表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/13

プロローグ 花子の登場



 ピチャン、ピチャンッ。

 水が滴る音が薄暗闇に広がる。

 どうやら誰かがきちんと水道の蛇口を閉め忘れたらしい。全く、迷惑な奴もいたものだ。 その空間は月明かりと非常口の所在地を示す緑のライト、そして消火栓の赤いランプでボンヤリと不気味に照らされていた。

 現在時刻はおそらく丑の初刻。長年の感でそれは何となく分かる。伊達に長く生きていない。

 ――いや、正確に言うと私は生きていない。生まれた記憶も無ければ、死んだ記憶すら無いのだ。

 私は気付いたらここにいて、ある使命を持たされていた。それ以外に自分の事は何も知らない。

 私はこの場所に閉じこめられている。こんな場所に閉じこめた奴を私は今恨んでいる。

 だからここから脱出してやろうじゃないか。誰がなんと言おうとも今日こそ絶対にここを出てってやる。

 ――覚悟しとけっ!腑抜けどもっ!

 私は心の中でそう叫ぶと、意を決して扉を開けそこを出た。

 ピチャン、ピチャンッ。

 水が滴る音が薄暗闇に広がる。

 私はそんな音の根源である水道の蛇口を強く締めた。そして何かに怒りを示すように目を細める。

 そんな水道の前には1つの鏡が取り付けられていた。そこには一人少女の姿が映る。

 その少女の外見はとても可愛らしいものだった。年齢は10歳ほどのように見える。しかしその顔は何処か怒っているようで、頬がぷっくりと膨らんでいた。

 そう、私の名前は花子だ。

 私は小学生を恐怖のどん底に突き落とす――トイレの花子様だっ!




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ