまさに私の異世界ものやデスゲームについての見方であり、それから言えば、この二大テーマは以下に示す共通点と対照的な点を持っている。


共通点

○圧倒的強者が存在するが、主人公側か敵側の片方にしか存在しないという点。


対象的な点

●異世界ものでは主人公が特別ななにかを持っているが、デスゲームではたたの一般人の一視点にすぎないという点。



 ある作品テーマが世の中に溢れるためには創作する側もそうであるが、見る側もその作品テーマを好んで見る必要がある。なぜならば創作する側も初めは見る側であり、その作品を書きたいと思うようになって初めて絶対量が増えるからである。決して「書きやすそうだから書いてみよーっと」といって皆が書き出すわけではない。

ゆえに、こういった異世界ものやデスゲームがよく生産される理由の一つとしてよく挙げられる、「脳停止で創作できるから。」という理由等は弱い気がする。


 見る側の多くが特定の作品テーマを好んで読むならば、すなわち、そのテーマは多くの人に共感されるか、痛快であるかの二択ではなかろうか。

そして、異世界もの場合、それは多くの読者によって痛快なのであり、デスゲームの場合、共感されるのである。

つまるところ、絶対的力や個性に憧れる没個性の一般大衆は辛い現世から遠い異世界での英雄譚に痛快を感じ、理不尽な社会に圧殺される非力な一般大衆は、絶望のなかのデスゲームに対して共感するのである。


 人々は社会に対して不満を抱くと共に、己の非力さを呪っている。この感情がこれらの二大テーマを創出するに至らせたのだ。


 自己を強化し、更にはこの世から逃げ出すことでそれを解消するのが異世界ものの役割であり、社会または世の中を強力な敵対者として投影することでそれらの理不尽さと個人の弱さを訴え掛けて、それのけ口とするのがデスゲームの役割なのである。


 また、先述の感情の台頭は世界情勢や日本の今を連想させる。ポピュリズムの到来には社会に対する不満の爆発が読み取れるし、憲法9条の強行改正の姿勢には国民の声を無視するという社会の理不尽さを覚えざるを得ない。

そういった現代がそのまま、ありのまま現れたのが異世界転生とデスゲームなのではないのだろうか。

と、私は思うのであった。

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[良い点] ー怒りと不満を国家にぶつけようー  むかつく国家。あなたの問題はあなた個人のものではない。 乗せられてはいけない。極めて単純なことであり、あなたの欲求不満と 苛立ち、それはエリート的な…
[良い点] すごく共感です。自分が今書いてる連載の場合は「異世界で圧倒的弱者がじたばたする」話なので、ある意味エッセイで語られている異世界とデスゲームの両方の要素を取り入れているので、概ねその通りだと…
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