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コトの年代記  作者: 綿雪 ミル
三幕
11/36

出会いⅠ

昨日の召喚授業についてはすぐにミルフィーユ王国国王陛下の下にも伝えられたのだ。そしてその数時間後、西の大国ブリタニア王国国王より謁見の依頼がやってきたのです。


 ×××××××


 翌日、朝早くからソフィアの部屋にソフィアの父であるソーントン公爵が慌てた様子で入ってきたのだ。そして、娘に回し蹴りを食らうという何ともかわいそうな結末に至ったのだ。


 「お父様、女性の部屋に入るときはノックをするのが常識ではありませんか?」


 ソフィアは文字通り鬼の形相だったのだ…公爵も反省はしているようだったが終始コトをきにしていたのだ…


 「それで、いったいどうしたんですかお父様?」


 「あぁ、そうだ。先ほどルイス…いや、国王陛下からのコトちゃん宛の手紙が届いてね。」


 ソフィアもコトも一瞬固まってしまったのだ。だが、ソフィアはというと内心はいつもより冷静でー昨日の事かしらーと思っていたのだが…普段冷静なコトは事が事なので何か悪いことをしたのかと焦っていた。

 だが、コトの不安は公爵の言葉によって無駄なものとなったのだ。


 「国王陛下が君に一度会って話がしてみたいそうだ。どうする?行くのなら私たちも付いていくが…」


 「行きます!」


 公爵は頷きすぐに支度をするようにと言ってソフィアの部屋を後にしたのだ。

 そして一時間後コト達はミルフィーユ王国のミレノア城を訪れていた。公爵が門番をしている衛兵に声をかけると衛兵はすぐさま門の向こうへと姿を消し数分後執事のような老人を連れてきたのだ。

 コト達は執事に案内され謁見の間へと案内された。謁見の間の奥には大きな椅子が二つありそこには国王夫妻が座っていた。


 「久しいなルイス!」


 公爵が右側に座る茶髪の男性に話しかけた。


 「なぜ君までいるんだ、ルース?たしか今日はそこのコトを呼んだはずなのだがな…」


 「いいではないかコトちゃんはソフィアの友人なのだ。…」


 ルース公爵が加えて何かを言おうとした瞬間ソフィアが遮った。


 「お父様、それ以上はやめましょうね~めんどくさくなりますから。」


 「娘に止められるなどみっともないな~」


 ルイス陛下はそれを見て笑っていたのだが…


 「ルイス、貴方もね。」


 隣に座っていたアニタ王妃に殺気の籠った笑顔を向けられやめたのだ…


 ××××××


 国王陛下によると娘…つまり王女であるソニアが心を閉ざしてしまい一切姿を見せてくれなくなったので同い年のコトに助けてほしいとのことだったのだ。


 「どうして…あっ、私のせいか…」


 「それは違うソフィア…私たち両親があの子に何もしてやれなかったのが悪かったのだ…だからコト、ソフィアお願いできないだろうか?」


 「「わかりました!」」


 コトとソフィアは同時に強く返事をしたのだ。

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