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コトの年代記  作者: 綿雪 ミル
一幕
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天才IV

 コトは学園の中央棟南側にある検査室を後にして東棟の中等部一年生の教室に向かった。一年A組では既にSHRが行われておりコトが扉の前まで来ると教卓に立っていた女性がコトに気づきやって来た。

 女性は鮮やかな茶髪をポニーテイルにしていて瞳は髪と同じ茶色だった。この色はミルフィーユ人特有の色である。


「コトちゃん、まってたわよ。」


 彼女の名はミーシャ・パンキン、このミルフィーユ魔法学園の魔法薬学担当教師兼中等部一年A組の担任である。


「さぁ、中に入って。」


 コトはミーシャの言う通りに教室の中に入った。教卓に立つミーシャの横に立ちコトは生徒に向かって挨拶をした。


「初めまして、コトと言います。よろしくお願いします‼」


 生徒たちからは拍手が沸き上がった。男子生徒の大半は編入生…つまりコトが女子であったためで、大半の女子生徒はクラスに女子が増えるからである。


「コトちゃん、席は自由だから好きなところに座ってね。」


 学園の教室は一番前に教卓と黒板があり反対側に右側、中央、左側の三つに分かれた長机が階段状に六段並んでいる。

 コトはミーシャに言われて辺りを見渡すと左側の最上段に茶髪をツインテイルにした少女ソフィアがいた。コトはソフィアの隣に行き腰かけた。


「それでは、今日から皆さんは新しい学年となり新しいクラスメイトも増えました、これから協力して楽しく学園生活を送って行きましょう。」


 ミーシャが言い終わると同時にチャイムが鳴った。号令をかけ終わりミーシャが教室を出ていくとソフィアが話しかけてきた。


「色々と話もしたいし一緒に帰りましょコト。」


「うん。」


 コトとソフィアは自分の鞄を持ち学園を後にした。

 コトたち孤児が住んでいるメルヴィン神父の教会は北区南部に位置しソフィアの暮らすソーントン公爵邸は中央区北部に位置する。帰り道、コトはソフィアと会話をする中で少しずつソフィアの事を思い出していったのだ。


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